生存報告

生きてますよ!
ええ、生きてますとも!

どうも、こんばんわ。僕です。
仕事がだいぶ変わって、色々とやらなければならないこともあり、
やや数年離れてました。
(ストレスの解消方法がTRPGとかになってしまったのもある)

夢二的には東方もだいぶ円熟してきた市場なので、
落ち着いてきた今こそ、イチャスレが新風をブチ込むべきなのかと特に理由も根拠もなく確信めいた決意を元に、再び筆をとることになった次第で。

現状の夢二のホビー
TRPG
・フルブ(家庭用、フレ募集中
アラド戦記(今更
・英雄クロニクル(惰性
・ガールフレンド(仮 ←

あ、艦これはやってません。

では、間に合えば、バレンタイン編を投下しようかな、とかなんとか思いいつつ就寝。

テーマ書き:夏風邪

体調を崩したんだけど、持ち直しました。
どうも、夢二です。
とりあえず久々にあややネタ。改めて読み返したら、料理人じゃないな、コレ。

***

「こほ……こほ……」
 射命丸文はいい具合に夏風邪だった。彼女はここ数日の生活を思い返して全力で反省していた。
 
 
 五日前、七夕ではしゃいで○○を川に突き落として笑ったら河童と○○に一緒になって
引きずり込まれた。すごく楽しかった。目をそらしながらせっかくのかわいい浴衣が台無しだ、
と言った○○の顔が赤かったのが思い出される。
 四日前、久々に夜雀の居酒屋に行ったらビアガーデンだった。みんなで飲みまくった。
○○が酔い潰れるまで、正確には酔いつぶれても飲んでいた。すごく楽しかった。
彼が自分の膝枕で気持ちよさそうに寝ているのを見て、なんだかほっこりした。
 三日前、曇天だったので○○と空中散歩。思い切り上昇して、雲を突き抜けて真っ青な空
を二人で楽しんだ。すごく楽しかった。○○は飛べないのでずっと抱えていて、手が痺れ、
二回ほど落としそうになったのは愛敬だ。
 一昨日、○○が流しそうめんをやると言ったのでみんなで遊びに行った。涼しくて、美味しい
そうめんをみんなで食べた。すごく楽しかった。全部みんなで平らげてから、○○の分が
ないことに水桶ひっくり返されてから気づいたが、あれは弱肉強食だろう。
 昨日、○○と川遊びに行った。香琳堂で手に入れた水着で○○を悩殺しようと思ったら
効果てきめんだった。すごく楽しかった。但し主に胸囲が足りないと水着に言われた気がして
少し屈辱感を覚えたのは、心にしまっておこう。
 川遊びでぬれた体を気にすることなく遊んでいたのが災いしたのか、家に帰って寝る前には
少し頭がふらふらし、朝が来るころには布団から起きられないほど病状が悪化していたのだった。
「うう……こほっ……」
 我ながら馬鹿だと思ったが、そもそも馬鹿は風邪をひかないのでそうではないと、
無意味な自問自答をしてみたが、悪戯に意識が混濁していくだけだった。
そも、起きられないので独り暮らしな以上、何もできず、救援も呼べないという、
非常にまずい事態だった。ただでさえ病気で気が弱っているのに、この孤独がとても辛い。
目から涙が一筋こぼれる。
「ううぅ……○○さん……」
 朦朧とした意識の中、口から出たのは嗚咽と大切な人の名前だった。
「淋しいです……苦しいんです……助けてください……○○さん……○○さん……」
 祈るように、願うように、薄れていく意識の中、うわごとのようにその名を呼びつづけた。
 
 
…………
 
……
 
 意識が浮上してくる。どうやら眠っていたらしい。寝起きの胡乱な頭で、違和感を覚えた。
 まず感じたのは気持ちのいい冷たさ。氷枕だろうか。ぼぅっとする熱さを取り除いてくれている。
 次に誰かの足音。できるだけ音を立てないように動いていて、気遣いが感じられる。
 そして遠く、具体的に台所のあたりから聞こえてくる物音が、まるで料理でも作っているようだった。
 
「んぅ……」
 目が覚める。先ほどと同じ天井に、ここは自分の家だと認識できる。額に乗った濡れタオルが
まだ冷たい。いつの間にか頭の下には氷枕まで入ってある。
「誰か……いるの?」
 寝返って横を向くと、水を張った洗面器と替えのタオル、水差しと湯呑が置いてある。
丁度喉が渇いていたので、ありがたくもらうことにした。一時期よりずいぶんと楽になった
体を、のそりと起こし、湯呑に注いだ水を飲む。
「んっ……っ……っ……っはぁ……」
 ゆっくりと、湿らすように水を飲む。湯呑から口を離して、ようやく人心地ついた。
 そこへ、足音が近づいてくる。ふすまが開いて、両手で鍋をもった人物と目があった。
「あ」
「ま、○○さん!?」
 
…………
 
……
 
「ほい、粥だ。熱いから気をつけろよ」
「は、はい……」
 鍋から器に移されたおかゆを受け取って、その湯気を見ながら○○に事情を聞いた。
どうやら遊びに来たものの返事がなかったから勝手に入ってきたらしい。鍵は開いていた
そうだ。ふらふらと帰ってくる際に鍵を掛けるのを忘れてしまったのだろう。
 女性の部屋に勝手に入るデリカシーのなさに少し嗜めようとも思ったのだけれど、食べた
おかゆが美味しくて、つい「まぁいいか」と思ってしまった。
「粥、うまいか? 台所のもん、勝手に使っちまってすまんが」
「いえ、ありがとうございます。美味しいです……はふ」
 冷えた頭に、熱いおかゆが心地いい。ほっとする温かさがのどから胃に伝わって、気持ちいい。
箸休めの潰した梅をつついたりして、あっという間におかゆがなくなった。
「ん、食べる元気があるなら大丈夫だ。これならすぐによくなるさ」
 そう言って○○は満足げに頷いた。
「ありがとうございます、○○さん……」
 再び布団に寝かせられ、冷たいタオルが額に乗った。
「ほいじゃ、僕は帰るかね、ゆっくり養じょ……?」
 そう言って立ちあがろうとする○○の袖を、思わず掴んでしまった。
「あの……もう少し、いてもらえませんか?」
 その袖を優しく振り払われる。背筋にとても寒いものが走った。だが、○○は優しいことを
自分は知っている。
「先に粥の器片付けてくるわ。固まると洗うのが億劫になるからさ」
 そう言って優しく頭をなでられた。不覚にも泣きそうになったのは。額の濡れタオルのせいにしよう。
 
 
 結局、その日は寝るまで○○が射命丸の手を握っていてくれたんだとか。
 
 
***
 
 
 で。
 
 
「げほ……げほっ……」
 当然のように風邪をうつされる○○。起きるのもつらそうで、近づいてくる足音に首だけ
そちらに向ける。
 
がらっ
 
「どうも、文文。新聞です! 病気と聞いて勧誘に来ました!」
「頼む、勧誘じゃなくて看病にしてくれ……」
 悪のりの友達のような、恋人のような。そんな二人のある日常。めでたし、めでたくもなし。
 
@発つ烏
夏風邪なんかあっちいけっ!(挨拶
 
普段元気な子が酷い風邪とかで元気がなくなったり心細くなってるのにキュンと来るのって
ありますよね。それにつけてもあまりに自分のひゅおうげん力(正:表現力)がないのに嫌気がさしたのでここらで。
お茶を濁す

06/50|動かない右手

遠い未来か、近しい過去か、ここの話の本筋と、全く関係ない話。
 
6:動かない右手
 
 昼寝のまどろみから目覚める時間は好きだ。浮上する感覚に似た不思議な快さと、
明かりが見えて、だんだん意識が広がっていく感覚。その中に今、僕はいる。
「ん……」
 意識の浮上とともに記憶も鮮明になっていく。そうだ、僕は確か、子守の途中で眠ってしまったんだ。
 目が覚めた。枕元に愛しい我が子の顔。すやすやと、屈託の無い寝顔を晒している。
そして、その向こう側。子供をあやす様に包み込んで眠っている、文の姿があった。
「……ああ、なるほど」
 どうやら寝ている間に文がこちらに来たらしい。全く気付かなかった自分の鈍感さにびっくりする。
その彼女も、今は少女のような寝顔で安らかな寝息を立てている。子供を抱きながら眠る二人の姿は
なんだか一枚の絵画のようで、見惚れてしまった。暫くそうしていると、
「ん……ぅぅん……」
 と、文が身じろぎし、目がぱちりと開いた。
「ぅぅ……ん? あ」
「おはよう、文」
「おはようございます、あなた」
 にっこりと微笑む文に挨拶。
「……いつから?」
「寝ていたのでわかりませんけど、二人とも寝ている間に、ですね」
 やはりそのときの僕は、気付かなかったらしい。
「あなた、疲れてたみたいでしたし、この子の面倒を見ようと思ったんですけれど」
 見てたら私も眠くなっちゃいました、と少し恥ずかしそうに彼女は教えてくれた。
「私が見てますから、あなたはリフレッシュしてきていいですよ?」
「じゃあ、そうさせてもらおうかな……ん?」
 そこまで言われて気がついた。右手が全く動かない。
 視線を腕の先に遣る。そこには、彼女の頭があった。具体的に言うと腕枕。
「ううん、コレじゃあ動けないね」
「あ、ごめんなさ……あー」
「文?」
 頭を上げようとする射命丸が何かに気付いたように動きを止める。
「困りました、この子が起きちゃうかも知れません」
 見ると、文は文で子供に腕枕をしてあげているのだ。確かに、動くと拙いかもしれない。
暫く考えて、から、僕は答えた。
「じゃあ、このままでいいね」
「いいんですか?」
「親子三人でこうやってお昼寝するのって、素敵じゃないか」
 文も嬉しそうに小さく頷いて、それもそうですね、と笑った。
「ほんじゃ、もう一眠りしようかな」
「ええ、おやすみなさい、あな……」
「ふぇ」
 お休みの挨拶をしようとしたところで、第三の声がした。見ると、我が子がすっかりおめざで
マジでぐずる5秒前といったところだった。
「ふぇ」
「文……」
「ええ、これは……」
「びぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
 赤ん坊とは思えない声量と、それに伴う衝撃で僕はベッドの外へ吹っ飛んだ。半分とはいえ、
妖怪ってのはすごいもんだ。霞む意識はいまだ響く泣き声で意識を向こうへ飛ばすことすら許さず
僕はふらふらと立ち上がる。
「おーよしよし、あややややー♪」
 文はそんな子供をあやしはじめた。どうやらお腹がすいていたらしく、文が子供に
乳を与え始めると一気に静かになる。その間に僕は散らかってしまった部屋の物を片付け始める。
寝室だから壊れる物はあまり置いていないのだけれど、まるで小さな嵐でも起きたような部屋は、
泥棒かと疑いたくなるほどぐちゃぐちゃだった。
「まだ慣れないなぁ」
 彼女の仕事の関係上、子守りは僕がすることになった、とはいっても、たまにこうやって
手伝って貰っている訳だけれど。それでも、ときどき、こんな事が起こったりもする。その時は
必死に彼女の(一応「娘」なので)機嫌をとるために精一杯がんばるが、落ち着いたときには、
僕はもう疲労困憊してしまうのだ。
「そのうち大丈夫になりますよ」
 ニコニコしながら文は答える。だがどうして、文は娘がお腹をすかせているとわかったのだろう。
「文、どうしてすぐにわかったの?」
「え? この子が教えてくれるじゃないですか……おなかいっぱい?」
 どうやら娘の食事が終わったらしい。抱っこの姿勢で娘の背中を軽く叩く。そうしながら
びっくりしたように文が答える。
「いや、僕にはさっぱり」
「けぷ」
「はい、よくできました♪ んー、なんて言うんですかね、お腹がすいてるときは、
おむつの時よりも、四半音高いんですよ」
「四半音!?」
 どうやら、娘は、気分で泣き声の高さが変わるらしい。正直、僕には全くわからない。
そうこうしているうちに、娘がうとうとしだした。またおねむらしい。
「さ、○○さん?」
 お布団をぽんぽんとしている。どうやら、腕を置けといっているらしい。
「はいはい」
 横になって、腕を伸ばす。そこに、ぴたりと文の頭が乗る。文の腕には我が娘。何だか
僕と文とで大きな卵になった気分。真ん中で娘が安心しきった顔で眠るのを見ていると、
また瞼が重くなっていく。
「今度こそ、お休み……」
「おやすみなさい、あなた」
 文のおでこにキスをする。くすぐったそうに笑う彼女と、彼女に抱かれた娘にタオルケットを
かけなおして、僕もいよいよ瞼を閉じた。
 願わくば、夢でも皆に会えるよう……。
 
@チルノの裏
 まず一言。
「なんだこれ」
 ごめんなさい。リハビリがてらに書いた恋人の50のお題の6なんですけど、
 途中から自分で何かいてるかわからなくなっちゃいましたorz
 多分加筆修正するのでとりあえず放置。
 ああ、こんな完成度のSSを書いてしまった上にupしてしまうとかどんだけ恥知らずッ!?
 

Д゚)。o{ああ、夢虹SS書いてる時点で恥知らずとかそういう突っ込みはヤボってもんだぜ}

雑記|EXVS

ガンダムVSガンダムというゲームがあってですな。
その3作目、エクストリームバーサスというゲームなのです。
 
今作はついにカード実装したお陰で
やりこんでいるゲーセンしか行くところ無かった度合いが
視覚化されて、なかなか向上心あるナイター練習者(※1)
が大量に溢れるわけで御座います。
まぁ、カードなんてなくても彼らは甲子園目指してましたけど(※2)。
 
そんなこんなで僕も始めたわけですが、250戦でそろそろ一つ目の壁
「ブースト」の壁にぶち当たったので、とりあえず友人のグフ使い(ザク練習中)に聞いてみたところ。
「慣性ジャンプでおk」とのこと。
CPU戦でとりあえず練習。
 
なんとなく感覚を掴む。その足で東苗穂キャッツへ。
とりあえず1000コスは立ち回りで圧倒できるようになった。ザクグフ以外なら。
2000コスは機動がアレなF91さんとかじゃない限りは大丈夫になった。
2500は相変わらず厳しい。ZZとかZとかどうすればいいんだよ・・・orz
3000はタンAとキュベ、Wなら。種勢は個人的に感情を制御できないのでやられてしまいます(※3)。νは・・・迎撃バズを学習できないです。
 
とりあえず☆☆☆まではベルガでがんばってみようかな。
 
 
※1:ナイター練習者
深夜の猫目にたむろする方々の総称。ナイター設備に集う高校球児とは
ヘイズルとガンダムくらい違う。いや、もっとか。
※2:甲子園目指して
夜遅くまでガンガンの練習身内回しチーッスwww当然、甲子園目指す球児とはベクトルが270度くらい違う。ベクトルがっていうとベルガっぽいよね。
固定台は近寄れないのでシャッフル。12時過ぎると固定台使えないので
シャッフルで身内まわs←
※3:感情を制御できない(ry
ええ、ゴミですとも。ボロカスのように2コン乙です。

イチャスレに久々に行ってみたんだけど

空気は一緒のはずなのに、何だろう。
何かいずい。
 
不思議な感覚。
最近行って無いから感覚を忘れているだけだと思うんだけど。
あんなに遅かったかな。
ていうか、9月まで停滞するって・・・。
 

  • -

976 :名前が無い程度の能力:2011/06/03(金) 01:11:04 id:xzAFzafo0
どうせ、9月頃までスレが停滞するんだし、梅雨時しか通用しないタイトルを付けるのはいかがなものかと。

  • -

 
そうかなあ。ぶっちゃけ普遍的なスレタイってつまらんのだがなあ。
ていうか1スレ3ヶ月消費なのか。過疎ったなあ。
とりあえず次スレあたりに書き下ろして投稿してみよう。
嫌な予感が当たっていなければいいのだけれど。

10/50|桜の木の下で

6月。
あーめーがふるー(コーラス:あーめーがーふるー)
だーかーらーいーちーばーんー
だーかーらーいーちーばーんー
つっまっらっなっいーつーき 6月ロック。

……x-ペケ-ネタなんて理解されないっすね。
とりあえず50の御題を続々消化中。分量が減っているのは、お題が決まると、それを持って来るためシーンの切れ端という形になるから、必然と小さな分量になる。そういう言い訳。
 コツコツリハビリ。脳みそから糖分を出してやらねば。
 
料理人と文_10桜の木の下で 
 
 6月のある日、料理人は困っていた。目の前には、薄い簾の様な雨模様が延々と続いている。
この景色を、かれこれ2時間見ていたが結局雨はやまなかった。待ったところで、強くも弱くも
ならなかったのだ。
「まいったなぁ、これは」
 料理人は一人ごちる。ここは人里、彼の用事は食材の買出しだったのだが、帰る段になって、
静かに雨は降り始めた。雨脚もそれなりで、おそらく走って帰っても、荷物と共々ずぶ濡れに
なる程度だ。かといって、このままここでぼうっとしていても、家に帰れる訳でなし。
 このままこの桜の木を借りるのも忍びない気もする。人気も少なく寂しいし、何よりお腹が減ってきた。
 
 そんな事を考えていた所、ふと昔の歌を思い出した。
「あめあめふれふれかーさんが……」
 
 
「じゃーのめーでおーむかーえうーれしいなっ♪」
「ぉお!?」
 びっくりして辺りを見回す。
 桜の幹の裏から覗く鴉天狗の少女が、ニコニコとしながら傘を差していた。
「ああ、文。迎えに来てくれたんだ?」
「ええ、あんまり遅いものですから、心配になっちゃいましたよ」
「悪い、傘持って来ればよかったね」
 まぁ、朝は晴れていたし、朝焼けは綺麗だったから、てっきり晴れるものだと思っていたのだが。
「朝焼けは崩れるものですよ、○○さん……」
 と、呆れ顔の文に突っ込まれる。
「でも、忘れて正解かも知れないですよ?」
 と言うと、僕の腕を引っ張って、傘に引き入れた。
「傘は一本しか持ってこなかったんですから」
「なるほど」
 そんなに大きく無い傘だから、二人で入るに少し狭い。だがその狭さが心地良かった。
「えへへ……さ、帰りましょう?」
「ん」
 傘を持つ手を重ねると、自然と肩が重なる。僕らは心地良い距離で歩き出した。
ほおずきの花が2輪、雨に弾かれて揺れるのが見える。……ほおずきか、食えたかな。
「そうだ。晩御飯、何にしようかね?」
「そうですねぇ。あ、そういえばこの前おそうめん貰ってましたよね?」
「うん、……もうそれでいいか」
「ええ、てことは初おそうめんですね」
 ぱちゃぱちゃと水を跳ねながら射命丸は楽しそうに歩く。
「そうか、もうそろそろ夏なんだものなぁ」
 少し見上げる。さした蛇の目の紅色の、向こう側のにびいろの、さらに先にあるであろう、
青空を幻視する。晴れ間は覗かなかったが、気づけばどうやら雨はやんだらしい。
「今年も川遊びしましょうね」
「ああ、花火もね」
 
 僕らは気づかない振りをして、わざとゆっくり歩いていった。少しでも、この楽しい時間が続くように。
 
@あとメモ
ジッタリンジンの相合傘は、あくまで片思い歌だから、矢野顕子の相合傘をBGMにしてみた。
まじで矢野顕子さんは神。夢のヒヨコからずっと神だけど。
 
お題の10番目。桜の木の下。死体も宝も埋まってませんよ。宴会も無いです。
時期をずらして6月の、葉桜の下で雨宿り。
「相合傘で歩きたくって」と、「ほおずきクスクス 相合傘 道行」は名フレーズなので
上記二曲は聴いてほしいのです。
 
なんだか、オススメソングの紹介だけになった。
あと僕聴いてる歌の影響が作品に出すぎている気がする。反省。
1200字くらい。ショートとして短すぎるかな。どのくらいが短編ssになるんだろう。
@メモあと

04/50|禊(テーマ勘違い)

4:禊(みそぎ)→風呂(テーマ変わりすぎだろ、振り向いては〜とは違うお風呂ネタ)
 昼からやまない雨をぼーっと眺める。BGMは水たまりに水がはじける音と、心地いい風。
雨が続くなら、こんな森の中にお客は来ないもの。今日はお店はお休みの料理屋だ。
 射命丸は朝早くから出かけて行った。雨でも取材は休まない、彼女の情熱を素直に感心。
ポットからお茶のお代わりをカップに注いで、今日は一日中読書なのだと、そんなことを
考えていると、抱きつかれて不意に目が塞がれた。冷たくて、濡れている。でも僕は驚かない。
何故ならそれは、
「……だーれだ?」
「それは私のセリフですよ」
 言わなくてもわかる。それよりも、背中が妙に冷たかった。
「文?」
「なんですか?」
「……おかえり」
「はい、ただいま」
「お風呂入っておいで」
「一緒に?」
「……僕は本を読んでるから」
「でも二人ともびしょぬれですよ?」
 見ると背中がぐっしょりだった。というか射命丸がびしょびしょだった。白いブラウスも
濡れてしまっており、何とも目のやり場に困る。
 ていうかそこから計算づくだったんじゃ?
「なんで傘持っていかないのかなぁ」
 立ち上がって手近なタオルで射命丸の頭を拭く。風呂に入る前だって拭いておくに越したことは無い。
風邪引いちゃいけないし、直視できないし。
「えへへ、たまには濡れ鼠で帰るのもいいな、って思ってですね」
「文の場合、濡れ鴉?」
「鴉の濡れ場って言うんですよ」
 字が違え。
 
 
「ほらほら、早く入らないと風邪ひいちゃいますよ〜?」
 そう言って手を引かれる。実はさっきから入るか入るまいか微妙なところで、お湯だけは
沸かしておいたのだ。こんな時ばっかりの自分の用意の良さを恨む。
「もしかして、一緒にお風呂、いやです?」
 あまりに僕が抵抗するから、なんだか射命丸が少し困ったような顔で聞いてきた。その質問は
反則じゃないか。
「嫌じゃないんだけど、その、恥ずかしいじゃないか」
 濡れたブラウスだけでこんなにドキドキするのに、バスタオル一枚とか、そんなのに遭遇
したら僕はどうなってしまうんだろう。いや、どうもしないけど。なんて考えていると、
僕の反論を無視したのか気にしてないのか、
「は〜い、ぬぎぬぎしましょうねぇ」
 とか言いながら僕の着物を脱がしにかかってきた、というか、脱がされてる。
「ちょ、待て待て待て待て」
 上半身があっという間に素肌になってしまった。
「なんですか? せっかくノってきたのに〜」
 変な勢いに乗らないでほしい。切実に。
「どこで仕入れたか知らないけど、……本当にいいの?」
「何がですか?」
「一緒にお風呂」
「いいじゃないですか、お風呂くらい、そんなこと言われたら、逆に意識しちゃいますよ?」
 少し頬を赤らめて射命丸が流し目を送ってきた。意識しそうになるのを強引にねじ伏せる。
「むしろしてくれ、積極的に」
「○○さんのえっち」
「僕かよ」
 何だか納得がいかない。
 しかし、そんな問答をしていると射命丸が不意にブラウスのボタンを一つ外す。
「先入ってくれないと、私が脱げないじゃないですか。それとも……ここで、見ていきます?」
「!! 先入ってくる」
 急いで脱いで(もちろん先に腰にタオルはまいておいたぞ)、風呂場へ。そこで気づく。
「しまった、いつの間にか一緒に入ることになってる」
「〜〜♪ 〜〜〜♪」
 扉の向こうから鼻歌と一緒に少し濡れた衣擦れの音が聞こえる。なんだか、見るより
いやらしい気がするのは気のせいだろうか。まぁいいや、とりあえず頭でも洗うか。
 湯船の温度を確認する。少し熱いので水を足しながら調節。
 ……こんなもんか。浴槽をかきまわしながら、納得する。
 まず頭からお湯をかぶって、冷えた体を温める。もう一回。少し熱めのお湯が、今は心地いい。
「あー! もう洗い始めてる!」
「待ってたら風邪ひいちゃいそうだったから」
「それもそうですけど……じゃあ、お背中流しますね?」
 言うが早いか、背中にふたつの、何か柔らかいものが当たる。なんかにゅるっとしてる。
「あ、あああ文っ!?」
「はい?」
「なななな何で洗ってるのかなぁぁぁ!?」
 思わず叫んでしまう。ていうか背中に密着しないでください。それはこっちの理性がやばい。
すると背中からすっと離れた射命丸が
「えー……だって○○さんの読んでた本に書いてましたよ?」
 と、首を傾げる。誰だそんな本置いておいた奴は……僕だああああ!
 激しい自己嫌悪と背中に残るやばい感触に頭がぐるぐるしてきた。
「あ、洗うなら普通に洗ってくれないか? 流石にそれはマズい」
「何がまずいって言うんですか?」
 正しいんだけど、清くなくなっちゃう所とか?
「……ともかく、普通に洗ってくれると、とても助かる」
「はーい。……ちょっと私も気持ちよかったんですけどね」
 そこまでよぉぉ! パッチェさん早く来てぇえぇ来ないでぇぇえ!?
 
 間。
 
 その後はわりと普通にお互い体を洗いっこして、一緒に湯船に。ぶっちゃけるところ自分を
抑えるのに必死だったのでそこら辺はカット。
「ふぃぃ……気持ちいいです」
 目の前で背中を向けている射命丸が嘆息を漏らす。僕の体の間に射命丸が挟まったような
形で湯船に収まっているので、正直射命丸の洗いたての髪の毛の匂いがダイレクトに鼻腔を
直撃する上、綺麗なうなじを見下ろせるベストアングルという、なんとも素敵なポジション
だったりする。
「○○さん?」
「んー?」
「狭くないですか?」
「丁度いいよー」
 正直それは僕が射命丸に聞くべきセリフだったような。そんなことを考えていたら僕の方へ
寄りかかっていた彼女が上を向いて目が合った。心なしか頬が紅い。湯あたりだろうか。
「……当たってますよ?」
「……当ててるんだよ」
 言ってみたがただの変態だった。射命丸がくすくすと笑う。
「○○さんのえっちー」
「……これでも極限抑えてるんだぜ?」
 そっぽを向く。これ以上目を合わせたら負ける。何かに。
「別に抑えなくても良いんですけどねー?」
「結婚までは、ね」
 とりあえずその線引きはしっかりとしようと決めていた。古風な言い方だとBまでってやつ。
「頑固なんですね、そんなところも好きですよ?」
「そこでその言葉はダメだわ」
 覆いかぶさるようにキスをする。射命丸がびっくりしたように体を強張らせたけれど、
すぐにふやっと体を預けてきた。
 
 
 結局、二人とものぼせたのは言うまでも無い。
「僕たち……バカだな」
「あはは……バカですね」
どっとはらい

@あとがき
禊じゃねぇぇぇぇ!煩悩全開じゃねえか!
ていうかさっき思い出したけど禊って水垢離のことだよね? てことはそもそも風呂じゃダメじゃん!
そうだよな、うわぁ。でも書いちゃったもんは仕方が無いのだ! てーまをかえてしまえ!
 
というわけでこんばんわ。
お久しぶりに射命丸ネタしか書けません。書く気がありません。
 
久々にお題。というか、御代の中でやりやすそうなものから手をつけていく。
お題と舞台を絡ませるのは、落語の三題話に似ていて、やる気が沸く。実力がないから
出来ないのだけど。
 
またぼちぼち書いていこう。
でもこれはイチャスレに載せられないんだ。
ていうか料理人って設定3行で吹っ飛んでるし、ね!
あ、それってもしかして三行変えるだけで一般文ネタになるってことか!?
それもそれで継続シリーズモノとしてどうかと。ま、アウトラインとイチャ成分は別ってことでここは一つ。
@あとがく