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2011-11-19

『転落少女と36の必読書』 マリーシャ・ペスル

アメリカ女子高生版「薔薇の名前」!

The New York Times年間ベスト5(2006年)

と、上巻の帯に書かれているである。ハードルが棒高跳びほど高くなっております。『薔薇の名前』は年間どころか10年間クラスのベスト本だと思われるのですが、大丈夫?

転落少女と36の必読書(上)

転落少女と36の必読書(上)

転落少女と36の必読書(下)

転落少女と36の必読書(下)

語り手のブルーは、ハンナと言う女性の遺体を目撃して、不眠症をわずらっているというオープニングである。

このブルーはまだ16歳の若さだが、重度の本バカである。このあたりは好感度が半端ではない。というか、ここまでくると怖いか。ついでに学業のレベルも半端ではない。

ついでに傑出しているのが、ブルーの父(大学教授)の描写。この親子がどちらも勉強バカである。

勉強バカであることを示すエピソードとして、ブルーが机を買い与えられるシーンがいい。以前その机はブルーが使っていたのものだが、大きすぎるために引越しのときに置いていくことになった。父はそれを買い戻すのだ。その値段が常識より3桁ほどおかしい。

おもしろく読めたのは第一部までで、二部からは大幅に読書ペースダウン。高校生活のはなしがどこに行くのかわからず、ついぼんやりしてしまう。おいおいハンナはいつ死ぬのだ。

オープニングでの予告通りに動き出すのは後半も後半で、しかもこれがとんでもないところに着地するもので、読んでいてなんだか落ち着かない。たしかに伏線はあったのだが、これと学校生活がどう関係するんだよ、と首を傾げてしまう。

まあ、しかしこの邦題が一番わからない。何が転落なんだ、何が必読書なんだ。

年間ベスト5というのは、本をたくさん読むという勉強要素が評価されたのだろうか。ちょっと引用をマネしてみよう。

二〇〇七年に全国芸術基金がおこなった、「読書の危機」と題された調査によると、アメリカ国民の五十七パーセントが一年に一冊も本を読んでいなかった。(『ヒーローの作り方』早川書房(2010) オットー・ペンズラーの序文)

アメリカやばい。

訳者あとがきを読むと、引用された文献の多くは著者の創作だそうだ。な、なんだとー。

シナリオにはやや不満だけど、親子のキャラ描写はかなりのもの。新作には期待していいのかな。

ShisyoTsukasaShisyoTsukasa 2011/11/20 01:10 早々のレヴュー、お疲れ様です。
う〜ん、古本で見つかるのを待つかなぁ。

アメリカやばい(笑)

jettvanelsjettvanels 2011/11/20 20:30 書きそびれたのですが、この話は主人公が読書家でなくても、シナリオそのものは成り立つ気がするのですよ。そうなると評価は厳しくならざるを得ないか・・。

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