快晴 また夏らしくなる

 ターボ分子ポンプから無視できない音量の異音が発生し始めたので、真空引きを中止。メンテナンスに出すことになるだろう。ベアリング交換程度で済めばいいのだけど。
 そんなわけで今日は職場にいる必要がなくなったので、午後、久しぶりに共同研究先へ。同僚のドクター予備審査の聴講、光学顕微鏡観察など。

 朝、バス停で日本人の初老の男性と出会い、会話を交わす。そして偶然帰りのバスでも一緒になる。日本の職場を定年退職して、4週間のスケジュールで語学留学に来られたとのこと。毎日宿題が多くて大変です、と笑う彼からは、充実した時間を過ごしておられる満足感が伝わってくる。8ヶ月いるのにいまだに語彙が増えない自分を恥ずかしく思い、この人を見習ってもっとフランス語に時間を割こうと思った。いつも思うだけだけど。

 戸塚洋二先生が亡くなったというニュースを見てびっくりした。一度講演を聴いたことがあっただけだが、身も心も非常に若々しく元気な人だという印象を持っていた。66 歳は若い。因果関係の証明などできないけれど、カミオカンデの巨大プロジェクトを引っ張って行く重責、とくに大量の光電子増倍管が連鎖反応的に破裂した事故のショックと後処理などが、氏の身体を弱らせたのだと思われてならない。