はじめまして 1

NPOメディア・アクセス・サポートセンターの川野です。
まずは自己紹介を。

職歴としては
「音響エンジニア」「映像制作コーディネーター」「音楽制作技術サポート」「音楽スタジオマネージャー」などです。エンターテイメント産業の中に居ます。
基本は技術系で、新しい物好きです。

インターネットを知ったのは日本ではNTT有志のホームページしか無かった時代。
一瞬で世界の裏側に繫がるパケット通信の衝撃は今でも覚えています。インターネットによって世の中の事情が大きく変わることを確信し、いつかネットに係わる仕事をしたいと思い始めていました。

DVD制作のコーディネートをしていた約5年前に「このDVDを観たい。字幕を付けて発売し直して欲しい」と署名活動をしているサイトをたまたま発見しました。ある聴覚障害者のサイトでした。字幕を付けて発売し直すことなど100%無い、ことを知っている私は何か方法が無いか調べてみました。その方法がネットによる字幕配信でした。

「発売済DVDに字幕を配信する」。技術的に可能であっても権利的には?
著作権を調べつつ、様々な方に相談すると、「送信可能化権」のクリアーが必要だと分かり、日本脚本家連盟日本シナリオ作家協会日本文藝家協会日本映画監督協会JASRACとの包括契約を結びました。
そして、その先のビジネスの可能性を会社に説得し字幕配信サービスはスタートしました。
ユーザー無料に拘ったのは、アメリカでは既に行われている「スポンサー企業」による字幕配信であり、まずはサービスを広げることが優先だったからです。
当時「ネットが社会に役立つ素晴らしいサービス」と話題になりました。

そしてサービスを続けつつ、時々視聴覚障害者との交流を持ちながら、メディアの状況を客観的に見たとき、大きな問題に気がつきました。それは

「メディアの多様化で個々に対応していくのは不可能」

続く…。