侵入者

 今朝6時前に目を覚ますと、どこからかスーハー、スーハーという音が聞こえる。玄関の外で人が寝ているのだった。ああ、また外部からの侵入者だ、イヤになるな。しばらくすると他の男性(警察と後に知った)の声がして、寝ていた男はガサゴソと荷物を片付けて出て行った。犬を連れたホームレス男。立ち去った後も甘ったるい濃厚な匂いが残る。その2時間余り後に出勤のため階段を通ったら、一帯は既に消毒が入ったらしくプールの塩素の匂いが充ちていた。
 2年前にも建物入口の錠がユルくなり、簡単に外部者が侵入できる状態がしばらく続き、ついに男女カップル+犬1匹のホームレス一派が階段の最上階の踊り場に3〜4日居座っていたことがあったのだ。今日の甘ったるい匂いは2年前の一団を思い出させた。もしかしたら同じ男かも。その後、住人でカネを出し合って錠を新調したら不法侵入は止んだのだけど、最近は蝶番が固いのか、ドアがひとりでには最後まで閉まらなくなっていたのだった。早速入口の扉に事の顛末と「ドアを閉めるようにして下さい」という注意書きが貼られている。錠は壊れていないので、きちんと手で押して閉めさえすれば侵入は防げるはず。しかしこういうユルい扉の建物を見つけ出すホームレスたちの探知能力は侮れないね。