DOXA(独立左派日誌) このページをアンテナに追加 RSSフィード

マンガ家・山本夜羽音(ヤマモト・ヨハネ)のこじれた日常を記録する日誌。
バーチャル過激派「独立左派」の党誌も兼ねたり
不定期更新。サイト開設まで物書きの練習。

DOXA:「独立左派」の略称「独左」と哲学で言うところの「ドクサ(憶見)」を語呂合わせ。
ドグマ(偏見)だのエピステーメー(知見)だのよりモノの見方としては健全なんじゃねーか?
という単細胞らしい発想から命名。内容もスタンスに準じてます。



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本日より、通常のはてダに戻ります。なぜか一晩寝たら元気いっぱいです。(2007.4.9)

一段落したので、通常のはてダに戻ります。「ふたりはプロ市民」…面白いですね。(2009.3.31)

試行していたTwitter呟きまとめ、読みづらいので中止します。TweetsWindを設置しました。(2010.10.29)

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(2004.6.11~)























































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2004-01-25 修羅場ンバ。 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

johanne2004-01-25

先日、かつてない勢いで「桃姫」の短編脱稿。その前に半月のフリーズがあったので、よく間に合ったという感じ。すいません、本当に申し訳ありません。今年の誓い、早くも危機。

で、次なる原稿もあと2日で仕上げなければならず。やりたかったネタなので、死んでも上げねば。

大都社「百合天国2」の16p短編。

「ひとは、すこしずつかわる。」

読んでね。(と書いてしまえば落とすわけに行かなくなる罠。)


2004-01-17 半身浴に救われる

johanne2004-01-17

もうここ4〜5日、「中の人」が大暴れ。襲いかかるネガティブシンキングの末、思い立って半身浴。これが大正解。ふくらはぎを駆け上る血流の心地よさに、我を取り戻す。

少女に仮託する想いとは? 少女に仮託する想いとは?を含むブックマーク 少女に仮託する想いとは?のブックマークコメント

何度目の「風の谷のナウシカ」か…とか言いつつ観てしまう弱さ。やっぱ面白い。でも、一部のフェミニストは気に入らないらしい。つまり、少女や母を崇拝する男の身勝手、と。このテの批判は、綾波よりアスカだ、とか、明菜より聖子だ、とか、もうかれこれ14〜5年は聞かされてきた理屈。「オタク男は保守的だ」という偏見も、概ねこのぞんざいな批判に依拠している。

ポリティカル・コレクトネス(PC)*1って、ちょっと前流行ったよね。「宮崎駿のアニメはヒロインが不細工なときに高名な賞を取る法則(かなり乱暴な要約)」というのを森川嘉一郎さんが指摘したときは笑った。ヲタ絵、萌え絵を見下す風潮も、こうしたもっともらしい批判と結託し、結果、表現の可能性は閉ざされていく。ファンタジーの世界で、現実にあり得ないキャラクターに仮託することくらい容認してよ。リアルが全てなら、マンガやアニメの立場がない。

思えば、僕もやたらと女の子主人公ばかり描きたがる。というか、「少年」「ヒーロー」が主人公のマンガをほとんど描かない。というか描けない。たぶん、オザキユタカに失望して以降か。「未熟な男性」であることへの不全感を抱え、なおかつ「立派な大人」に抑圧されるコンプレックスを「戦闘美少女」に仮託しているのだと、かつては考えていた。「メンズリブ運動」に傾倒していた頃だ。ただ、それだけでは単なるクロスカウンター止まりだな……と最近は思い直している。

「新撰組」に思いをはせるやおい少女やロボットメイドに萌えるヲタク少年は、もはやマイノリティではない気がする。妄想する自由を保障するのは、妄想と現実をしっかりと峻別する能力があってのことではないのか?当たり前のことだが、果たしてそこが肝心なんじゃないか?

幼女に手をかけるペドを守ってる訳じゃねぇし、パンツ丸出しで「カメコきも」とか抜かす自意識過剰女をもてはやすつもりもねぇ。俺はただ、妄想の海で遊びたいだけだ。

a_katua_katu 2004/01/17 19:18 はじめまして。冬コミではお世話になりました…と言えばわかりますか?。

a_katua_katu 2004/01/17 19:25 最近はアキバですら、「きちんとした身なり」の女の子がガンダムシリーズ(SEEDとかでななくて、Zとかあたり)の話している位だから、アニメの話題「しか出来ない」者は確実に減って、相変わらずアニメの話題「もする」者がいると言うことなんでしょうね。

johannejohanne 2004/01/26 03:18 いらっしゃいませ。a_katuさん。ガンプラ作りが趣味というグラドルも登場したそうですし。それにしても佐藤寛子たん主演で「マルクスガール」実写化…などと妄想する今日この頃でつ。

nanacynanacy 2004/01/27 21:17 母性や美少女を崇めるのもいけないなんて意見もあるのか。。。性癖まで規制されるのは、辛いなぁ。

a_katua_katu 2004/01/27 21:29 ↑そういう意見を言う手合いや、現行の作品における性的描写に目くじら立てる連中に「どういう話ならいいのか!!」と怒鳴りつけたくなる私…。

a_katua_katu 2004/01/27 21:31 実際、どういう作品ならいいと言う発言が少なく、機械的な「NOT」のみで発言しているのが多いのはどうかと思うのですけれど。

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2004-01-15 あきらめるなんて、死ぬまでないから。

johanne2004-01-15

絶望だけはしないと、言い聞かせてきた。人間に必要なのは愛より自由より「希望」なのだと、「希望」がなければ人間は生きられないのだと、信頼する友人がかつて教えてくれた。

だけど、揺れている。

これからは、畳みかけるように「絶望」が誘惑する時代が来る。

何を伝えるべきか。
何を伝えるべきか。を含むブックマーク 何を伝えるべきか。のブックマークコメント

「NOと言える日本」とのたまった方に、本当に聞きたい。いま、「NO」と言わずに、これから先どこで「NO」というのか。人身御供を送り込み、首を長くして「犠牲者」を待つ。そうやって勝ち取る「自主防衛」と「普通の国」を、あの親分が容認すると、本当にお考えか。

「日本はクズの国になる」という一文を友人の鹿島拾市から受け取った。簡潔な文なので紹介する。

日本はホントにどうしようもない国になってきた。

議論の志とレベルのどうしようもない低さ。

日米安保でアメリカに守ってもらっているからイラク派兵を断れない?

日米安保で基地を提供しているから、アメリカは太平洋からインド洋までを支配できているのである。アメリカに守ってもらわないとすぐさま他国に侵略されるような環境に日本はない(日本の防衛の力量も含めて)。

日米安保を失えばアメリカの世界支配は崩壊するのだ。アメリカにお得な、あるいは最低限互いに対等な取引になっているのであって、それ以上何かを差し出す必要はまるでない。

東アジアで地域的安全保障の枠組みを漸進的に厚くしていけば、日米安保のために日本が払わなくてはならない対価はますます下がるはずである。要は日本の外交力の問題だ。

アメリカに守ってもらっているからイラク派兵は断れないんです、いやなら憲法を改正してもっと軍事力を強化しなくてはならないんですよ、などとわけのわからない二者択一を迫る議論もあるが、こういうことを言う連中は内心「どっちに転んでも結果は歓迎」などとニヤついているのだ。救いようのない退廃!

北朝鮮から守ってもらうために・・という理由づけも意味が分からない。たとえばイラクで日本がアメリカに従わなかったら、アメリカは北朝鮮の核武装を放置してしまうとでもいうのであろうか。アメリカは日本のために北朝鮮と対峙しているわけではない。余談だが、「政治学者」の中西輝政は、西海岸に届く「テポドン2」が完成したら、アメリカは日本を放棄して本土に逃げ帰ってしまうだろう、などといっていた。こんな馬鹿には金正日の側近がふさわしい。「ああいう人を学者といっていいんですかねぇ」と、知人の国際政治学者がぼやいていた(決してリベラルというわけではない人だ)。

外務省も同様の発想をしているようだ。だが、世論の思い込みとは逆に、イラクでいうことを聞いておけば、朝鮮半島ではネオコン流の単独行動主義を抑えることが出来る(つまり戦争を回避できる)というのがその理由である(毎日による)。だが、そううまくいくだろうか。イラクでいうことをきいてくれたのだから朝鮮でも大丈夫、というのがアメリカの発想であり、いったんアメリカが決めれば今の日本の発想で抵抗など1ミリも出来ないだろう。日本は自分を安く売っただけだ。「戦争はできません」は高く売れたはずなのに。

もっとも退廃を感じたのは、だがこの先だ。

元将軍の志方俊之は、一貫してイラク派兵に賛成していた。駐留地は強固に守られるから安全だ、などと素人でもわかる馬鹿げた「軍事論」を展開してきたはずだ。ところが一旦派兵が決定した瞬間この人の第一声はこうだ。

「旧政権残党が負けを認めてないのだからイラク戦争はまだ終わっていない。現地は戦場だ(「軍事研究」?月号)。自衛隊がこんなに軽装備では、被害が出る可能性は極めて高い(日刊ゲンダイ)」

何を言っているのか。派兵される自衛隊の装備がどのくらいのレベルになるか、そんなことは予想できたことだ。そのなかで、驚くほどの軽装備になったとはぼくには思えない。なぜ賛成の旗を振る前に「重装備」を派兵の前提条件として強調しなかったのか。

志方さん、わざとなんだろ?

そもそもが、重装備が安全を保証するならなぜ米軍の死傷者が一番多いのか。戦車やミサイルはゲリラから身を守る防弾チョッキのごときものではない。「反撃」を保証するだけだ。

そしてその「反撃」の用兵上の条件は、どれだけ詰めたうえで兵士たちは送り出されようとしているのか。「反撃」を政治的にどう許容するのか、その議論はつめられているか。

「反撃」とはつまり、イラク市民を殺すことだ。政治家連中は一人でも自分の手で人を殺してみたことがあるか。20歳そこそこの北海道の若者たちに、十字架を背負わせるのか。

奇妙なことに、派兵が決定すると突如として派兵賛成派は「自衛隊から死者が出る」「非戦闘地域などない」と叫び始めた。その前日まで、こうした判断は反対派の論拠だったはずだ。例のサピオのあおりも「自衛隊を襲う無差別テロの衝撃」だ。

ぼくが今注目している軍事評論家の神浦元彰のHPによれば、テレビで共演したある外交評論家は、楽屋裏でこういったそうだ。「自衛隊からかならず死者が出る。そのときこそ日本が『普通の国』になる好機だ」。何のことはない。みんなして待っているのだ。「わが軍」の兵士たちが死ぬ日を。殺す日を。成人式で騒ぐ若者たちに眉をひそめる大人たちが、彼らの死を待ちかねているのだ。「憲法が彼らを殺した」―週刊新潮の得意げな広告が目に浮かぶ。

かつてイラクへの派兵について同僚と話したとき、ぼくが、他国での戦死のリスクを自衛官たちがどう納得できるか、と指摘したことに対して、彼は言った。「でも危険な仕事だということを知ってて就職したんでしょ?」

「200人のうち数人が死ぬ。これは大変な割合だ」友人が言ってた。割合でいえば、ブルガリア軍は2%が死に、20%が負傷している。

誰も、兵士たちのことを心配しない。自衛隊に行くしかなかった底辺の人々のことを心配しない。殺したり殺されたりするのに、せめて納得できる「正しさ」が必要なことをしらない。一流大学を卒業して、新聞読んで国政を語れる教養を得た人々が、彼らの死を待っている。アメリカにさからう知恵も勇気もないので、若者の皆さん死んできてくださいと政治家たちは言う。ブッシュ批判の本は腐るほど売れても、派兵はやむをえないとかいってる連中。アフガン復興とかいいながらアフガン人労働者たちを大量検挙する行政。

これが戦争だ。日本はクズの国になる。

全く同じことを考えていた。極寒の旭川から灼熱のイラクに赴く隊員は、僕と子どもの頃に遊んだ友達かもしれない。それを思うと、またやりきれなくなる。無力を呪う。

何を隠蔽するのか。
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松文館裁判。一審は敗訴。彼の裁判長は、はじめから有罪と決め込んでいただろう。少なくとも、そう見えた。「猥褻」か否かを断じる権力を、当分手放すつもりはないらしい。

「あの内容では擁護できない」という意見。いや、あなたに擁護されようなんて端から考えちゃいません。誰もあなたにいい悪いを決めてくれとは言ってません。人を処罰できる権限を持った人間が、ある表現を「猥褻だ」と言える、そのことに限りなく疑問があるだけです。

七生養護学校事件。障碍者は性的であってはならないわけだ。かつてのスウェーデンのように断種でもするか?青少年条例。青少年は性的であってはいけないと?ならばフェティッシュの根源である制服を全廃すればいい。商品化できないものなどない。自由経済なのだから。保守派の思いつきの戯言もフェミニストのその場しのぎの屁理屈もうんざりだ。性を隠蔽することで、あんたのコンプレックスも隠蔽したつもりならお笑いだ。

「多様なn個の性のグラデーション」とは、マチスモも倫理派もモノガミーもポリガミーもロマンティックラブもスポーツセックスもヘテロもホモも女性も男性もインターセックスも「そこにいていい」と認めあうことでしかない。異論を打倒することより、大きな和解を目指そう。これを強者の甘言と受け取るべきではない。でなければ、セクシュアルマイノリティ運動はかつての共産主義運動と同じ敗北をたどるだろう。

芥川賞芥川賞。を含むブックマーク 芥川賞。のブックマークコメント

綿矢りさ、可愛いじゃん。金原ひとみ、イケてるじゃん。そしてかつてのモーヲタのゴマキ対保田論争みたくなるか。文学必死だな(ゲラ

reds_akakireds_akaki 2004/01/19 13:42 書源南阿佐ヶ谷店に岩波文庫『バラバ』という本が有りました。私は別口で買うので近所の方は宜しければ

reds_akakireds_akaki 2004/01/26 02:28 気になるのですが「人間に必要なのは愛より自由より「希望」なのだと、「希望」がなければ人間は生きられないのだと」と仰っていますが、わたしは『エリック・ホッファー自伝 構想された真実』の中で展開された(手許に無いので的確に引用出来ませんが)「自己欺瞞なくして希望はないが、勇気は理性的で、あるがままにものを見る。希望は損なわれやすいが、勇気の寿命は長い。希望に胸を膨らませて困難なことにとりかかるのはたやすいが、それをやり遂げるには勇気がいる」(52P)、だから人に必要なのは(希望などではなく)「勇気」であり、「勇気」が失われたら全ては無なのだという論に感銘を受けて、それを支持しているのですが

johannejohanne 2004/01/26 02:52 おぉ、すげくいい言葉ですね。しかし、「勇気」……それを培う栄養はやはりささやかな「希望」なんじゃないかと。僅かな「希望」ですら蛮勇の源となればいい。「絶望」から始まる「勇気」というのもあります。ニヒリズム、テロリズム、ネオコンetc...これらはやはり、「勇気」が抱える脆弱さの象徴かと思います。

2004-01-10 今年もよろしく。

johanne2004-01-10

思うところあって2週間ほど更新を停止していました。26日のLPO、忘年会、冬コミ、年末の錯乱、新年の出会い、仕事への意欲など、書こうと思えば書けるけど、「どうしても書きたい!」という衝動が薄れ、「慣れ」で書いてしまいそうな自分に気づいたからです。

ネットという便利なツールのおかげで、筆無精だった僕は文章を紡ぐおもしろさを思い出しました。とはいえ、その手軽さ故、ネットコミュニケーションは激しくこじれる恐ろしさを持っている。脊髄反射のレスやその時の勢いの放言、失言がブロードバンドで配信されることで、積年の交友や信頼が水泡に帰す場面を目撃してしまうと、その精神的ダメージたるや、経験の蓄積の比ではない。多くのサイトや掲示板、MLなどで「他山の石」を拾うことが出来ました。「慣れ」や「ルーチンワーク」で書き散らして足下をすくわれる人が、意外にも文筆を生業にしている人に多いという印象もあります。最近、出版物での誤字誤植、訂正やお詫びが常態化しているのは、この「手軽さの陥穽」が一因ではないかと推測します。「推敲」と「校正」を念入りにすることが肝要だと、今さらながら元高校新聞部員は年頭に確認するのでした。普段、迂闊で無頓着ゆえに舌禍の絶えない僕なら、なおさら。

独立左派年頭教書。
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ここに書いておけば備忘録としては充分なので、遅ればせながら新年の目標を晒します。

  1. その場しのぎの言い訳をしない。
  2. 面倒な課題から片づける。
  3. 自分にはかなり厳しく、他人にはやや甘く。
  4. メモを取る。
  5. 必要な情報を最大限獲得する。
  6. 締め切りを守る。
  7. カミさんを泣かせない。

……ひ〜、ダメ人間にはかなりキビシイ。けど、少しでも進展してたら、ちょこっと誉めて。

ひでぇ現実・1
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近所の贔屓の書店に久々に立ち寄る。ここは都内でも有数の「サブカル魔窟」で、冷やかしで入ったつもりが気がつけば珍書奇書を抱えて帰る羽目になる。田中美津のちくま新書、会田誠の画集、いましろたかしの復刻本、ロビン西の「モンキー*1」が掲載された「コミックアレ!」に赤瀬川原平の「櫻画報・文庫版」、毎日新聞社の「20世紀の記憶」シリーズetc...新宿まで遠征して紀伊国屋や模索舎に通いつめるまでもなく、引きこもり漫画家が良書と出会える希有な本屋。今月号のサイゾーを買おうか思案していると、ふいに店長のN氏に呼び止められる。

「ゲンダ*2さん、ウチの昼間の店員、全員1月いっぱいで辞めますから。」

きょとん。……え、……リストラ?

「経営方針が変わってね、ウチ、フツーの本屋になるそうですから。」愕然。

初めての単行本「青年の性的闘争」を無謀にも「取り扱ってくれ」とN氏に直談判したのがたぶん十年前。一介の街の本屋が、零細出版社の無名の新人の初めてのエロマンガを、100冊以上売りさばいてくれた。僕がいまだにマンガで飯が食えているのは、この店のおかげといっても差し支えない。

「だったら、同じこの街で、小さくていいから、続けてくれませんか?」それは本心からの言葉。断じて世辞でなく。

「いろんな可能性はあるよ。」N氏はニヤリと笑顔を返してくれた。期待しよう、この店の、イカす書店員たちに。

苛烈な現実。「おしゃれな」この街は古着屋だけが増殖する一方で、安価な輸入食材店は激減した。夕食のタイカレーに入れる粉末ココナッツミルクは隣駅の高級スーパーまで戻らなければ見つからなかった。そうか。お前らは例え赤貧であっても、タイカレーはエスニック料理店で食すか。貴様のヴィンテージジーンズにシミよ付け、と呪う。俺の501はケツに当て布してるって。

ひでぇ現実・2 ひでぇ現実・2を含むブックマーク ひでぇ現実・2のブックマークコメント

深夜の来訪者は、凹む僕をさらに凹ませる事実を告げる。

西新宿のバベルの塔で開かれた「東京都青少年協議会・起草委員会*3」。青少年健全育成条例改定に向けた答申案の議論は紛糾したが、結論は極めて厳しいものとなった。

「包括指定」の導入は、恐らく最初から「当て馬」だった。「小委員会による緊急指定」導入について、前田雅英は確か前回、「これはあくまで、刃物等の規制を念頭に置いたもので、不健全図書対策に力点を置いたものではなく云々」と言及していたと記憶している。では、原案に書かれていることは?ヤッパのヤの字も書かれちゃいない。こんな虚言が、なぜ公的な会議で飛び出すのか。「罰則付きのビニール梱包義務化」の項では、いつの間にかその範囲は「(不健全)指定図書」や「(成年マーク)表示図書」を飛び越え、主語のない「不健全図書」に拡大している。その事実を指摘された雑協からの出席者は顔面蒼白になり、足早に去っていった。この意味が分かりますか?

ボーイズラブだろうが少女マンガだろうが、ホラーマンガ、ヤンキーマンガ、格闘マンガ、レディコミetc...エロマンガじゃなくてもお上が「不健全」だと判断したマンガは、立ち読みすらできなくなる。そもそもビニールをかける行為は書店側の「自主規制」でしかない。いっさい話し合われることなく、「自主規制」は「公的規制」にすり替えられてしまった。多くの委員は激しく抵抗したそうだ。それもすべて、またもや「この場では埒があかないので、どうか部会長のワタシに一任を…」という加藤諦三の欺瞞に飲み込まれた。

どうだ。これが現実だ。「エロマンガが規制されるだけでしょ?関係ないよ」とうそぶいていた諸君、喜べ。諸君の大好きな石原都知事によって、諸君の大好きなマンガは消えていくだろう。

すべて徒労か?

そんなことはないはずだ。多くの委員は、是々非々の態度の中で抵抗してくれた。全てが竹花某が仕組んだ茶番だと、誰の目にも明らかな場所で、自らの良心を示そうとしてくれた。脆弱な戦術と言うべきではない。僕らの世界は、そこまでしても守りきれるかどうかわからない。それでも、しぶとく、しつこく、最後の最後に悪法を骨抜きにする方法を探るべきなのだ。


暮れのLPOで、憔悴した宮台真司さんから教わった。


「大きな転換点が来ている。それも、悪い方向への。

イラクに派遣された自衛隊員は屠られる。それは狼煙となり、

声のでかい、勇ましい連中は疲れ切った憲法に最後の一撃を

加えようと動くだろう。

すべて反対!という戦いは、この大きな流れに押しつぶされる。

順々に繰り出される枷の一つ一つを丁寧に弛めていくしかない。

そうしなければ、確実に負ける。」

大意はそういうことだ。僕は、そういうメッセージと理解した。


まだだよ。乾坤一擲。


*1:この名作を収録した単行本はあるのか。詳細求む。

*2:僕のデビュー当時のペンネームが「玄田生」。さすがにこの名で呼ばれる機会も少なくなったが。単純な戯名だが、意外に気づかないのが楽しかった。

*3:参照 http://jbbs.shitaraba.com/bbs/read.cgi/news/648/1070439074/r346-r355

hesoheso 2004/01/10 19:10 明けましておめでとうございます。今年もよろしくおねがい致します。

hesoheso 2004/01/10 19:13 法律や条令は出来たからってお終いじゃないよ。これからこれから。道路公団民営化の委員さんみたいに、投げ出したら終わりだと思います。

goito-mineralgoito-mineral 2004/01/11 01:19 年頭の誓い、たいへん結構な内容だと思います。ぜひに守ってくださいね。

farbitofarbito 2004/01/11 02:03 2004年おめでとうございます♪今年初の日記読ませてもらいました.

johannejohanne 2004/01/11 06:30 reds_akaki さん、店名を出すとご迷惑がかかるかもしれないと思ったので、とりあえず匿名と言うことで。

reds_akakireds_akaki 2004/01/11 19:43 「フツーの本屋になる」前に、行ってみたいのです、他意は有りません。コメントの関連する書き込みは必要なら消します

otiakotiak 2004/01/12 18:05 ども。眼鏡時空の中の人です。本年もよろしくお願いします。ときに、「面倒な課題」に「居酒屋委員長」開催は含まれるんでしょうか。(笑

masaki-1971masaki-1971 2004/01/13 16:24 お久しぶりです。初めて、拝見します。2/7(土)に東京に行く予定です。もしよろしかったら、夕方2〜3時間くらいの時間でお会いできますか?もし、御覧になっていましたら、連絡ください。お願いします。

hesoheso 2004/01/14 09:31 松文館、負けてしまいましたね。まだ一審なのですが、テレビではもう大きくは取り扱わないんだろうな。

noisycembalonoisycembalo 2004/01/14 23:26 はじめまして。スラッシュドット・ジャパン経由で一連の問題を知り、ここにたどり着きました。都条例の件、早速私の関わっているMLにも呼びかけを流したところです。#自由の敵に自由を許すな、でがんばりましょう。

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