「海道東征」を聞く

先日、シンフォニーホールで交声曲「海道東征」の公演があった。
昭和15年紀元2600年奉祝事業の一つとして制作されたもの。
海ゆかば」の作曲者信時潔、作詞北原白秋による交声曲で、戦後封印されてきたのが戦後70年に復活公演されたそうです。
この大曲の内容は神武天皇が九州から東征し日本の国つくりの壮大なロマンを詠った喜びの交声曲として構成されています。
全8章からなり、国生みから神武天皇東征までをオーケストラとコーラスのすばらしいハーモニーで見事に演出されていました。
作詞が万葉ことばと文字使いなので理解するのがむつかしいながら、各章の言葉一つ一つがすがすがしく、力強さに溢れ、また曲のテンポ、強弱にコーラスの音律が一層それらを引き立て、まさに感動のひと時でした。
会場は満席で、終演後もあちらこちらで感動した、涙が出てきた等々まさにその通りでこんなに素晴らしい余韻が残る公演はあまり経験したことがなかった。
若い人にも機会があればぜひ鑑賞してもらいたいと思う。