2018年10月14日の説教要約 「祝福の言葉を受ける」

2018年10月14日の説教要約
            「祝福の言葉を受ける」   中道善次牧師
                      <歴代誌上 17:23〜27>


以前、友人を教会の講壇に招いたことがありました。その帰りがけ、御用された先生は、たいへん機嫌よく、私たちの教会はとてもよい教会だという褒め言葉をかけられました。その言葉を聞いていた娘が、お母さん、「悪い教会ってあるの?」と尋ねたのです。子どもの感性の鋭さを覚えました。
ダビデは神の宮、神殿を愛しました。ダビデの中には、教会は愛するところであって、いいとか、悪いとか評価をするところではないのであります。私たちが大切にすべきことは、教会を愛することであります。
かつて教会についての学びを行いました。10回シリーズの講義です。
その講義の主題となる聖書の箇所は歴代誌上でした。
代上 29:1 ダビデ王は全会衆を前にして言った。「わが子ソロモンを神はただ一人お選びになったが、まだ若くて力弱く、この工事は大きい。この宮は人のためではなく神なる主のためのものだからである。
代上 29:2 わたしは、私の神の神殿の為に力を尽くして準備してきた。金のために金を、銀のために銀を、青銅のために青銅を、鉄のために鉄を、木材のために木材を、縞めのうの石、象眼用の飾り石、淡い色の石、色彩豊かな石などあらゆる種類の宝石と大量の大理石を整えた。
代上 29:3 更にわたしは、わたしの神の神殿に対するあつい思いのゆえに、私の個人の財産である金銀を、聖所のために準備したこれらすべてに加えて、わたしの神の神殿のために寄贈する。
この箇所は、ダビデが神の宮を愛し、心を込めて神殿建設の準備をしたという箇所です。そこから、私たちは教会を愛して、キリストの体である教会を建てあげる為に全力を尽くしましょうというメッセージでした。
そして講師が繰り返し述べた事は、教会を高く評価する、教会はイエス様がご自分の全てを投資されたところ、キリストの花嫁である、傷もシミも汚れもない聖なる教会であるという認識であります。
神の宮を愛したダビデから学びたい。

アウトライン:①NOと言われたダビデ、②祝福の言葉を受け止めたダビデ


① NOと言われたダビデ
ダビデはここで、イスラエル周囲の敵を平定して、神様のために志を立て、神の家である神殿建設を願いました。預言者ナタンは、王のカウンセラーでした。ナタンは、ダビデの申し出に対して、どうぞ王様の思うとおりになさってくださいと歴代上17章2節で答えました。
代上 17:2 ナタンはダビデに言った。「心にあることは何でも実行なさるとよいでしょう。神はあなたと共におられます。」
ところが3節以降を見ますと、主の言葉がナタンにのぞみ、NOと言いなさいと告げられたのです。
代上 17:3 しかし、その夜、ナタンに臨んだ神の言葉は次のとおりであった。
代上 17:4 「わたしの僕ダビデのもとに行って告げよ。主はこう言われる。わたしのために住むべき家を建てるのはあなたではない。」
ナタンは、主が告げられたとおりのことを、ダビデ王に伝えました。
代上 17:15 ナタンはこれらの言葉をすべてそのまま、この幻のとおりにダビデに告げた。
聖書は、淡々と書いていますが、実は非常に勇気のあることでした。
ナタンは、王のカウンセラーとして仕えていました。つまり、ダビデに雇われていたのです。そのような立場にある預言者が、陥ってしまうある傾向がありました。それは王のご機嫌を取ることでした。
王の機嫌を損ねる言葉を語ると、命の危険さえあったのです。
勇気を持ってナタンは、ダビデに対してNOと言ったのです。
リビングライフというデボーション雑誌の9月号には、次のような分かち合いの項目がありました。
ダビデは、神からのNOを素直に受け入れました。あなたは、神からNOと言われたことがありますか?そしてそれを受け入れることが出来ますか?と言う質問でした。
ダビデは、神のNOを受け入れました。そして、心を込めて神殿建設の準備に取りかかりました。
代上 29:2 わたしは、私の神の神殿の為に力を尽くして準備してきた。
ダビデ王はまるで教会の底辺に立つかのように、息子ソロモンの神殿建築の為に、喜んで背後に回り、準備をしたのでした。献げたのでした。他の人々にもソロモンに協力するようにお願いしたのでした。

② 祝福の言葉を受け止めたダビデ
ダビデは、NOと言われただけではありませんでした。この箇所で、大きな神様からの約束を受けました。
それは「私がお前の為に家を建てる」「お前の家を永遠に祝福する」でした。
代上 17:10 主が、あなたのために家を建てる。
代上 17:12 この者がわたしのために家を建て、わたしは彼の王座をとこしえに堅く据える。
歴代上17章は「ダビデ契約」と呼ばれます。
ダビデ契約を語られた後、ダビデが祈った祈りが、16節からです。
代上 17:16 ダビデ王は主の御前に出て座し、次のように言った。「神なる主よ、何故わたしを、わたしの家などを、ここまでお導きくださったのですか。
代上 17:17 神よ、御目には、それも小さな事にすぎません。あなたは、この僕の家の遠い将来にかかわる御言葉まで賜りました。神なる主よ、あなたはわたしをとりわけ優れた人間と見なされたのでしょうか。
代上 17:18 あなたは僕を重んじてくださいました。ダビデはこの上、何を申し上げることができましょう。あなたは僕を認めてくださいました。
ダビデは祈るのです。私の中には、このような祝福していただく理由を見出すことが出来ません。
しかしそのように祈ったあとで、祝福に関するとても大切な言葉を語るのです。
代上 17:26 主よ、あなたは神です。あなたは僕にこのような恵みの言葉を賜りました。
代上 17:27 どうか今、僕の家を祝福し、とこしえに御前に永らえさせてください。主よ、あなたが祝福してくださいましたから、それはとこしえに祝福されます」
祝福の秘訣は、神様が一言「お前を祝福する」と言われるかどうかにかかっている。ダビデは、「お前を祝福する」という言葉を神様からかけていただいた。それを喜び、その通りにしてください。あなたが祝福の御言葉を語って下されば、その通りになりますと祈ったのです。
私たちは、神の祝福が遠くにあり、ものすごく努力しないと届かないように感じてしまう。目に見える結果が現れないと、自分の祈りが足りない、信仰が足りない、行いが不十分だ、もっと努力しなければならない。そのように、より自分を追い込む傾向があります。
しかし祝福は、自分の側の努力ではなく、神の祝福の言葉にかかっているのです。
ダビデが私たちに教えてくれた祝福の秘訣を、私たちも自分のものとして受け止めたいと思います。