あうとわ~ど・ばうんど

Todd Neufeld - Mu'U

話題の新作を聴く。


Todd Neufeld - Mu'U
Ruweh Records, 2017)
Todd Neufeld(g) Thomas Morgan(b) Rema Hasumi(vo) Tyshawn Sorey(ds, bass tb) Billy Mintz(ds, congas)


これはとても魅力的なアルバムだ。ただしその魅力を説明するのは容易でない。グループはトッド・ニユーフェルト、トマス・モーガン、タイショーン・ソーリーのトリオが基調になっている。と書くと、タイショーンの作品群の雰囲気を思い浮かべるけれど(そんな感じもなくはないが)、むしろ所謂ジャズ的な興奮がふんだんに感じられるのがうれしい。むろん『ジャズ的な興奮』といっても、熱気、のようなものではない。微温の心地よさ、とでもいうか。時折挟まる蓮見さんのヴォーカルやリーディングも、そういった雰囲気で、こういうのはとても好きなタイプの声なのだが、デジャヴュを感じさせるというか、ノスタルジックでもある。


EPK
www.youtube.com

Butcher / Smith / Walter - The Catastrophe of Minimalism

8月17日に、ウィーゼル・ウォルターがドラムで参加するジョン・ブッチャーのコードレストリオ作品を9月に紹介すると書いたら、CDの発売日が1ヶ月延びてしまい、最近ようやく届いたのであった。

The Catastrophe of Minimalism

The Catastrophe of Minimalism

John Butcher(ss, ts) Damon Smith(b, field recordings, lloopp softwave) Weasel Walter(perc)


これがとても楽しいのだ! なにしろドラムがウィーゼル・ウォルターであるから、余韻や間などというものに一片の価値も認めないようにチャカポコと手数の多いパルスをたたき出し、デーモン・スミスのベースもギーコギーコと呻り軋み、ブッチャーのソプラノやテナーもいつになく非常に『饒舌』であり、そしてそしてフリージャズ的快楽にもあふれているという至れり尽くせりぶり。激しくおススメする。ちなみにCDは200枚の限定盤だそうで、スミスの主宰する Balance Point Acoustics レーベルから出ているが、ウォルターの ugEXPLODE Records からも買えるようになっている。


試聴
www.youtube.com