ハンカチ王子と俺たちの甲子園
斎藤といえば清六しか思い浮かびませんが、甲子園で大活躍した早実の斎藤佑樹くんはハンカチ王子らしい。
今夏の高校野球は決勝再試合をラジオで聞いただけでしたが、ボールの代わりにハンカチを投げている(しかも147km/hで)という話もしてなかったし、何故にハンカチ王子かよく分からないんだが、きっと外角低めボールの判定に「きぃぃっ」とハンカチを噛む姿が愛らしかったんだろうと推測する。きっとそのハンカチには名字だけではなくフルネームで名前が刺繍してあるのだ。よくある名字だから、斎藤。
僕が甲子園に行ったのはかれこれ5、6年前くらいになるんだろうか。
甲子園といっても僕が行ったのは箱根の旅館、甲子園だ。
星の王子ミュージアムにほど近い甲子園は、古びてはいたが部屋の外が池になっていたりして風情もあり、なかなかいい感じだったので帰り際に僕は仲居さんに言った。
「また来ますね!」
齢五十ほどの仲居さんはふっと小さく笑うと僕に答えた。
「ここね、今年で終わりなんですよ」
あの時の甲子園の土は今も大事に保管してある。
※ちなみにこの話は本当なのかもしれないし妄想なのかもしれない。最近記憶力があれだ。寺尾聡ばりだ。