永井洋一のフットボールスピリット

2018-06-25

勝負は本当にわかりませんね

12:46

 頑張りましたね。セネガルに2-2-の引き分け。1-2とされた時は、ネガティブ予想の1-3が実現してしまうのではないかと、ヒヤヒヤしましたが、よく追いつきました。

f:id:johan14:20180625124452j:image:medium:left 「フィジカルでは絶対にかなわないから」という呪文のように繰り返されてきた大前提。確かにヨーイドンでイーブンにぶつかり合ったらひとたまりもなかったけれど、体勢、姿勢に加えて読みや構えといった現実的な要素を加味しながら対処していくと、けっこう行けるね、という感想。セッターバックの昌子なんか、何度も競り勝って跳ね返していた。つまり、最初から白旗出すのではなく、行けるところまで行ってみる、という勇気ある勝負の姿勢で臨めば、かなり戦えるじゃないか、ということ。

 最初から逃げずに行けるところまでガツンと戦って、それから先、押し切られそうになったら得意の小技と機動力で打開していく。そんな理想的な展開がありましたね。柴崎がヘナチョコな逃げバスをせずに、ガンガン、タテや逆サイドに攻撃的なパスを入れていたのも良かった。

 ポーランド戦を見て、セネガルはとてもかなう相手ではないと思いましたが、戦い方を考えて勇気を出して全力を尽くせば道は開けるのだなぁと思いました。いろいろな方法があるからサッカーは楽しいのですね。

 さて、コロンビア、日本vsセネガルの結果を受けて、凄まじい破壊力でポーランドを圧倒しました。レバンドフスキーに仕事をさせず、相手を完膚なきまでに圧倒した中心はグアドラド、キンテロ。二人とも日本戦では10人になったことでシフトチェンジをせざるを得なくなり、交代で退くことを余儀なくされた選手。この二人と、ハメス・ロドリゲスファルカオが揃ったコロンビアの強いこと強いこと!!!。日本戦では退場があって10人で本当によかったなぁ~とつくづく思わされる強さでした。 

f:id:johan14:20180625124538j:image:medium:right コロンビアvsポーランドは互いに初戦を落としているので、連敗したらグループリーグ敗退決定というものすごいハイパワー、ハイテンションの試合。まるでゴングと同時にバコバコ殴り合うボクシングみたい。コロンビアにあの「入り方」で日本戦に来られたら、ひとたまりもなかったかも、という感じ。つくづく、色々な巡り合わせ、運、みたいなものを感じる次第です。

 さて、ポーランド戦。ポーランドがどんな姿勢で向かってくるかですね。「もう勝っても負けても同じ」という気持ちなのか、それとも「このままでは恥ずかしくて帰国できない、せめて一勝を」という気持ちなのか。二試合ともレバンドフスキー頼りを封じられた敗戦。それでも、また頑なにレバンドフスキーに合わせてくるのか、それとも肩の力を抜いて柔軟に攻めてくるのか。

 大会前、私は「勝ち点を取れるとするなら最終のポーランド戦。きっとポーランドは二試合で決勝トーナメント進出を決めているだろうから、日本戦ではメンバーを落とし、気持ちも緩んでいるだろうから...」と言っていました。まさか、まさか、ポーランドがグルーブリーグ敗退を決めてから日本と戦うことになるとはね(笑)。

 

2018-06-20

プレイパック・アトランタ

10:46

 コロンビアに2-1の勝利、驚きました。0-2の敗戦予想、見事に外れました。

 試合の「入り方」が全てを決めましたね。

 開始直後、快速グアドラドにボールが渡った時、グッとタテに強引に走られて「こいつ、やっばりヤバイ」ってビビらされるのかな、と思ったら、つっ立ってボール受けてやる気なさそうにポーンってバックパスしました。左サイドに開いた選手にボールが渡った時も、きっちりミートしないヘナヘナしたボールのパスを後ろに戻していた。緊張していたのか、様子見なのか、いずれにせよコロンビアは「取りあえずスタート」的な、6~7割のエネルギーで走り出した。

f:id:johan14:20180620104449j:image:w360:left 日本はホイッスルと同時にフルスロットル。いつもならトラッブして、ボールこねて、結局バックパスする香川が、無理な体勢からワンタッチでタテに出した。大迫が体を張って相手をくらつかせた。シュートは弾かれたものの、パス&ゴーで出した後きっちり走ってきた香川がこぼれ球をシュート、ハンドを誘いました。退場が出て先制戦を奪って、試合の流れが決まりました。

 ただ、厳しいことを言えば、大迫、乾は続く決定機を決め切れず、特に乾は味方とのパス交換で行き違いが多すぎ。香川はその後、ピッチのどこにいるのかもわからないような薄い存在感。柴崎のタテバスは簡単にカットされることが多すぎ。乾、原口は潰されてファウルアピールするも審判に取ってもらえずピンチ、という場面が多すぎ。あれ、次の試合またやると怖いです。

 さて、西野監督、持ってますね~。アトランタの再現。

 ただし、あの時はブラジルに大金星した後、ナイジェリアの身体能力にねじ伏せられ、ハンガリーに競り勝てませんでした。何だか「歴史は繰り返す」の予感。だって、次のセネガルすごいですもん。

 ポーランドはレバンドフスキー以外、個々の競り合いで全然、セネガルに太刀打ちできていませんでした。フィジカルは言うまでもなく、テクニック的にも、ほぼセネガルの勝ち。得にポーランドの左サイドなんてほとんど前を向けず終い。あれがもし乾だったら、ひとたまりもないだろうな~、一度もボール触れないんじゃないのって感じ。

 ポーランドの2失点、いずれもアンラッキーな部分がありましたが、世界ランク上位のポーランドに、あたふたするような状態をつくらせるだけの圧力がありましたね、セネガルの攻守両面の「個」の強さには。

 アトランタの時、DFがナイジェリアの激しい当たりに倒れ、ファウルアピールしようとボールを手で抱えたらノーファウルでハンドのPK!!という場面ありました。スピードでサイドを崩され、中で合わされた失点もあった。何だかそんな過去の幻影が次の試合にもダブッて見えてきます。

 まぁコロンビア戦、ネガティブ予想が見事に外れたのだから、ゲンをかついで次もネガティブ予想しておきましょう。セネガル戦は1-3の敗戦。

2018-06-18

強国を苦しめたリアリズム

18:31

 W杯の試合、面白いですね。日本代表のグダグダしたパス見ていると眠くなっちゃうんですけど、W杯はあっという間に時間がたっちゃう。日本代表みたいに「とりあえず隣に預けておく」的な無責任なパスがなくて、一つひとつのプレーに意味が読み取れるから面白い。ガンガン、タテに勝負もしていくし。

 アルゼンチンを苦しめたアイスランド、ブラジルを手こずらせたスイス、そしてドイツを撃破したメキシコ、素晴らしいですね。「勝ち点3は獲得は確実」としていた相手の思惑を見事に打ち砕いた。

f:id:johan14:20180618182904j:image:w360:left 何が素晴らしいって、3チームとも自分たちのできること、できないことてをしっかり理解して、「できること」に全てのエネルギーを注入していること。「いいサッカー」とか「将来につながるサッカー」とか「美しいサッカー」とか「スペクタクル」なんて美辞麗句は唱えないで、「どうやったら戦えるか」というリアリズムに徹する。実際、アイスランドなんか、とても「かっこいい」サッカーとは言えないけど、何だか頑張り方に感動しちゃう。

 それにしてもメキシコ、すごいですね。もともとテクニックを活かした局地戦はお得意だけれども、ガツンとくるフィジカルでも一回り大きなドイツと勇敢に渡り合っていた。足元で回すプレーも十分にでき力があるのに、がっちり守ってからカエンターを繰り出す戦術を徹底。しかもそれがまぁ見事に鋭い。

 どこかの国みたいに「フィジカルでは負けるから」「アジリティが強みだからショートバス主体で」などと自ら進んで殻に閉じこもるようなことはしないで、全ての分野で対等にと渡り合いつつ、最も自分たちの持ち味が生きる形で堂々と世界王者から得点をもぎ取った。

 そのカウンター攻撃の起点として活躍していたのがチチャリートことH・エルナンデス。日本人と変わらない体格でもゴール量産するストライカー。別に重戦車型でなくても、バワーヒッターでなくても、、ああいうストライカーもあり、というよい手本。いつまでも「みんなでバスを回して...」なんて言ってるだけじゃなくて、チチャリートみたいな選手、どんどん育てましょうよ。(写真は得点したロサノです)

 

2018-06-16

12:07

 ポルトガルvsスペインを観戦して、毎度のことながら「やっばりストライカーだな」と思うわけです。

 ハットトリックしたC・ ロナウド、難しい体勢の時には絶対に無理しない。ゴールが遠いときには素直に、簡単に、味方にバスする。だけど、1点目のようにゴールの可能性が高いエリアで前を向いたら加速してグイグイいく。2点目、3点目のように「ここぞ」という時のキックは十二分にパワーが込められていながら精度も抜群。最後のFKを決めたときには思わずのけぞりましたね(笑)。 

f:id:johan14:20180616120647j:image:w360:left かたやデスィエゴ・コスタ。ガンと競り合ってDFをはね飛ばしてボールを自分のものにして、2人、3人に囲まれても何のその。速さと力強さで翻弄してシュートを叩き込む。FKのボールが「ここに落ちてくる』という場所には確実に体投げ出して詰めている。迫力満点。

 ポゼッションしても、カウンターでも何でもいいんです、ゴール前までの「運び方」なんて。どんな方法でも何とかシュートレンジまではいくわけです。問題はそこから先。そこから先、どうやって点をとるか、ということ。ニッポンは「ストライカーが育たないから」ということで「みんなでパスつなぎましょ」という方法に逃げ込んでる。ダメでしょ、それじゃ。

 C・ロナウドやD・コスタを生み出す価値観、環境をつくっていかねばね。どんなにテクニックがあって局地戦に強くてゴール近くまでの「運び方」が上手くても、最後にゴール決めなきゃ意味ないんだからね。上手い子がいたらすぐに「ボランチ」にしちゃうこと、もう止めません?

2018-06-15

W杯予測-1

14:39

 さてさて、おなじみの日本代表W杯予想。まずは初戦のコロンビア戦。

 大会直前にやっとバラグァイの二軍に勝って「行ける感」出てきた日本、乾、香川のコンビネーションに期待してまぁまぁ頑張ることでしょう。だけど、何十年来続く「お家芸」である決定力不足、再確認することになるでしょうね。「それ、入れてよ」というシーン、いくつかあるはずです。

f:id:johan14:20180615143540j:image:w360:left 多分、日本の頑張りで前半は0-0。しかも、結構惜しいシーンでシュートが入らず、という場面がある一方、DF陣はファルカオに厳しく行って効果的な仕事をさせず、解説者も「いい感じです」「後半に期待しましょう」と持ち上げるはず。

 後半も展開的には「けっこう行けるかも」と思わせる内容。それで、日本が主導権を握っている(かに思える)中、バスミスから受けたカウンターに対して吉田か槇野か長谷部が思わずファウル、あるいは間一髪でコーナーキック。その流れの中で、一瞬の隙をつかけてファルカオに押し込まれ、先制点を許す。

 「いや大丈夫、これまで流れを続けていけば十分に点を取るチャンスはある」と解説者。しかし、クロスまではいくものの、中で合わせる選手はなく、また、ゴール前で細々とパスをつないでいるうちにシュートのタイミングを逸していくことの繰り返し。本田のFKも決まらず。

 同点を狙って長友の積極的なオーバーラップがあるものの、その後の展開が迫力なし。それどころか、跳ね返されたボールが快速クアドラドの前に。長友が上がった後のスペースに走るクアドラドに対処するDF陣だが、カバーリングのわずかな隙を縫うようにハメス・ロドリゲスが絡んできて、翻弄しシュート。GK川島が一度弾くものの、再びファルカオが難しい体勢から足を伸ばしてゴールし0-2。

 後半35分過ぎ、次戦を考えて選手交代するコロンビア。逃げ切りムードの中、少し気を緩めて日本にCKを与える。本田のキックに槙野がヘッドで合わせて1-2。勢いづく日本、一点を狙って攻勢をかけるが、なにせシュートがみなボテボテ。コロンビアの攻守に跳ね返され続けているうちにタイムアップ。

 「日本、敗れるもコロンビアを追い詰めた」「セルガル戦に光明」みたいな見出しがスポーツ紙を賑わすことでしょう。

2018-05-18

アップ中のボール使用禁止に関して

11:45

 またまた審判の話。

 日曜の夜19:00~の試合。どしゃぶりの豪雨と強風。試合前のウォーミングアップに許可されたのは、ピッチを囲む陸上トラックのさらに外側のスペース。まぁ貧弱な日本のスポーツ施設では毎週のようによくある話、コンリートみたいな固いサーフェスの上でアップシューズ着用で何とかアップします。

 困ったのは、その時、進行中の前の試合の主審の「強い意向」で、アップ中はボールを使うことは禁止とのこと。

 もちろん、アップ場所とピッチの距離が近く、アップ中のボールが試合中のピッチに転がり込んでしまう危険があるような状況なら「ボール禁止」の状況は誰でも納得します。しかし、アップを許された場所と試合中のピッチとの距離は、最も近いコーナーフラッグ付近でも優に20m以上離れています。写真はその現場なのでよく見て下さい。アップ場所は左下の部分です。ペナルティエリア縦ラインの長さが16.5mですから、それを基準に距離感を確認してください。

f:id:johan14:20180518114503j:image:w360:left そもそもウォーミングアップですから、ボールを使うといっても、感触を確認する程度で、思い切りロングキックやシュートをするわけではなく、ましてや固いサーフェスの上でアップシューズしか履けないのですから、ピッチに向かって20m以上を跳ぶようなキックはできません。その環境で20数m先からボールをビッチに入れてしまうようヘマをすることは、99.9%あり得ないわけです。

 でも、その0.1%が気になるのですね、主審は。自分の判定のためには万全の状況を整えるということなのでしょう。自分の判定を万一のボール転入で邪魔されたくない、という気持ちはわからないでもありません。

 しかし、その判断が下されることで、満足するのはその会場に居合わせた関係者の中で自分たった一人であるということを忘れずにいてほしいものです。

 日曜夜19:00~21:00、茅ヶ崎市郊外での試合。11人のスタメンの他、交代は5名まで。交代全員を使い切っても試合に出せない選手も数名いるわけです。プロなら試合に出られない選手は翌日にしっかり練習ができるので、無理して試合日に動かなくてもいい。しかし翌日朝から仕事や授業があるアマチュアにとって、試合に出られない場合、試合前のアップやハーフタイム練習は貴重な活動時間になるわけです。

 風雨の中、電車とバスを乗り継いで茅ヶ崎までいって、1分も出られずに帰ることもある。帰宅時間は23時過ぎ、24時近くになる。翌日8:00前には出勤、出席しなくてはならない。だから試合に出られなくても少しでも練習はしておきたい。そんなアマチュア選手の置かれた状況を理解して頂きたいものです。

 対戦する二チームの何人もの選手が、風雨の中、茅ヶ崎までやってきて、ボールに触れることもできずに、ただびしょ濡れになっただけで深夜に帰っていくのです。主審がただ一言「ボールを入れないように注意して頂ければいいですよ」と言ってくれればいいものを...と思うわけです。 

 両チームスタメン22名を筆頭に、合計30余名のアマチュア選手が、前の試合の主審の狭量な判断のために、不十分な準備で試合に臨み、ボールを蹴れずに帰宅することになる選手も数名いる、ということに思いをはせていだきたいものです。

 自分の判定とは、それほど無関係他者の行動を規制してまで完璧を期すべきものなのでしょうか? 私なんぞ「絶対にボール使用禁止」などといわれてしまうと「ああそう、一度でもボールが転がりこんでしまえば、全てが台無しなにってしまうほど審判技術、判断力が低い主審なのね」「それほど下手な審判ならしょうがないな」と思うようにしています(笑)。

2018-05-07

ルールの精神とは?

19:04

 審判の不可解なジャッジ。毎年のことながら、今年度も早々にありました。

 まず小学4年生の試合。GKがバントキックした際、エリア外までボールを手で保持したとして、ハンドの反則、直接FKを決められてしまいました。

 実際は、手からボールが離れたのはエリア内で、キックしたのがエリア外。そもそもこのプレー、真横から見ている副審でなければ確認しようがない位置関係。しかし、主審は肥満体をグラウンド中央付近にとどめたまま、副審に確認せずホイッスルという状況、副審が旗を揚げていないのに、その位置から一体どうやって確認できたの?

 同じ試合で中央を突破されそうになった場面、追いついたDFが併走状態から相手ボールをカットしたら、ホイッスル。後ろからのタックルではなく、しっかりボールを奪い、相手の足をトリッブしているわけでもないのになぜ?それ何という反則?これもまた直接FKを決められました。これらのジャッジで2失点したものの、5点奪っていたので勝ちましたが、とても後味が悪い勝利

f:id:johan14:20180507185347j:image:w360:left 別の試合、あ~あまた主審アイツかよ(悲)。

 我がチームの猛攻に相手DFが両手でボールに飛びついて得点を阻止。意図的ハンドで決定機の阻止ですから、世界中どこでも疑問の余地なくレッドカード。しかし出されたカードはイエロー。ええ~~~~~~~~どういうルール?自分で新しいルール作っちゃだめでしょ。

 そしてまだ前回と同じような場面。中央のDFをカバーしたサイドバックが、しっかりボールだけを蹴出したのに、競り合っていた相手が倒れ込んだらホイッスルPK。ええ~~~~。PKを貰った相手も「え、ホント」とビックリした様子。子どもは正直ですからね。自分が倒されたとはぜんぜん思っていないわけです。

 結局、大会6試合で3失点したのですが、その全てが同じ審判の不可解なジャッジによるもの。どうやらその審判のチームは我がチームに続いてグルーブ2位通過を狙っていたようで、我がチームが負けると都合が良い星勘定だったよう。なるほどね。久々ですね、こんな「あからさま」

 その3日後、成人の試合。開始わずか3分。CKからの混戦でボールをクリアしようとした場面、弾んだボールをジャンブ気味の姿勢でキックした際、ボールがその選手がバランスを取るために振り上げた自分の手に当たって(かすめて、といった程度)跳んでいった場面、ピー、PK

 手で扱う「ハンドリング」の概念とはほど遠い状況、ボールが手をかすめたことが結果としてこちらの有利または相手の不利になる要素もまったくない。ハンドリングを禁止するルールの趣旨からして、重大な判定であるPKを相手に与えるほどのプレーなの????

 試合後、主審に質問すると「手が不用意な位置にあった」ことがPK判定を下した要因とのこと。不用意な位置って、DFが相手のキックを防御しにいく際の話では? タックルに行った時、結果として広げた手にボールを当てて防いでしまうあのプレー。それを「不用意な位置にあった手」としてハンドを取るなら誰でも納得。

 しかし、キックする際にバランスを取るために上げた自分の手を「不用意な位置」とするってどういう概念? 主審殿、もしかしたら「不用意な位置」という言葉ばかりが先走っていて、「手を用いてプレーしてはいけない」というルールの精神を忘れてはませんか?

 その数分後、サイドバックが併走する相手のボールをタックルで蹴出した場面。そう、先ほどの4年生のプレーと同じ。ボールはきちんと蹴り出されていて、DFが相手を蹴ることもな足をくトリッブすることもない。しかし競り合いで両者倒れたらピー、PK

 さきほどのハンドにしても、このタックルにしても、成人チームの場合、際どいプレーでは大抵は主審の判定の前に相手選手の強いアピールがあるもの、ハンド!!!とか、ひっかけてる!!とか、PK!!!とか。しかし今回、いずれも相手からのアピールはなし。だからPK判定をもらって相手も「え、マジ!?」と驚く。その場に居合わせた何十人もの選手、関係者の中で、主審ただ一人だけが納得している様子。

 開始十数分で2PK。もうこの時点で試合は壊れました。

 4年生の大会では全勝できたものの、ひどいジャッジで結果オーライとも思えず、とても後味の悪い思いをしました。成人の試合では、相手の巧みな技、練られた戦術、鍛えられた身体に屈したのなら、素直に「参りました」という気持ちになりますが、対戦相手も試合後「あれ不可解だったよね」と言うような判定で開始十数分に試合の流れが決定づけられてしまうと、さすがに素直に「参りました」とは言えません。

 サッカーを愛する者が集って競う貴重な時間ですから、勝っても負けても試合後はすがすがしい気分で家路につきたいものです。多くの人間が不可解な判定でそれを「台無し」にされました。

2018-04-10

JFAのアリバイづくり

11:40

 ハリルホジッチ監督が解任され、いくつかの問題が浮き彫りになりました。

1.コミュケーション、信頼関係に関して

 監督と選手の間に良好なコミュニケーションと信頼関係が乏しくなったとのことです。ではトルシエの時はどうだったんですか?選手の胸ぐらをつかんで罵り、気に入らないプレーをした選手は「帰れ」と罵倒し、意見を聞く耳なんか全然なかったじゃないですか。選手たちは生きているうちに二度とないであろう「自国開催のW杯」に出たい一心で我慢し続けた。

 フラットスリーなる危うい戦術に固執し続けた結果、選手が最後には監督の指示に見切りをつけて、選手たちの判断を活かして戦った。このことは、当時ピッチでDFラインを形成した宮本、松田、中田浩の各選手から直接聞きました。つまり、完全に監督は無視されていた。トルシエの場合、コミュニケーションとか信頼とかは論外の状況だったわけです。それに比べたらハリル監督は全然マシじゃないですか?。

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2.文句を言ったら外される?

 例えばこんな会話があったとしましょう----。ハリル監督は日本がポゼッションに固執しすぎる点を指摘、もっと早めに勝負のタテパスを入れろ、そこで一対一の勝負(デュエル)をしろ、と指示しています。しかし、勝負を怖がりボールを失うことを恐れた選手が慎重にヨコバスをつないだとします。「そこはタテに勝負しろと言っているだろう」と怒るハリル監督。

 これに対して選手が「いや、それは無理です。ボールを失う可能性が高いです」と意見したとします。「そういうところがダメだと言っているんだ。そこが日本の課題なのだ」とハリル。「それはないでしょ。もっと人数かけた方が攻撃のオプション増えるんだから」と選手。

 日本のだめなところをなんとか変えて行きたいハリルと、少年期からリスクを避けてボールを回せと育てられている選手。かみ合うわけないですよね。「そういう考えに固執して私のイメージを具現しようとしないなら、君とはプレーできない」と監督が判断してもしかたがないでしょう。でも外された選手は自分に都合がいい言い訳をします「オレが外されたのは意見をしたからだ」と。

 そもそも選手選考なんて究極の「好き嫌い」。2002年の時、中村俊輔が外されて全国民が「????」だったでしょ。トルシエメディア批判を恐れて発表会場に現れず、メンバーは協会役員が読み上げました。中村俊輔が外されたのはトルシエに嫌われたから、です。


3.「前はよかった」は、ただの泣き言

 ブラジルW杯では、ポゼッションして試合の優先権を握る「自分たちのサッカー」なるものに固執しましたが、そんなことは到底無理であるという現実が突きつけられました。世界の厳しさを知るハリル監督は、ボール際の戦いに勝ち、素早く鋭く攻める「現実的」な戦い方を導入しました。

 少しでもリスクを感じたら、とりあえず隣の仲間にボールを預けておけば「自分はミスしなかった」としうアリバイが作れたポゼッションサッカーとは違い、少しの可能性でも見えたらガンガン勝負していかねばならない戦法はキツイ。これまでは「とりあえずつないで一息」というところでも「タテに入れて勝負しろ」となる。

 切り替えの速さ、テンポの速さが要求される。相手もこちらもキツイ状況の中で「そこを競り勝つんだ」というタフさが求められる。ポゼッション主体のノンビリサッカーに浸ってきた選手はついていけない。だから選手は「すぐ蹴れと言われる」と自分の都合のいい解釈で弱音を吐きたくなる。これ、ただの泣き言。

 トルシエが強権で全てのことを縛りすぎたために、選手が自己判断できなくなった。そんな危機感を感じたジーコが「もっと自分たちで考えろ」と多くの自由を与えました。すると、それまで指示されて動いていた選手はどうしていいかわからず「戦術が示されない」「約束事がない」と文句を言いはじめました。自分たちの応用力の未熟さを「指示してくれない」とあたかも監督の責任のように語った。

 今回も同じこと。指示や戦術に異議を唱え、「前はよかったのに」と言っている選手は、プロとして自分の適応力の乏しさを露呈しているだけ。

4.協会のアリバイづくり

 ある高名な監督がつぎのように語っていました。「選手を信じて待つこと、悪い状況に耐えること、いずれもしんどい。だから選手交代とか戦術変更とか、何かしたくなる。それは『座して待たずに何か手を打った』というアリバイづくりになる。あまり効果がないとわかっていても、色々と動くことで『オレは精一杯やれることはやりました』という言い訳がつくれるんだ」

 今回の解任劇を見て、まっ先にこの監督の言葉を思い出しました。今の日本のサッカーでは、どう考えても一次リーグ敗退。誰が監督でも同じこと。それなら、このままハリルで行って予想通り敗退するよりも、「思い切った監督交代までして臨んだのですが...」というアリバイをつくっておけ、という魂胆なのでは?。

 そして大会後「結果としてハリルの戦術で長く走りすぎたことが敗因。日本人にあったサッカーとは何か、をもう一度考え直さねば....」てな反省をして終わり、というストーリー。この協会の姿勢、ポゼッションと称してパスに逃げているサッカーの内容と同じ。ただの現実回避。自己保身。

5.ダメなヤツほど人のせいにする

 私の主宰するサッカークラブには、時々、別のチームから移籍を希望する子がいます。「前のチームでコーチや指導方法が合わなかった」というのが理由。でも大抵は、そういう親子は私のクラブでも「合わない」。親子共々、100%自分に合うことだけを求めている...つまりただの自分勝手なだけだからです。

 そういう親は自分の子ども過大評価していることが多い。自分の子がくすぶっているのは悪い指導者、悪いチーム環境のせいだ、という持論がある。

 親が勝手に自分で基準を決めて、我が子を過大評価し「悪い環境で被害者になった我が子」という妄想を広げているバターンは腐るほど見てきました。子どもが順調に伸びない、精神的に落ち込んでいる...という原因が、親自身の無意識のうちのプレッシャーであることに気付いていないケースはそこかしこにあります。そういう親ほど「コーチの指導が、采配が」と問題の所在を「自分以外の何か」に設定するのです。

 今回の解任劇も同じです。「ハリルのやり方が悪い」と悪役を「自分以外」に設定して逃げようとしている。

でも問題はハリルの方法ではなく、それについていけない日本のサッカーそのものにある。弱気なヨコバス、一対一の勝負を避ける姿勢、確実な保証がなければ勝負のプレーを仕掛けようとしない姿勢、縦への攻撃と大味なキックアンドラッシュの区別がつかない戦術意識...そういったものを改革しようと必死になっていたハリル監督の意識に「ついていけません」と言ってしまったわけです。

 日本サッカー協会の視点は、素人基準で自分の子の力量を過大評価し、コーチやチームを悪者にしている困った親たちと同じです。もっと現実を冷静に見なければなりません。

6.コミュ二ケーション取れたら勝てる?

 後任の西野監督、優れた人材です。でも、いくら何でも今からのチームづくりは無理。日本人として選手と密にコミュニケーションが取れることが強みとのことですが、では監督が選手の話を聞いてあげれば二ヶ月でチームはみるみる強くなるのでしょうか?そんな簡単なことなの?代表チームって。

 決定機を外しまくるのも、DFのビルドアップが稚拙なのも、コミュニケーション一つで改善するんでしょうか?マネ、ハメスロドリゲスレバンドフスキーをストップするのって、監督と選手の会話で何とかなることなんですかね? 大会後に「やはり準備の時間が足りなかった」などと分析するのだけはナシですよ、田島会長。

 

2018-03-25

いつもの繰り返し

14:25

 サッカー日本代表、マリ戦でさえないバフォーマンスでした。辛口批評家と言われる人たちに格好のエサをまいた形(笑)。予想通りSジオさんが「すぐに監督解任を」と息巻いていました。W杯直前の監督解任コール、W杯ごとの恒例行事みたいになってきましたね。

 これまたW杯ごとの恒例行事になるのですが、私の「監督換えて済む問題?」コメント。恒例なので、とりあえず言いますが(笑)...選手のさえないバフォーマンスは監督のせいじゃないでしょう。日本サッカー界が抱える問題でしょう。誰が監督やっても同じです。

f:id:johan14:20180325142522j:image:w360:left ビッグネームと言われる選手でも所属チームで出番が乏しければ使わない。実績が少なくても、今現在、登り調子で結果を出していればどんどん登用する。これまでの監督が、口には出したものの、なかなか実際にできていなかったことを、ハリルさん有言実行でやっている。当然です、世界のサッカーコーチの常識。

 でも登用された選手が全然、結果を出さない。ハリルさんにしてみれば「あれれ、なぜ???という感じでしょう。試合後、呆然としていた心中、察します。他の国ならフレッシュな登用でグンとチームに加速がつくはずなのに、ニホンはどうしてそうならないのだろう?と考え込んでいるのではないでしょうか。

 考えてみれば海外組で結果を出しているといっても、一流チームで中心的役割を担っているわれでもなく、脇役としてそこそこ、と言う程度。もともと代表戦で光るほどの実力ではないんですね。Jリーグ得点王とかMVPも時々出てきますが、相手に何の怖さも感じさせません。

 つまり、これが日本サッカー界の実力、日本サッカー界が育てた選手の限界、ということなのです。32か国が参加するW杯機械的に考えればFIFAランキング32位までの大会。日本は50位台なのですから。マリ戦も、そもそもあの程度、としてあまり過大な期待を抱かないことが大事です。

2018-03-20

何がパワハラ?!

10:20

 レスリング栄監督のバワハラ問題を受けて、所属先の至学館大学の学長さんが会見を開き、怒りの感情をぶちまけました。栄監督には練習場所を仕切るほどのチカラはない、その程度の男。伊調さんは選手なんですか? などなど、報道陣を隅々までを睥睨しながら「オマエら文句あんのかよ、こら」といった雰囲気。

 悩みがあれば学長の私に直接、言ってくればいい。学校には学長直結の相談制度もある。練習場所の許可を出すのは栄監督ではなく私、だから私に言ってくればいつでも場所は空ける。などなど。よく少年スポーツや学校の部活の監督が「お前ら、言いたいことがあったらいつでもオレに言えよ」と脅し半分みたいな口調で言っているのと似ていましたね。そういう御仁は「いつでも話を聞くぞと言っているのだが、今の子はおとなしくて誰も言ってこない』などと苦笑いしている(笑)。とても気楽に話せるものじゃない雰囲気でを自ら作っていることに気がついていない。

f:id:johan14:20180320101658j:image:w360:left ともあれ「栄監督がバワハラだなんてとんでもない」と怒っているご本人が「パワハラの見本」みたいになっている。発言の一つひとつが、「このヒト怒らせたらマズイ」「面倒くさいオバサンだ」という雰囲気をつくりだしている。学長、レスリング協会役員という立場で発言していることが、様々な「忖度」につながっていることに気がつかない。まぁ、なにがしかの権力を持つということは、あのような人間をつくるということですね。レスリング界だけでなく、あちこちによくある話。

 さて、栄監督。学長センセイによれば、バッシングで心神喪失状態とのこと。目を離すと自殺もしかねないほど危険な精神状態とのこと。でも、学長センセイの言うように、身に覚えがない、濡れ衣、誤解だとするなら、正々堂々と反論すればいいと思うのですが...。「違いますよ」と言って堂々としていればいい。衰弱するほど弱っているなどと聞くと、もしやいくつか身に覚えがあるのでは、と邪推したくなります。

 もしバッシングの内容が間違いなら、代表監督として跳ね返すだけのタフさ、ほしいですね。98フランスW杯で指揮を執った岡田武史監督、カズ、北澤を外してからというもの、カミソリ、ナイフの入った手紙など日常茶飯事、爆破予告、子どものいじめ被害などに悩まされ、自宅周囲は警察の警備に固められました。「仲間」だと思っていた元選手や指導者たちも次々にメディア批判のコメントを出し、四面楚歌どころが「誰一人として味方がいなくなった。最後は女房一人だった」と語っていました。

 「でも、日本代表のことを世界中の誰よりも一番、深く考えているという揺るぎない自信はあった」と岡田氏。その思いが折れそうな心を支え続けたとしています。栄氏への批判が本当に的外れなら、氏がどのような心構えで行動していたのか、明らかにしてほしいところです。