クレームメールをいくつか書いた (2) −機器業者−

 先週は真空機器業者からの「製品(真空計コントローラ)の代金はいつ振り込んでくれるのですか?」と訊ねる何度目かのメールに対してちょっと苛立ってしまい、刺々しい返事を書いてしまった。
 ここに至るまでの経緯は少し込み入っている。

1) 当初はカタログで別のコントローラとその周辺機器(測定球やケーブル)を選んで、今年の1月頭に発注していた。周辺機器は3月末に納品されたが、肝心のコントローラが生産中止になっていることをその後に知らされた。最新カタログやウェブサイトに載っているにもかかわらずだ。
2) そこで業者とさんざんやり取りして、現在入手可能な、しかしカタログにもサイトにも載っていない代替コントローラを教えてもらう。
3) 既に納品されたケーブルや測定球は役に立たないので、まずそれらを返品できるか確認した。その返事にも相当待たされた。
4) 改めて発注した代替コントローラが7月末に納品された。秘書さんが夏期休暇中だったので物品受領書を自分で保管して、そのうち9月に自分が出張+休暇に出てしまった。9月半ば頃から業者より、コントローラの代金支払い督促メールが来るようになったが、私が 10 月に職場に戻らないうちは何もできない。ここの遅延についてだけは自分に非があると認めよう。
5) 10 月頭、物品受領書を秘書さんに渡して、大学の会計担当者にも支払いをしてくれるよう連絡した。
6) その後になっても業者から督促が来る。それもなぜだか解らないが2名の会計担当者から別々に。1名に「支払い手続きをしました」と返事した後にもう1名から再び督促が来たので、ついに堪りかねて「私に訊く前にもう1人の人に確認したらどうですか」と返信した次第。

 大雑把に言って、研究とは実験に必要な物品を入手するところから始まり、論文が誌面に掲載されたところで一段落する。今回の2件は、この最初と最後の段階で、自分にはどうにもできない膠着状態に直面したということ。自分の研究の進まなさに焦るばかりである。

 これを書きながら NHK 英語講座を聴いていたら、こんな名言が流れてきた。

 The weak can never forgive. Forgiveness is the attribute of the strong.
 弱い者は決して許す事ができない。寛容さは強い者の属性である(マハトマ・ガンジー

 弱くてすみません、としか言えない。次は何か楽しい事を此処に書ければよいけど。