猫を償うに猫をもってせよ

2012-04-20 このエントリーを含むブックマーク

 『en-taxi』、もう届かないかと思っていたら届いた。巻頭の匿名コラム、「オヤッ」とか書いているのは坪内祐三だろうが、これはいい。小林祥一郎という元編集者の本を紹介し、阿部謹也が「ハメルンの笛吹き男伝説の成立と変貌」を『思想』に載せた時、平凡社がこれを本にしたいと言った箇所、阿部が「平凡社の編集部のアンテナの高さに敬服した」と『ハーメルンの笛吹き男』のあとがきで書いている、と小林がしているのを、実際は、阿部に連絡したのは吉村千穎で、阿部は「吉村氏のアンテナの高さにびっくりした」と書いている、と指摘、題名は「手柄話は自分事」となっている。坪内は匿名で書いたほうがいいものを書く。

 さて、後ろの方で坪内は先日急死した田子ノ浦親方、つまり久島海について書いている。本名・久嶋啓太で、父は啓太夫という。ところが坪内、これに「けいたゆう」とルビを振っている。もしその後読み方を変えたのでなければ、これは「啓太夫」と書いて「ひらく」と読むのである。

 ここに書いておいたのにね。

http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20100324 

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そういえば小林信彦の『極東セレナーデ』は、新聞連載時に読んでいて、なんかあっけなく終わってしまった気がしていたのだが、藝能界デビューした少女タレントのヒロインが、原発は安全ですというCMの出演を断って藝能界引退するという話だというので最近話題なのでもう一度確認したら、ありえない展開だと思った。新人タレントを原発安全CMに使うなんてことはマネジャーだって所属会社だって嫌がることで、これはどうもマネジャー追い落としの陰謀だった、というのだが、結局はやらせの男性スキャンダルで引退するのだが、もちろん藝能界なんていろいろ裏はあるだろうが、それはこういう裏ではないだろう、という気がすごくしたのである。