ブラックホールの“食事”
巨大ブラックホールの起源は、
ビッグバンのときに形成されたとする説と、
銀河どうしが衝突するうちに、
その中心のブラックホールがガスや星を“食べて”徐々に巨大化した
とする説がある。
アメリカ、アリゾナ州立大学のウインドホースト博士らは、
銀河の衝突合体に関するコンピューターシュミレーション結果と、
ハッブル宇宙望遠鏡による多くの銀河の観測結果を比較した。
銀河どうしの衝突シュミレーションでは、
ちりが大量に発生してブラックホールをおおいかくしてしまうため、
その活動性(明るさの変化)は観測では確認できないと予測されていた。
観測の結果、
衝突中の銀河では、予想どおりブラックホール“食事”の
証拠は得られなかった。
一方“食事”中のブラックホールはいくつか見つかったが、
衝突中の銀河ではなかった。
博士らは、
巨大ブラックホールは銀河の衝突とともに生長したようだとのべている。
●Arizona State University News Release 2006年1月10日
月刊誌「NEWTONE」から