スペアリブの煮込みパスタでも作ってみなよ

  • 久々の更新、作ってみなよシリーズ:スペアリブのトマト煮込みパスタのレシピです。スペアリブはライフワークとして追及している料理の一つで(もうひとつは青菜炒め)、ハワイ風ローストに始まり、中華風燻製、南乳煮込み、から揚げ、豆鼓蒸し、赤ワイン煮込み、と目につく料理は片っ端から作っては食べてみました。結局のところ、スペアリブはどう料理しても焦がさないかぎりおいしく料理できてしまうんですが、トマト煮込みパスタは手間もかからず一番手軽、というような気がします(燻製は二日かかるし...)。
  • 材料(2人分)
    • スペアリブ: 4本(一人二本くらいは欲しい。けど、あんまり肉肉しいのも興ざめです)
    • トマト: 缶詰なら一缶 フレッシュなら小なら3個、大なら2個
    • 玉ねぎ: 大なら1個、小なら2個
    • あればニンジン、セロリ: 一かけ程度
    • にんにく: 一片
    • 必須なスパイス: ローズマリー、コショウ
    • あればなスパイス: ローレル、オレガノ
    • オリーブオイル、塩
    • もし野菜を入れたければ、大根、エリンギ、シメジ、ニンジンなどが合います。ジャガイモはもっさりするのであんましおすすめできません。
  • 以下手順
    1. スペアリブに塩・コショウをして30分放置
    2. 玉ねぎ、にんにく、ニンジン、セロリをみじん切り(同種の野菜は粒度をそろえる。てか俺はフードプロセサでやるけどw)
    3. トマトをみじん切り。こっちは包丁で。仕上がりを気にするなら種、皮は取っておく。俺は取らないけど。
    4. フライパンにオリーブオイルを厚めに敷いて、ニンニクをと玉ねぎ(そのほかみじん切り達)を入れ、中火。
    5. 玉ねぎははじめは放置でもいいけれど、しばらくしたら焦がさないようにしつこくかき回す。15分くらいするとしんなり茶色になってくるのでそれまで頑張る(重要)。水分が飛んでシパシパしてきたら、オイルが足りないのでカロリーは気にせず追加した方がいいです。ここでさぼると、ソースがすっぱくなったり、玉ねぎのツブツブ感が残って焼肉のタレみたくなったりして、よろしくないです。
    6. 玉ねぎが茶色になったらトマト投入して、水をお玉4杯くらいいれて中火。水は徐々に飛ばしていきます。
    7. 手持ちのスパイスを全入れします。
    8. スペアリブの表面の水分をペーパータオルで拭き取って、別のフライパンにオリーブオイルを敷いて、強熱します。煙が出てきたら、スペアリブの表面を焼き固める。全方向いい色で焼き付けますが、火を通す必要はありません。ただしこの手順を飛ばすと、できあがりが豚の角煮みたくなって、いまいち景気が悪い感じになります。
      • さてこのスペアリブに小麦粉を振って焼くかどうかが問題です。
      • カレーのようなとろりとしたソースにしたければスペアリブに小麦粉を振って焼くと良いのです。粉がルーの役割と果たすので、とろりとしてくれます。洋食風です。
      • さらりとしたトマト感を活かしたければ粉は不要です。イタリア風です。俺は粉を振らないほうが好きです。特にフレッシュトマトを使った場合は粉しない方がお勧めです。
    9. スペアリブが焼けたら、表面の油をペーパータオルで簡単にぬぐって、トマトソースに入れ、気のすむまで煮込みます。最低45分、できれば2時間くらい。いまさらですが、薄手のアルミ鍋はよろしくないです。ルクルーゼや鉄鍋など保温の良いものがよいのです。
    10. ここで塩を入れて味を見ます。この段階では、ダシの出具合が分かるくらいのごくうす味で酔いのです。 きちっと味付けしても、どうせ水が飛んだりダシが出たりして味が変わるのでので無意味です。塩を入れすぎると、もう取り返しがつかないので、ごくかるーく。
    11. 煮込みつつ、表面に出た油やアクをとります。あんまり気にするとノイローゼになるのではじめの15分くらい気にすれば、あとは適当でいいです。
    12. 好みの野菜を入れるなら、この段階で入れます。水分が足りないようなら加えますが、入れすぎは禁物です。ソースがパチャパチャしてしまいます。かといってあんまり煮詰まると焦げます。悩みどころです。ドロリとスペアリブにまとわりつくくらいがよくて、ここで焦がしさえしなければ、美味しくできるのです。
    13. 煮込み終わりが見えてきたら、も一度味見をして塩をします。うま味の濃いパスタなので、ちょい強めでもいいですが、ここで強く効かせすぎると元に戻れなくなって水の泡です。慎重に。
    14. 煮込み具合を見計らって、パスタをゆでます。ディチェコフェットチーネが圧倒的にお勧めです。普通の1.4mm,1.6mmなどでは物足りないです。ママーとかオーマイなぞはもっての他です。ここでケチケチするくらいなら、そもそもこんなパスタなぞ作らずに、タラコスパゲッティでも作ってればよかったのです。
    15. パスタがゆだったら、火はつけずにソースとあえます。このパスタの場合、フェトチーネが熱いうちにバターとあえて、ソースと別添えにしてもいいです。いずれの場合も、スペアリブをてっぺんに誇らしく盛り付けて、赤ワインで乾杯です。
  • ちゃんとできると、スペアリブの繊維が骨からほっくりほぐれ、しかもうま味が肉から出切っていないしっとりした感じになります。これをトマトソースとあえながら食べると最高です。
  • それにしても、なんでこんなにクドクド長ったらしく書いたかと言えば、辻嘉一さんの文体にいたく影響を受けたからです。でもよく考えたらぜんぜん違う。 格調とか腕とかいろいろw

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辻留・料理のコツ (中公文庫 M 92-3)

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