永井洋一のフットボールスピリット

2016-07-29

規定に忠実!?

10:38

 相模原で起きた狂気の犯行の容疑者の取り調べが続いています。彼が以前、精神疾患の状況を確認するために入院した際、大麻の反応が出たとのこと。しかし、現在の法律では大麻の「所持」は犯行になっても「使用」には法的拘束力がないため、相模原市はその件を明らかにしなかったとのことでした。

 彼の狂気の行動と大麻との関係は明らかではありません。しかし、入院までさせて様子を観察しなければならない人物から大麻の反応が出た場合、法的拘束力は別としても「念のため」としてその情報を関係する機関で共有しておくことは無駄ではないでしょう。しかし、法律、規則、規定、という部分から見れば、それをしなかったことに対して相模原市関係者の誰かが責任を負うことはありません。

f:id:johan14:20160729102229j:image:medium:left このニュースを聞いて、私は少し前になりますが、同じ相模原の市営グラウンドを使ってサッカーの試合をした時のことを思い出しました。

 グラウンドは2時間単位での貸し出しです。公式戦の90分ゲームをその2時間枠内でこなすには、試合前のライン引きや負傷等で費やすアディショナルタイムを考えると、相当、効率よく動かねばなりません。相手チーム、審判団と事前に細かな段取りをつけて待機していたのですが、一つ前の時間枠のグラウンドには、いつまでたっても利用者が来ません。

 1時間が過ぎても前の時間枠の利用者とおぼしき人は一人も現れません。どうやら利用はキャンセルされたようです。そこで窓口の職員に問い合わせてみました。

 「前の枠の方がキャンセルされたようですが...」

 「いや、そうした連絡はいただいておりません」

 「しかし実際、誰もこられないようなので、時間前に準備を始めてもいいでしょうか?ラインだけでも引いておきたいのですが...」

 「ダメです」

 「なぜですか?」

 「遅れて来て使う可能性が残されていますから』

 「いや、もう1時間も超過しているのに、ただの一人も来ていないのですよ。サッカーか野球かわかりませんが、仮にこれから来たとしても、実質的に何もできないでしょう?」

 「それはアナタの考え方です。どう使うかは利用権のある方の勝手です』

 「ナルホドね。解りました。では、終了30分前になったらどうですか? あるいは15分前でもいい。ライン引きだけやっておきたいのです。プレーするのはきっちり利用時間になってからでいんです」

 「ダメです。サッカーのラインを引いたら、もし前の枠の利用者が来て野球をする場合、即刻ラインを消さばならないでしょう」

 「いやいや、利用時間の終了15分前にきて、それからライン引いて野球やりますかねフツー?」

 「やる可能性はゼロと断言できません。使い方は利用者の自由です」

 あ~あ、「役所」とよばれるところにゴロゴろいる典型的なコームインだな...。マニュアルを連呼するマクドナルドの高校生アルバイトと一緒(笑)。では違う切り口から攻めてみよう。

 「こうしてアナタと話している間に利用枠は残り45分になっています。恐縮ですが、この枠の利用者の方が本当にグラウンドを使う気があるの否か、連絡を取って確認して下さいませんか?」

 「そういう業務は行っておりません」

 「ハァそですか。では確認は私が直接とります。その方の連絡先を教えて下さい』

 「個人情報保護があるので教えられません』

 ...というわけで、私たちのチームと対戦相手、審判団は、誰ぁ~れも来ないグラウンドを前にじっと辛抱強く待ち続け、きっちり利用時間になってから入場し、慌ただしくラインを引いて試合開始、なんとかギリギリに利用枠内で試合をこなすことができたのでした。

 この相模原市の体質、変わっていないのだなぁ~。

 


 

2016-07-21

あ~あ、親は泣いてるぜ、きっと...

12:06

 またまた審判講習会での一コマ。

 私の隣に座った高校生、着席するやいなや、スマホを取り出し夢中になってゲームをしています。そのまま講習中にもゲームを続けたなら、私も黙ってはいませんでしたが(笑)、講義がはじまるときちんと止めてスマホはかばんの中に。フム、見かけによらずきちんとしていねのだな...と少し安心。

 ところがどっこい(笑)、講義がはじまると、彼は下を向いて一心不乱に何かを始めました。横目で見ると、紙にマンガの似顔絵のような絵を書いているのです。もちろん講義など一切、聞いてはいません。

 定期的にチラチラ見ていると、紙の上にはキャラクターのような顔が次々に増えていきます。お世辞にも上手いものではないのですが、作品(笑)は次々に増えていきます。途中からは講習に使うルールブックの表紙にある文字やロゴなども写し書きしています。紙にびっしりと作品が描き込まれたころに休憩。

f:id:johan14:20160721120531j:image:w360:left 一息入れた後、まだ講義再会まで時間があるのでブラブラ歩いていると、彼がいるではありませんか。腰掛けて夢中になってスマホと格闘しています。そう、さっきの続きのゲームをしているのです。またまた一心不乱に。ここまできて、そんなにやりたいのかよ~(笑)。

 そて再び教室に着席。講義が始まると、またマンガ書きが始まります。こうして彼の一日はマンガとスマホゲームで終了。まぁ最低のケジメはつけて人様に迷惑はかけてはいないものの、いいのかな~これでって思いますね~。

 自分の気に入ったことしかやりたくない、という性向は、誰にでもあります。でも、このごろの若者には、それがひどく顕著だと感じることが多くあります。サッカーのプレーなどでもそう。やりたいことしかやらない。

 好きなサッカーをやっていて、審判資格を取る。基本的には自分のやりたいこと、好きなことの範疇であるはず。でも退屈な講義は一切、聞かず、その間ずっとマンガを書き続け、わずかな暇があればスマホゲームに一心不乱に熱中する...。

 こうした行動パターンを繰り返していけば、困難、苦労、難題...など心身に負荷がかかる場面が来たときに、絶対に乗り越えられないでしょうね。間違いなくダメですわ。というか、その前に「オレには無理』とか何とかいって、最初から回避してしまうんでしょうね。

 このままアベちゃんがチョーシこいて、トランブが大統領になって、ガンガン国防だとか戦争が当たり前になっって、はい中国や北朝鮮と戦うんです、だから徴兵です、となった時、こんな若者が多けりゃ間違いなく日本は負けますね(笑)。絶対、勝てません(笑)。

 

2016-07-20

ねぇ小学生、空気を読んでよ???

15:51

 サッカー審判講習会で見た面白い???場面をもう一つ、紹介しましょう。

 私の前に座ったのは小学生の男の子。狭い席の上にリュックやら何やら持ち物をたくさんのせて、自分は座面に向かって(本来とは反対向きの体制で)しゃがんで片付けをしています。

f:id:johan14:20160720155106j:image:medium:left その隣に高校生とおぼしくき参加者がやってきました。座ろうと思うのですが、隣の席で後ろ向きになって片付けをしている小学生が少し自分の席の側にはみ出していて、すんなり座れません。困ったな、という表情で立ち止まります。

 当然「ちょっとゴメンネ」と声をかけるものと思って見ていると、彼はしばらく様子をみたまま、そっと手を伸ばして荷物を自分の席に置こうとします。そう、とりあえず場所だけとっておきますよ、というときによくやる方法です。

 それで一旦、その場を立ち去り、小学生の片付けが終わった頃を見計らって席に戻って来るのかと思いきや、そうではなく、その場で荷物を置いたり持ったりして、小学生の様子を見ています。置く、持つ、置く、持つ、を2~3回繰り返していると、さすがに夢中で片付けをしていた小学生が、自分の隣に誰かが立っていることに気づき、さっと体を本来の位置に寄せます。こうして、高校生は無事、自分の席につけました(笑)。

 なんじゃーこれ。

 オマエ、口ついとらんのか???

 「ちょっとゴメンネ」とか「すみません」くらいコドモに向かって言えんのか!!!

 ...と叫びたくなる気持ちを抑えて(笑)一部始終を見終えたのでした。前々回に書いたコミュニケーション力不足にまたもや遭遇。あの高校生、審判やれるんでしょうか? 試合前「はい、両チーム、整列!!」って言えるんでしょうか? 確実なのは、小学生に「すみません」って言えない度胸でイエローやレッドは出せないということです。

ゲームを裁く資格なんですが...

12:08

 サッカー審判の講習会でのこと。その日の講習は少年たちも受講できるとあって、大勢の中高生の間に小学生もちらほら。

 私の隣に座ったのは小学生とおぼしきカワイイ女の子。講習に先立って各自が書類に必要事項を記入する際、スマホを取り出してママと通話している様子。

f:id:johan14:20160720120445j:image:medium:left 「あのさ、ヒの下にお弁当のベンみたいな字なんだけど、なんて読むの...」

 多分、聞かれたママも、その説明ではわからないらしく、調べるために一度、携帯を切ることになった様子。そこでおせっかいオジサン登場(笑)。

 「何がわらないの?教えてあげるよ」

 「アッすみません。これ、何て読むんですか?」

 「フムフム、それはね『ショウキュウ』(昇級)って読むの。あなたは今日4級を受けにきたんだよね。この先、3級、2級、1級と、より難しい審判の資格を取るつもりはありますかっていうことだよ」

 「はい、ありがとうございました」

 ヒの下にお弁当のベンみたいな字か...確かに(笑)。カワイイな~。でも...「昇級」が読めないような子が審判資格取っていいのかな~(笑)。

 斜め後ろに座った男の子は、多分、自分もコーチをやっているであろうパパが、少し離れた所から何かにつけて指示をだしています。「昇級」の希望について回答しなければならない書類に関しては『オイ、それには名前だけ書いておけばいいぞ!!」。難しいことは後でパパが書いてやるってことですね(笑)。

 少年時代から審判に関心を持つこと、なるべく多くの審判員を育てること。、そのこと自体は悪いことではありません。しかし...こうした実態を見てしまうと...。粗製乱造と非難されても仕方がないのでは...。

 

2016-07-08

ああ...コミュニケーション能力...(泣)

11:24

 成人チームの試合前のウォーミングアップ。ピッチ周辺にあるわずかな空きスペースを確保して選手たちがジョギング、ストレッチングしていると、遅れてやってきた対戦相手の選手たちがこちらの顔色を伺うようにしながら同じスペース周辺にウロウロ。黙って見ていると、そのうちの何人かが少しずつ同じスペースに進入...さらに黙って見ていると、再びこちらの顔色を伺いながらそろそろと他の何人かが侵入...やがて全員が流入してきて、いわゆる「横入り」「割り込み」を敢行しようとするではありませんか!!!

 そこで初めて私が出て行き「ちょっと待って。見ての通り、ここはこちらが使用しているのだよ。横入りは勘弁してよ」と言うと、彼らは黙って私を見るだけで何も言いません。

f:id:johan14:20160708111657j:image:w360:left 「あのね、数は限られているけど他にもスペースはあるでしょ。まずはそういう場所を自分たちで確保する努力をしようよ、ね...。それでもどうしてもこの場所が使いたいというなら、ご覧の通り既にこちらが使っているのだから、一言『僕らも使っていいですか』とかなんとか、声をかけてよ。そうすれば、まずは『あそこにも別の場所があるよ』と教えてあげられるし、それでも、どうしてもここが使いたいというなら『それでは半分ずつで使おうか...』などという方法も考えられる。とにかく一言、声をかけて相談してくれれば、いくらでも解決の道が見つかるじゃない...ね、そうでしょ。それをしないで、黙って顔色を見ながら少しずつ進入して横取りするという方々は、ちょっとおかしいよね...」

 ゆっくりと穏やかに、諭すように話しかけたのですが、全員20代前半とおぼしき彼らは皆、沈黙。大半は「この人、何でオレたちに説教してるんだろう」といったポカンとした表情。最も若いと思われる一人は「うるせえんだよ」と言わんばかりの挑発的な眼光。

 「どうする?スペースはあそこにもあるよ」と別の場所を指しながら確認する私。それでも沈黙は続きます。「あっちはいやなの?どうしてもここを使いたいの?そういうことなら、そう言ってくれれば半分ずつ、という相談には乗るよ』と私。さらに沈黙。「どうする? 半分ずつにするの?それとも別の場所に行くの?」と私。沈黙、沈黙。あれれっ...言ってること通じてるのかな?こいつら外国人? ニホンゴ大丈夫?

 そのうち、一人が別の場所に移動をはじめると、他のメンバーも黙々とそれに従って移動。この間、20人近くいた彼らからは、たったの一言も発せられることはありませんでした。何だか、こちらが追い払ったかのような感じになってしまったので、再び確認するように「いいの?ここ半分、使わないの?」と投げかけると、そこで初めて一人が「ああ、いいっす」と無表情で返答。

 ああ~ちょー恐ろしい!!! 若者のコミュニケーション能力不足が叫ばれて久しいのですが、現実がこれほど深刻なものとは!!!愕然としてしまいました。彼らは多分、学生でしょうけど、社会に出て行ってやっていけるのでしょうか? 余計なことですが、ひどく心配になりました。もし私が会社の上司で彼らのような部下がいたなら...完全にお手上げでしょうね(笑)。

 

 

2016-07-04

泣かせちゃったね、3年生

10:36

 「お父さんや母さんを感動させよう」というテーマで大会に臨んだ3年生、ついにやってくれました。最終日の最終戦で2-1の勝利!!!この望外の結果には指揮をしている私自身もびっくり(笑)。

 試合前「点を決められてもがっかりせずに、最後まで全力で頑張るんだよ...」と言い聞かせて送り出したのですが、先に点を取ってリードしまう想定外の展開(笑)に、ヘボコーチは戸惑うばかり。

f:id:johan14:20160704103211j:image:w360:left あれれ、どうしよう? いや、ちょっと待て、勝っているのだから「どうしよう?」はないだろう、などと自問自答(笑)しているうちに前半終了。ハーフタイムの笛が鳴ると、「このまま終われば勝ちだよね」と笑顔でチョー楽観的な子どもたち。「そうだね...。でもまだ半分だからね。後半に点を取られたら負けちゃうんだよ」とチョー悲観的なヘボコーチ(笑)

 「まぁ、そんなにウマい話はないはず...」と逆転負けを覚悟して後半戦に送り出すと、あらら...3分もしないうちに追加点を決めてしまった...ウソでしょう!? しかし、やはり現実は冷酷。すぐに1点を返されて、1点リードのまま緊迫の展開。

 ここから残り時間、大活躍の子たちを引っ込め、初心者、新加入、女の子も含めた交代投入で必死の抵抗!!!。しかし、その途中出場の子たちも雰囲気に後押しされて大健闘。そして、3時間くらいに感じた(笑)長~い長~い15分間が終わって、初公式戦の初勝利が転がり込みました。

 アイドル歌手の応援でもこんなに大きな歓声は出ないだろう(笑)というほど、我を忘れて(笑)応援してくれたお父さん、お母さんたちはその瞬間、まるでW杯に優勝したような歓喜の大爆発。感激のあまり涙を流すママも。

 いや~やったね3年生。お父さん、お母さんを感激させることが目標だったけど、大会二日目にその目標を達成、最終日にはその目標を超えて、ついに大人を泣かせてしまったね。

 子ども自身も、親御さんも、今回の初参加の大会を通じて、スポーツには勝ち負けを超えたところに一生懸命取り組む意味がある、ということに気がついてくれたものと信じています。上手い子も下手な子も、経験豊富な子も初心者の子も、生まれつき運動能力の高い子もそうでない子も、強きが弱きを補って、一つの目標に向かって、皆で力を合わせて全力を尽して戦うチームスポーツの素晴らしさを感じてくれたことでしょう。

 試合後、子どもたちから、カントリーマアム・ミルクソフトと、フーツグミ・もも味、をもらいました。頼りないコーチもよくがんばったね、というご褒美だと思います(笑)。

 

2016-06-22

感動したよ3年生!!

11:37

 再び前回、紹介した3年生の話。大会二日目の試合に身内の不幸があってやむなく欠席になった子がいました。伝え聞いたところでは、その子は親御さんに「休みたくない」と泣いて訴えたとか...。

 まだ入部したばかりで、正しくボールを蹴ることすらままならない子ですが、そんな気持ちでいてくれたとは...とても嬉しい限りです。大会一日目は大敗でしたが、その経験を通して小さな体にそんな強い意欲がわき出たのであれば、スポーツに身を投じた意味もあると思います。

f:id:johan14:20160626105844j:image:w360:left さて、今回の大会に臨んで、3年生に与えたテーマは「お父さんやお母さんを感動させよう」です。「勝っても負けても、自分の子どもがあきらめずに最後まで全力で一生懸命頑張っているところを見れば、応援しているお父さんやお母さんはすごく感動するのだよ」と言い聞かせてあります。

 そして大会二日目。大きな相手に勇敢にたち向かって行く子どもたちの姿は実に感動的でした。相手の猛攻にも体を張って粘る、粘る!!!。ぶつかって転んでも、すぐ立ち上がって再び激しく相手に向かっていく。経験の浅さから、わずかな隙を突かれて1点を失いましたが、猛攻を受け続けた試合はそのまま0-1で終了。勝負は負けでしたが、ホイッスルが鳴った瞬間、顔を紅潮させ、汗と土にまみれて食い下がった子どもたちの間を、すがすがしい風が吹き抜けたような気がしました。

 試合後「よくがんばったね。お父さんやお母さんはきっと感動しているよ」と褒めました。すると子どもたちがこう聞いてきました「コーチは感動した?」

 「ああ、感動したよ、すごく。君たちのコーチをやってよかったな~と思ったよ。君たちがあんなに頑張ったのだから、コーチも君たちをもっと上手にするために一生懸命、教えてあげなければいけないな、と思ったよ」

 練習練習試合を通して、少しずつ手の届く目標を与え、その達成度を確認しながら歩んでいます。しかし実を言うと「子どもたちはどこまで私の言うことを理解しているのやら」というのが本音です(笑)。ところが、彼らは彼らなりに消化してくれている、ということがよくわかりました。

 私のようなヘボコーチでも、時々、このように出来のいい子どもたちに恵まれて、指導の効力らしきものを実感できることがあります。だからいつまでたってもコーチが辞められない(笑)。

2016-06-17

亀の歩み..しかし着実に

12:29

 私の主宰するサッカークラブでは公式戦の参加は3年生からです。

 他のほとんどのクラブが1年生から本格的なチームづくりをしている中、2年遅れでのスタートは圧倒的に大きなハンディキャッブになります。案の定、毎年のことなのですが、大会初日は大敗してしまいました。

 言うまでもなく、子どもは早期に訓練を本格化すればするだけ、目前の結果は出てきます。特にスポーツは、早くから本格的に活動した時間が長いほど、確実に勝利に近づきます。しかし目前の勝負に勝つための指導がその子の将来の糧になるか否かは別問題です。

f:id:johan14:20150612105537j:image:w360:left サッカーに限らずスポーツ指導をする団体の多くが競技実績を全面に押しだし「強いから良い指導」と言わんばかりですが、そうした環境で芽が出るのは生来の素質に恵まれたごく一握りの子たちだけで、99%はその「何年に一人いるかいないか」の素材のために「使い捨て」されるのです。

 サッカーの場合、プロになれのは4万人に一人です。同じ学年だけでも何百校に一人、という確率です。チームのエース、区大会のスーパースターくらいの子は全国にゴロゴロいるのです。その程度では、将来、全く話にならないのです。だから大抵の「神童」も結局、15年後には確実に「ただの人」になるのです。ですから、少年時代のスポーツには競技としての勝ち負けの他に大切なことがたくさんあるのです。

 1、2年生、つまり6歳、7歳の子どもたちのやることで、勝った負けたと大人が熱くなるのはいかがなものか...レギュラーとその他の子との差が鮮明になるようなことがこの年齢に適当なのか...と私は考えます。そんなことから私たちは3年生まで公式戦の出場を見送っているのですが、実を言うと3年生でも公式戦はまだ早い、というのが本音です。しかし、そんなことを言っていると世の趨勢からは「浦島太郎」状態になってしまうので、3年生からの公式戦参加はギリギリの妥協です。

 しかし面白いもので、過去を振り返ると、3年生の時にズタズタにされた相手に、5年生、6年生になってリベンジなどということは決して珍しくありません。3年生の時に完膚なきまでにたたきのめされた子たちが、6年生になって区大会の決勝まで進出というケースも2度ばかりありました。2部リーグでしたが、市大会で優勝まで勝ち取ったこともありました。3~4年のスパンで考えれば、確実に色々な成長を見届けることができます。大切なことは、、個々のレベルで心身両面にどれだ成長があったか、ということです。その点を忘れなければ、何も1、2年生から周囲の大人が勝った負けた、強い弱い、と熱くなることはないのです。

 さて、我が3年生たち。今回はまだ試合のルールさえよくわかっておらず、何をやっているかも良くわからないまま目を白黒させていうちに(笑)大敗したことでしょう。しかし、試合と試合の合間にふと見ると、待機場所においた荷物や水筒の間をぬってドリブル練習をしているではありませんか!!!。もちろん私が指示したわけでなく、彼らが自らはじめたことです。

 そうです。こういうことが成長なのです。何が彼らのスイッチを入れたのかはわかりませんが、彼らなりに「上手くなろう」という思いが持ち上がったのでしょう。その日までは足でボールを扱うより手でボールを抱えている時間が長かった子たちが、自らドリブル練習の形を工夫してつくり実践しているのです。「自ら進んで課題に取り組む」といってはオーバーですが、少なくともそういう心理の萌芽があったことは確かです。

 

 

2016-06-08

同じシーンの繰り返し

15:48

 前回、女子バレーサッカー五輪代表のことを取り挙げ、両者とも決定機に決め切れないことを嘆きました。まったくで同じことの繰り返しが男子バレーサッカーA代表でも見られました。

f:id:johan14:20160608145656j:image:medium:left 男子バレーリオ五輪予選、せっかく流れをつかみかけても何度サーブミスして相手を楽にさせたことでしょう!!!ここで決めてくれれば、という場面でエースのスパイクが何度、相手のプロックにシャットアウトされたことでしょう!!!ちょっとでも十分なトスがこないと安易に軟打かフェイントに逃げてしまう気弱さは、少しで体制が悪いとシュートしないでバスに逃げるサッカーの選手と全く同じですね!!!

 サッカーA代表キリンチャレンジカップ決勝、準決勝で弱体化が著しいブルガリアに大勝して浮かれていたら、本物の実力者であるボスニアヘルツェゴビナに冷や水を浴びせられましたね。何十年も繰り返されている決定機を逃す「お家芸」(笑)を繰り返している間に、ボスニアはきっちりワンチャンスをものにしました。

 f:id:johan14:20160608144954j:image:medium:rightバレーサッカーも、ホームで大観衆の圧倒的なサポートを受け、メディアにスター扱いされている選手がたくさくいるところは同じ。そして、決めるべき所で決められない「絶対的な」「圧倒的な」「他に類を見ない」(笑)勝負弱さも同じ。

 サッカーバレーも、運動能力の高い子が大人の言うなりになっていれば勝てる高校生くらいまでの指導の質が諸悪の根源なんでしょうね。ここまでの間に自分の栄誉欲にまみれた大人が国内で「勝たせる」ことに執着して「勝利のバターン」にはめ込みすぎるから、いつまでたっても自立して臨機応変に立ち振る舞える選手が育たない。

 勉強もそうですね。目先のテストにバスする「術」を覚えることで精一杯になるから、自ら問題を発見して多角的に調べ、知識を深め、広げていく喜びなど得ようがない。図式的な記憶量だけは多くても、それを応用しアレンジする力が乏しい。受験で覚えたものを端から披露しても、火星にロケットを飛ばしたり、難しい国際交渉をまとめたりすることはできないのにね(笑)。

 なんだか日本人って、どうでもいいことにやたらと大きなエネルギーを消費しすぎているように思えるのですが...。話を大きくしすぎか(笑)。

2016-05-27

ああ「決め切れない」ニッポン

11:07

 トゥーロン国際大会U-23代表が散々な結果になっています。しばらく前に五輪アジア予選を突破した時「インターナショナルレベルではわからない」とこの欄で指摘しましたが、やはり心配したとおりでした。一クラス下のチームを送った相手にも勝てないのですから事態は深刻です。

f:id:johan14:20160527102725j:image:medium:left 決定機に決め切れない...。守備の連携の乱れ...。各メディアがその原因を指摘していますが、これって「サッカーで何より一番大事なところ」じゃないですか!?。極端な話、他はどうでもいいからゴール前できっちり守って、チャンスできちんと決めていれば、他はどうでもいいわけですよね、サッカーって(笑)。その優先順位の一番と二番がダメということは、チームとしてどうしようもないということじゃないですか(笑)。

 またその話か...と言われるほど繰り返し言っているのですが「決定機に決め切れない」という課題は98年フランスW杯に初出場した時に岡田監督が改善を求めてレポートしていること。あれから18年。まだ同じこと言ってるんですね。いっそもう「決め切れない」ことは日本サッカーの「お家芸」としてしまってはどうですか(笑)。「決め切れない」サッカーで世界に挑む日本サッカー...なんてね。

f:id:johan14:20160527102006j:image:medium:right 「決め切れない」ことは女子バレーボールも同じ。少し前に「リオ最終予選」なるものを見ましたが「このセットを取れば」「この一点をとれば」という場面でことごとくミス。サーブを入れなかったりスバイクを外したり...。逆に相手はそういう場面をしぶとくもっていきます。何なんだこの差は!?

 そもそもサッカーと違って、負けても負けても何度も何度もいろいろな大会で五輪出場のチャンスがある方式事態が???。今回も「このセットを取れば」というセットをリードしながら最後に逆転されて落としたので「もうだめ?」と思いきや、今度は次のセットを取れば、次の試合に勝てば、みたいに「泣きの一回」みたいなチャンスが次々に回ってきてあれれ?という感じ。

 結局、日本が出場権を獲得する試合の相手はすでに予選突破を決めていてモチベーションが高くない状態。ガチに勝負してもぎ取った、という印象はまったくありません。

 もしかして、これって最初からそういうこと想定した組み合わせ、試合順になっているんじゃないの?と勘ぐりたくなりますよね。まぁ、そもそも、日本が五輪に出られるか否かが決まるような重大な大会を日本で開催する時点で???は結構あるわけですから、そんなこと言ってもしょうがないわけですよね(笑)。

 こうやって、いつもいつも日本のTV局のチカラにモノを言わせて、ジャニーズまで呼んで、体育館全体で日本コールという圧倒的に日本が有利な状況を用意してあげているということは、見方を変えると、ライバル国のメンタルの強さ、逆境での強さを毎回、育ているということです。あからさまな日本びいきを設定することが、かえって相手をより逞しくし、日本のメンタルを弱くして決定機に「決め切れない」選手を輩出し続けているのではないでしょうか。バカげたことです。

 

 

 

2016-05-10

ああ、バカ父、アホ母

11:04

 とある一日。緑豊かな公園を父の車椅子を押しながら散策していると、子どもの泣き声が...。見ると4~5歳の女の子。母親と自転車練習をしている様子。「怖い」「できない」と泣いています。

 まだ幼いのだから自転車なんか乗れなくてもいいのに...と思ったのですが、母親はどうしても乗れるようになってほしいのか、あれこれと乗り方の指示を出しては「やってみなさい」と半ばキレぎみでまくしたてます。母親の語気が強まれば女の子の泣き声も大きくなるばかり。

f:id:johan14:20160510110339g:image:w360:left そんなに自転車に乗れることが大事なのか...泣きながらでも練習するようなことなのか...と思いつつその場を離れ、車椅子を押しながら園内の小高い丘の後方に伸びた散策道をのんびりと回り、15分くらいしてからまた元の場所に戻ってくると、女の子はまだ泣いています。今度は母親だけでなく父親も加わって、泣いている子に厳しい言葉を投げつけています。

 「乗りたいって言ったのは・・・(女の子の名前)だろ!!」

 「それなのになんで怖がってばかりなんだ!!」

 「一生懸命教えてるのに、そうやって泣いてばかりじゃ、こっちだって面白くないよ!!」

 いやいはや、「もともと乗りたいと言い出したのはおまえだ」とばかりに我が子の言質を取って責め立て、挙げ句の果てに「こっだって面白くない」などと、楽しい一日が台無しになったのは、おまえが泣いているからだとばかりに我が子を非難する。4~5歳レベルの許容力?

 一方、母親と言えば、まだヨチヨチ歩きの次女とおぼしき子を抱き抱えるようにして自転車に乗せ、ほとんどサドルに座らせているだけの状態なのに「はーい・・・(次女の名前)ちゃんは怖がらないで上手にできるよね~」と、泣いている長女の前で当てつけがましく次女を乗せた自転車を支えながら動かしています。怖がる長女を発憤させるため???それにしも意地の悪いこと極まりない行為。大人げない。言うまでもありませんが、そんなことを見せつけられる長女は泣き続けるばかりです。

 4~5歳の子供が自転車に乗れないことに対して、まるで自己責任を突きつけるような発言をするバカ父。追い打ちをかけるように次女を使って当てつけがましく非難の感情を示すアホ母。こんな両親に育てられたら、子どもがすこやかな精神とともに育つ期待がもてません。きっとあの女の子も、いずれ同じような視点で人を見ていく子になってしまうのでしょうね....。悲しいことです。

 「あのね。おじちゃんだって乗れるようになったのは小学校に入ってからだよ。自転車なんてそのうち乗れるようになるさ。慌てなくてもいいよ。また練習しようね。もし一生、乗れなくたって困ることはないよ、大人になったら車を運転すればいいんだから」と声をかけて慰めてあげたくなりました。

 私が父と公園に来てから立ち去るまで、30分以上、その子は泣き続けていました。本当に心が痛みました。