永井洋一のフットボールスピリット

2017-01-10

高校選手権、何とかならないですかね~

18:42

 全国高校選手権を見るたび思うのですが、全国四千何百校だかの中から各県を代表して...と言いますが、そもそも今、「県」にこだわる必要あるんでしょうかね。

 だって、県代表といったって、優勝した青森山田を筆頭に、地元出身者でチームを構成している学校なんてほとんどないわけでしょう。有力な中学生を指導者がいろいろと条件つけて奪い合って、全国津々浦々から呼んで集めた結果、力量のある子が多く集まった学校が勝つという図式じゃないですか。いい選手並べたところの勝ち。

f:id:johan14:20170110193604g:image:w360:left そもそも全国大会の出場校なんて、多かれ少なかれ、どこの学校も全国選抜みたいなもんで、誰がどこに行くかだけの違いでしかないわけでしょ。青森に行った子が、もしかしたら前橋に行ってたかもしれないわけだし。だから「県代表」なんて言ったって、学校の所在地っていうだけで、ほとんど意味ないと思うわけです。

 優勝した青森山田、部員が160人いるんですって!!!11制のサッカーで...。クレイジーとしか言いようがないですね。レギュラーがらみ以外の子たちは3年間、一体、何をするんでしょうね。でもそういうケースは全国出場校の場合、そこかしこにあるようです。まさか「耐えることも人生経験」みたいなまやかしで、試合には出られずに部費、遠征費の「金づる」にされているんじゃないでしょうね(笑)。

 それと、試合中にジャンジャカ鳴らされるブラスバンドの歌謡曲、何とかならないですか...。あれじゃまるで商店街のお祭りじゃないですか。サッカーのリズムに全然、合わないわけですよ「ウララ、ウララ~」なんて歌は。今時の高校生、そういうの「ダセー」って思わないんですかね。

 箱根駅伝といい、高校サッカーといい、世界から取り残される「ガラバゴス」化したイベント、思い切って変えましょうよ。

 

2016-12-31

2016年スポーツ大賞

17:31

 2016年はいろいろなアスリートが大活躍してくれました。

 日米通算3000本安打を達成したイチロー選手、160kmを超える投球だけてなくバッティングでも好成績を残し日本一に貢献した大谷翔平選手、異次元の滑りで高得点をたたき出したフィギュア羽生結弦選手、メジャータイトルにあと一歩まで迫ったテニス・錦織圭選手、怪物と評されるファイトを見せたボクシング・井上尚弥選手と「神の左」で防衛を続ける山中慎介選手、当たり前のように表彰台の真ん中に立ち続けるジャンプ・高梨沙羅選手...。

リオ五輪では柔道、レスリング、体操、水泳の選手たちがメダルを次々に獲得しました。期待された通りに結果を出す強さは本当にすごい。バドミントン卓球でも好成績が挙がりました。陸上400mリレーでジャマイカのアンカー・ボルト選手と日本のアンカー・ケンブリッジ飛鳥選手が競り合っているシーンを見たときには我が目を疑いました(笑)。

f:id:johan14:20161231173129j:image:w360:left さて、以上のように目覚ましい活躍の多かった2016年の日本スボーツ界ですが、一年を振り返りつつ私が勝手に「大賞」を選ぶことにします。

 それは...。

 リオ五輪女子レスリングで銀メダルを獲得した吉田沙保里さん...のお母さん、幸代さんです!!!

 吉田さんの惜敗は皆さん知っての通り。何せ十数年間もの間ずっと、ずっと、ずっと勝ち続けて、世界中の「吉田以外」の選手が全て「打倒・吉田」の策を何年も何年も練り続けた末の、十数年越しのあの結果でした。連覇が途切れたことは残念ですが、惜敗の末の銀メダルは立派な成果です。

 あれだけ長い間、頂点に立ち続けた吉田選手を称えるのはもちろんなのですが、私が感動したのは、彼女の敗戦後、記者団に囲まれた時の母・幸代さんの言葉です。

 「霊長類最強女子なんて言われていますけど、私の可愛い娘です。私の宝です」

 子を思う親の心...。

 今年、このコメント以上に私の心を揺さぶったものはありませんでした。ですので、数々の選手たちの偉業を抑えて、私の2016年スポーツ大賞は吉田幸代さんに決定!!!

 

 

 

 

 

2016-12-21

昌子選手!!!よかったですね!!!

12:19

f:id:johan14:20161221121719j:image:w360:left クラブW杯、鹿島アントラーズ大健闘でした(写真は当日、記者席から写した鹿島サポーターの見事な応援です。

 2得点した柴崎選手もさることながら、ロナウドベンゼマモドリッチら超一級の選手たちと一対一の競り合いで一歩も引けを取らなかった昌子、植田の両センターバックの強さには惚れ惚れしました!!!特に昌子選手は抜群の守備力で、次の代表戦には是非ともスタメンで活躍してほしいと思いました。

 あれほどレアルの攻撃陣に手を焼かせたのだから、さぞや相手にも強い印象を残しただろうと思っていました。試合後の記者会見。「リーガに連れて行って通用すると思った鹿島の選手は? レアルに入団させてもいいと思った鹿島の選手は?との質問を受けたジダン監督。「みな素晴らしい選手だった、リーガでも通用するよ」とおきまりの社交辞令。そして「でもレアルはもういい選手がら二十数名揃っているから、さらに新しい選手を加える必要はないよ」とのこと。

f:id:johan14:20161221121938j:image:medium:right

 ジダン監督が「3番(昌子)」と言うことを期待していたのですが、一切触れず...そうかな~。でも考えてみれば、リーガでもチャンピオンズリーグでも、世界中の全てのチームが「打倒レアル」であらゆる手を尽くして立ち向かってくる毎日。あの程度の苦戦は日時用茶飯事であり、あの日の昌子レベルのプレーも、ジダン監督の目から見たら、さほど特別ではないのかもしれません。

 ともあれ、昌子選手の強さは、久々に日本サッカーの明るい材料だと思った次第です。

2016-12-05

ルールを逆手に取る...を考える

22:17

 JリーグCS鹿島の劇的な勝利で幕を閉じました。

 このCSで気になったことが一つあります。第一戦、浦和の勝利を決めたPKです。興梠選手が倒されたことによるものですが、同選手は後ろから迫り来る鹿島DFの気配を感じ、それを狙っていた由、語っていました。しかも、大げさに倒れると逆にシミュレーションのように見えるので、敢えて地味に倒れたとか...。

f:id:johan14:20161205221511j:image:w360:left このPKにつながるプレーに象徴されるように、近年、ファウルを「もらいに行く」という概念が定着しています。FKから直接ゴールを狙えるキッカーが増えていることもあり、もはや上手な「倒れ方」はサッカーの戦術の一つにもなりつつある気がします。

 私はこうした考え方は好きではありません。プロならまっとうに技術、体力、戦術で勝負してほしいと考えます。もちろん、そうした駆け引きも戦術のうち、といえばそれまでですが...。

 ところで日本柔道リオ五輪で大活躍しましたが、その一方で「指導」による敗戦という、実に納得のいかない試合も多くありました。投げるでもなく、組み伏せるでもなく、関節を極めるでもなく、何だかよくわからない基準でどちらかに「指導」が言い渡され、そのまま時間が過ぎると「指導」を受けた方が負ける。解説を聞いていると、どうやら相手に「指導」が行くような戦い方もあるらしい...。

 そんな柔道の本質から外れたようなルールがあるからでしょうね、無差別級のリネール選手のような、強さなど微塵も感じられない、実にみっともない、恥も外聞もかなぐり捨てた戦い方による金メダルが生まれてしまうのは...。それも5分という短時間で無理矢理に勝負を決しなければならない「時間通りテレビに映る柔道」の宿命なのでしょうか。

 ともあれ、第一戦の興梠選手のような、ルールを逆手に取るようなプレーは、どうしても好きになれません。逆にサッカーFWなら、押されても引っ張られても、反則などものともしない突進をするような逞しいプレーが見たいものです。第二戦、興梠選手は見事なシュートを決めました。あんなにいいプレーができるのだから「上手い倒れ方」なんていらないのに...と思いました。

 第二戦は、今度は浦和がPKを与えて制覇を逃すことになりました(このPKはまっとうなPKでしたね)。何だか第一戦の因果応報のようにも思えました。

 さて、ルールを逆手に取る駆け引きは嫌いだと言っている私ですが、考えてみれば、自分の指導するチームに「オフサイドトラップ」を仕込んだことがあります。これもルールの逆手を取るプレーと言えば、そうかもしれません。私もやっていました(笑)。でもまぁ、オフサイドは間接FKしかもらえず、それで直接ゴールを狙うことはないので、いいか(笑)。...勝手な言い分?

 

2016-11-18

本当はそれで十分なのにね....

11:58

 指導を担当する小学3年生が地元の大会で大敗続きです。

 幼稚園から叩き上げている他チームと違い、当方は3年生になって初めて勝ち負けで順位を競う大会に参加させます。特に今年の 3年生は春に入部し初めてサッカーを習うという子が多く、右も左も判らない状態だったので、春の大会は一つ下の2年生の助っ人を入れて戦うような状態でした。

 あれから数ヶ月、子どもたちは着実に成長したので、秋の大会は2年生の助っ人なしで臨んでいます。しかし、他チームのとの身体能力と経験の差は歴然。特に4年生相手の時には、まったく手も足も出ません。その結果、過去に例を見ないほどの大敗が続いています。

f:id:johan14:20161118115331j:image:medium:left 個々の成長が実感できているとしても、あれだけ毎回、完膚なきまでに打ちのめされると、サッカーそのものがつまらなくなってしまうのではないか...と心配になります。やはり他チームのように1年生の頃から大会に参加させて「勝ち方」を学ばせた方がよいのだろうか...という気持ちがよぎります。

 しかし、心配は無用でした。

 子どもたちは試合と試合の間の空き時間、誰に指示されるでもなく、自ら練習を始めます。負けたから悔しいとか、できない自分がなさけない、などという悲壮な感じは微塵もなく、仲間を誘い、嬉々として技術練習をしているのです。これには驚きました。

 過去の経験では、試合で成績が振るわない子の場合、何も指示のない自由時間にはサッカー以外の遊びに夢中になってしまい「その元気をサッカーに向けてくれれば...」と嘆かわしく思うことがよくありました。しかしこの子たちは違います。時間があれば自ら誘い合ってサッカー練習をしているのです。しかも、やっていることは、私が課している課題の練習です(驚)。

 きっとそれぞれが、自分なりに少しずつ上達していることを実感しているのでしょうね。試合では大敗したけれど、個々のプレーの中で、今までできなかったことができるようになった手応えがあるのでしょう。だからこそ、もっとできるように...と自ら進んで練習しているのだと思います。

 そういえば、大会の合間の定期練習などでは、皆、開始時間のかなり前にグラウンドに来るようになり、私が「集合」をかける前に子どもたちどうしてルールを決めてミニゲームなどをしている様子が見られるようになりました。欠席する子も少なくなりました。それまでは週末に参加するだけだったのに、ウイークデイ練習にも参加する子も出てきました。なんだか「やる気」のようなものが出てきているのです。

 考えてみれば、そういう状態が生まれてくれば、3年生、9歳の子どもに対するスポーツ指導はそれで十分なのですね。サッカーを楽しいと思い、もっと練習したいと思い、その中で着実な上達を実感し、指示されなくても自らより難易度の高いことに挑戦するようになる。少し前まで、サッカーのルールさえまともに知らなかった子たちが、いつの間にか仲間と誘い合って試合のまねごとをする中で競い合う楽しさを求めるようになる...。

 サッカーを始めたばかりの9歳の子どもにそれ以上何を要求するというのでしょう...まずはそこまでで十分ではないでしょうか...と私は気づきました。公式戦の大敗には落ち込みますけど(笑)、試合結果だけにとらわれずに、子どもたちの成長を見守っていきたいと思います。

 

2016-11-04

理想を追う果てに...

10:43

 名古屋グランパスがJ1から降格しました。

 サッカーバラエティ番組でボケキャラをやっていた小倉監督を担ぎ出し、J1生え抜きの監督を育てるとしたフロントの「理想」があり、また、全員が連動して攻撃サッカーを展開するという小倉監督自身の「理想」があったようですが、その両方とも「絵に描いた餅」になってしまったようです。

f:id:johan14:20161104104214j:image:w360:left 新監督が自分のカラーを打ち出すために、うるさいベテランを切って自分の言うことを聞く若手中心にチームを編成することはサッカー界の常套手段。しかし、闘莉王を切ったことが大きな間違だったと気がついた時には既に後の祭り。

 君のキライな監督は変えたから助けに来て...と泣きついたら、取るものも取りあえず故郷ブラジルから駆けつけてきてくれた「心意気」がある男。そういうキャラの男なんですから「ピッチ内の監督としてオレを助けてくれ」くらいのこと言って、味方につけておけばよかったのにね...。使い方を間違えましたね。監督の仕事は華々しく戦術を歌い上げて練習メニューを考え先発メンバーを決めることだけではありません。色々な面での選手の人心掌握はとても重要な仕事の一つ。その方法を間違えましたね。

 小倉解任、闘莉王駆けつけ後の成績は、決して右肩上がりではなかったものの、そのペースなら降格は回避できたという展開。だから、いつまでも小倉監督を担ぎ出した「理想」に拘泥し、適時に監督解任の決断が出来なかったフロントの責任も重大。

f:id:johan14:20161104104240j:image:medium:right そもそも、世界一安定した企業であるトヨタがバックにつき、豊富な資金力に恵まれ、過去の実績の積み重ねも豊かなグランパスで、あれほどひどいチームづくりしかできないということは、全ての意味でチーム運営者の資格なしと言われても仕方がないでしょうね、関係者は。

 まぁ日本代表からアマチュアのチームまで、日本人は「あるべき姿」みたいなものを掲げて、結果が出なくてもいいんだ...と突き進むこと、大好きですよね。成熟した完成度を愛でるよりも、発展途上の青さ、若さを楽しむ。だから、カラダは大人でココロは子供の高校生スポーツに異常なほどに熱狂する。私なんか、高校サッカーみたいな下手なもの見て何が楽しいんだ、と思うのですけどね(笑)。

 ともあれ、「明日につながる」などと言いつつ理想を追っても、グランパスみたいに負け続ければ「何やってんだ」となる。このあたりの外野席の日和見的な理想論が、もしかしたら日本スポーツの諸悪の根源かもしれませんね(笑)。

2016-10-28

最新のスポーツビジネスのアイディア求む

15:30

 東京五輪の経費削減問題に際し、競技場建設が見直されていることに対して、トップリーグ機構の川淵三郎さんが競技団体の代表として「新しい施設の建設は絶対に譲れない」という趣旨の発言をしました。

 川淵さんの発言を待つまでもなく、直接の当事者であるボート、カヌー、水泳、バレーボールなどの関係者は異口同音に「新しい施設が必要」と主張しています。

f:id:johan14:20161028152509j:image:medium:left それゃ誰だった新しくて大きな施設がほしいですよね。五輪を機に立派なものを造ってくれよと言いたくなる気持ちはわかります。しかし皆、言うのは「造って、造って」という要求ばかり。まるで「お菓子かって、おもちゃ買って」と駄々をこねる子供みたいで、みっとみない。

 そもそもスポーツ施設は基本的には消費する一方で利益は生まず、維持費がダダ漏れしていく巨大施設な「金喰い虫」。それを何百億という費用で作ろうというのだから、よほど賢い計画と堅い見通しがなければ無理。

 ところが「建設見直しなんてけしからん」と息巻く当事者は、自分たちは競技を楽しむだけで、費用捻出や維持管理には関わらないのだから、それは親のサイフの中身を考えずにお店の前で駄々をこねる子供と同じ。

 あのね、トップリークに関わる人たち、「立派なレガシー造って」と息巻くなら、その新施設の建設費用をこのようなアイディアで圧縮してみせます、とか、このような仕組みで維持管理費を捻出してみせます、といったブランくらい独自に用意してみましょうよ。

 今や、巨大競技場の赤字の維持費を自治体が払い続けるなんていう古式ゆかしい方式では競技場建設は成り立たない時代。世界の競技場では、いろいろなアイディアを投入して入場料収入などの「競技関連」以外の部分からオカネをひねり出す形になっているのが当たり前。だから、トップリーグの関係者も、お上に「オカネ出して」とせっつく前に、世界の競技場の色々な運営方法を研究して、「そういう方式なら建設してもいいですね」と言わせるだけのプランを提示するひとが必要なのでは?

 「オレたちには立派な施設が必要なんだ』と気勢を上げるだけで、造った後は使いっぱなし、金銭的な尻ぬぐいは行政まかせ...という放蕩息子みたいなことしかやらないから、スポーツ関係者は「バカだ」と軽蔑されてしまうんですよ。

 まぁ今回の「川淵宣言』は、オトモダチ関係の森喜朗氏から「小池に一泡ふかせてやりたいから頼む」と言われてのことでしょうな。正論では負けるから、周辺を巻き込んで「政治的」に仕返しをする。イヤラシイやり方ですが、それが「政治」というものといえば、それまでですが...。

2016-10-21

財産の喪失

10:51

 ラグビー平尾誠二さんの訃報を聞いた時は、思わず「嘘だ!」と叫び、椅子から立ち上がってしまいました。

 平尾さんとは、彼が主催する団体に私が講演で呼ばれた縁で知り合いました。お互いに日本のスポーツについて感じている部分がピッタリ一致し、あっという間に意気投合。その後、対談をさせていただくなど、何度か交流がありました。それぞれがスポーツに関して思うことをまとめた「キリカエ力』という本も出しています。

 f:id:johan14:20161021104945j:image:medium:left とにかくカッコイイ人でした。精悍かつ整った顔立ち、均整の取れた逞しい体つき。ラグビー界の大スターであるにもかかわらず、少しも奢り、偉ぶり、のような態度はなく、物腰は柔らかで、言葉も丁寧。しかし、日本スポーツ界が抱える矛盾を語り出すと俄然、口調は熱を帯び、次々に先進的なアイディアが理路整然と飛び出してきました。人としての心身両面の「力」が備わっているなら、尊大な態度を取らずとも自ずとオーラのようなものが滲み出てくるものなのだな、と実感したものです。

 とりわけ平尾さんが強調していたのは、プレイヤー自身の自主、自立ということでした。監督・コーチに怒られるから、OBや仲間に批判されるから、という動機で動いているうちは絶対にダメだ。自分自身が常に客観的かつ論理的な視点を持ち、課題を掘り出し、それを克服するための高い目標を掲げ、自ら限界まで追い込んでそれをクリアしていけるかどうか、それがアスリートの基本...と、繰り返し強調していました。

 その後、平尾さんは代表監督に。私に熱く語っていた自主、自立のマインドを代表選手に植え付けることを試みました。しかし代表監督としての平尾さんは芳しい結果が出せていません。

 私は当時の選手たちが、平尾さんの理想について行けなかったのではと分析しています。物心ついた時からずっと、監督や親の顔色を伺いながら過ごしてきた選手たちが、代表に選ばれて初めて「自分で考えて、自分で追い込んでみろ」と言われても、なかなか難しかったのではないか、と。苦しさ、辛さに直面した時、やはり「怒る人」がいなければ、知らず知らずに「易き方向」に流されてしまったのではないか、と。

 知り合った当時、平尾さんは引退してしばらくたっていましたが、私が「平尾さんなら、まだ代表選手として行けると思いますよ。フル出場は無理だとしても、スーパーサブのような形でいいから、またやってくださいよ」と言うと、「しばらくやらないとね、人に当たる(タックルする)のが怖くなるんですよ。この前もね、久しぶりにやったら当たるのが少し怖くてね」と笑っていましたが、まんざらでもなさそうな様子だったことが印象に残っています。

 日本ラグビー界は大きな財産を失いました。もうすぐW杯が初めて日本で開催されるというのに...神様は何というタイミングで彼を天に引き上げたのでしょう。

2016-09-30

ミンナ...の怖さ

16:37

 東京五輪、耳を疑う話が次々に出てきます。費用が3兆円???何十億円っていう建設費用の見積もりがゴーサインもらったら一千何百億円???ダチョウ倶楽部じゃないけど「聞いてないよ!!!」っていうこと次々。

 小池都知事、奮闘してますね。当然のことながら「話が違う」ことについては、正していかねばなりません。安く見積もっておいて「買う」といったら法外な値段ふっかけるなんて、ヤクザの商売と同じですからね。

f:id:johan14:20160930163252j:image:medium:left それで、小池さんが「見直します」といったら、出てきましたよ、あの日本中から諸悪の根源扱いされても平気な鉄面皮じいさん。某大学ラグビー部に数週間所属したらしいことから、いつのまにかスポーツというとしゃしゃり出てくるようになったあの人。曰く「これまでみんなで一生懸命やってきたこと。だから簡単にひっくり返すわけにはいかない」ですと。つまり「みんなで一生懸命」やれば、何でも正当化されるという、古く悪しき日本の全体主義象徴哲学

 どうしてこんなにも「みんな」という言葉は日本では「決めの一句」に使われるのでしょうかね。「みんな」がやっているといえば反道徳的に事も平気でやる。「みんな」が受験の準備を始めたといえばウチだけ遅れる訳にはいかないと根拠のない焦燥感に駆られて塾に通う。正しいかどうかはどうでもよくて、自分が「みんな」から遠い場所にいなければい、という発想。だから「みんな」が間違っていても、「みんな」に含まれていればいいと考える。

f:id:johan14:20160930163454p:image:medium:right 最近「みんな」が気持ち悪い使われ方したこと、ありましたねよね。何と国会で。「自衛隊、警察、海上保安庁の諸君にここからみんなで拍手を送ろうではありませんか」というアベ・ジョンイルの行為。「うぉー」と気勢をあげて拍手し煽る与党自民等、公明党の面々。あれれ中国???北朝鮮???アベ・ジョンイル君、一番「驚異だ」って言ってる国の指導者のマネするってどういうこと。結局、かの国の独裁者みたいになりたいってこと???

f:id:johan14:20160930163624j:image:medium:left 七十数年前、「ヘイタイサンノオカゲデス」と大声で唱和を強いられた子供たち。同じですね。やはり繰り返してしまうのでしょうか。あのときも「おかしい」と思っても「みんな」の前で言うことは出来なかったのです。

 そういえば先日、インターネットプロバイダが契約書にない値上げ通知をして来たので、「承知した覚えはない」「契約条項にない」と抗議の電話をしました。散々、法的、事務的に欠陥のある通告であることを羅列すると、反論に困った窓口の女性がのたもうには「みなさん苦情を言わずに納得してます」。はぁ、その「みんな」とは何人だ?全体の何%だ?そしてそれはどういう方法ではじき出したのだ?そんな適当な「みんな」という概念がどうして値上げを正当化できるのだ!!!と追求すると、「そういう数字の根拠はありませんが...」としどろもどろ。数値的根拠のないことを口からでまかせに言って正当化するな、と一喝。消費者センターにも通告して、値上げを阻止しました(笑)。

2016-09-20

久保君...本当に逸材なのか...?

11:04

 バルサの下部組織に鳴り物入りで加入、その後「大人の事情」(笑)で帰国FC東京に所属した久保君。今、メディアが大騒ぎしています。

 何でも、15歳なのにトップチームに登録し、Jリーグに最年少デビューする予定だとか。先日、アジアの大会で2得点したのだとか。確かに活躍した場面ばかりを切り取った画像を見ると、相手を翻弄するテクニックがあるようです。和製メッシと呼ばれているのだとか...。

f:id:johan14:20160920110353j:image:w360:left どう思います?と良く聞かれます。久保君のこと。もちろん、期待したいです。しかし...本当に彼が逸材かどうかわかるのは、トップレベルの成人チームに加わって真剣勝負をしたとき。期待と義務、責任などの精神的重圧。ピッチコンディション、レフェリーの判定、移動の疲れ、相手選手の挑発などプレー以外の障害。そして執拗なマークや激しい当たりなど技術を封印するために駆使される相手の戦略。そうしたものの中で、今と同じように取り囲む相手を翻弄し、決定的な得点に絡んでこそ「本物の逸材」と認定します。

 ティーンエイジャーの育成時代は、純粋にその時点の技術力、体力のみで比較できるので、才能に恵まれた子はとても目立ちやすいもの。しかし、それがその後、プロとして頼りになる「戦力」になるかどうかは別問題。

 少年時代に「天才」「怪物」と称された選手、これまでどれだけいたことでしょう。皆、その後、どうなってますか? 久保君の前に最年少J出場記録持っていた森本選手、久保君に負けないくらい騒がれ、期待され、海外にまで行きましたが、どうだったでしょう...。日本代表で決定的な仕事してくれたでしょうか?

 久保君が2得点挙げたという相手...キルギス? ...失礼ながら「どこ?、その国」というレベルですよね。私なんか昔、あの釜本さんがアジア予選でフィリピン相手にダブルハットトリック(6点)したの覚えてますからね~(笑)。そんなユースレベルの試合で弱小国に2点取ったからってね~...なんて厳しい見方をしちゃいます。