猫を償うに猫をもってせよ

2010-02-28 著書訂正・新刊です

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 『里見とん伝』系図にある山中まさ生年1908年というのは、1898年の間違いです。『日本の有名一族』も同じく。なんで今まで放置されていたんだろう・・・。

天皇制批判の常識 (新書y)

天皇制批判の常識 (新書y)

 

訂正 p.19 「ウンベルト三世」→「二世」

 p.38 イスラエルの総理公選制は2001年に廃止  

 p.83 「湯島天神」→「神田明神」

p.123 ドイツ語はロマンス語ではないですね。

 p.166「皇帝アヤトラ・ホメイニ」→「パーレヴィ二世」

(何やってんだ、俺)

 p.172 「ワロン人の民族主義政党フランデレン・ブロック」→「フランデレン人の」

 確認できなかったので書かなかったのだが、大江健三郎井上ひさしとの対談(1999年1月1日『週刊朝日』)で、昔福田恆存とテレビで議論して、護憲だから天皇制も認めると言ったと言っている。しかしネット上の情報では、護憲だが天皇制には反対だと言って福田に矛盾を突かれたことになっている。誰かきっちり取材してほしい。

 さて本書を寄贈した中から、長谷川三千子先生からお手紙をいただいた。長谷川先生はいつも手書きのお手紙で、今回もしかるべく反論しておいでである。最後に、ブログで紹介してもいいけれど、都合のいいところだけのつまみ食いは許しません、とあって、それでは紹介しづらい。むしろ、私の言論は公の場に活字として出ているのだから、手紙でなど反論せずに、どこかへお書きになればよろしいのではないか。

早大教授兼築信行先生が論及してくださる。今年54歳。老教授だなんて、嘘つき。

http://blog.goo.ne.jp/unsyusanjin/e/ec20ba27896ffecd1782a72a82ba452c

http://blogs.yahoo.co.jp/fm2629/23611053.html

 いくつか間違いを指摘され、上に反映させたが、コンスタンティノープル総主教座については、事実上モスクワが主導権を握ったとみてよかろうと思う。

 それはそれとして、天皇・皇族が国民の一員だというのは、それこそびっくりである。それでは憲法13条と天皇制がまるっきり矛盾してしまうではないか。

 皇統が変わると光がつくというのは、『なぜ悪人を殺してはいけないのか』で詳しく書いたが、伊藤喜良『中世王権の成立』にあることで、歴代見れば明らかなのだが、日本史学者らがまじめに取り上げないのがいけないのである。北朝天皇が光をつけているのは、南朝への対抗策であろう。

(付記:鬱病らしい)

http://hryo.at.webry.info/201002/article_75.html 

憲法の「法の下での平等」は国民にしか適用されないから、私こんなこと言ってない。

http://66712091.at.webry.info/201002/article_9.html

 なんかこの本についてブログを書いている奴って知能程度が低いな。憲法違反ではないってのに。

http://chakochakosan.dtiblog.com/blog-entry-20.html

 実は私の文章には「天皇制は差別の根源だ」とは書いてないのだよね。見出しにあるだけ。まあ、見出しも見ているわけだが、この程度はいいか、と思った。詳しくは『なぜ悪人を殺してはいけないのか』を参照せよ。まあ親切に言うと、生徒の「差別がいけないならなぜ天皇はいいんですか」という質問に教師が答えられない、それが差別の根源だ、というのである。

http://blogs.yahoo.co.jp/fm2629/23730004.html

 なぜか光仁が出てこない、とあるが、それは自明なので書かなかっただけで、それはやはり『なぜ悪人…』のほうに書いてある。そこでも紹介したのだが、光字については野村朋弘氏が詳しく書いている。私は以前から、論文か著書にしてほしいと言っているのだがなかなか難しいのだろうか。

http://www.toride.com/~sansui/posthumous-name/mokuji05.html

2009-11-27 「長」の権限

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 阪大時代同僚だった偉い学者さんが某大学の学長になっていて、構内全面禁煙で抗議をした教授とやりとりがあったそうだが、まあ学長といっても、私大なんか理事会に権限があるし、一族経営の私大で一族から学長が選ばれているのでもない限り、それこそ「雇われ学長」で碌な権限はないのだと想像する。もっとも、民主主義の世だから、というより、よほどの独裁者でない限りそうなのであって、徳川幕府だって老中合議制だし、水野越前だってすぐ罷免されてしまっている。

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本田和子『それでも子どもは減っていく』(ちくま新書)。本田さんは変なイデオロギーに振り回されない人だから、赤川君の論も無視していないでいいのだが、論者を挙げる際になぜか当時の肩書をつけていて、山田昌弘なら「東京学芸大学助教授」で、別の本では「中央大学教授」、赤川君は「信州大学助教授」である。今一つ意図が分からん。

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井上ひさし、遂に藝術院会員になったか。大岡昇平木下順二武田泰淳に対して恥ずかしくないのか。大江健三郎とか小森陽一とか、もっと井上を軽蔑すべきではないのか。

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小林よしのりは、女性皇族が次々と嫁していって、宮中に悠仁親王ひとりぼっち、になるかのようなことをイメージとして描いているが、これはどうも変で、二十年後でも現皇太子が天皇なら、皇后がおり、秋篠宮夫妻がいて、悠仁親王自身が結婚して男子が生まれるかもしれないのだ。奈良時代の終りに称徳女帝が死んだあと、63歳の光仁天皇が即位した時だって、天皇とその母、および后妃と皇子皇女しかいなかったぞ。

2009-11-25 スパイ小説は面白いか?

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 マサオ・ミヨシの、柄谷行人による追悼文が載っているというので図書館で昨日の朝日新聞を観てきた。

 するとちょうど隣に斎藤美奈子文藝時評があったのでそれも読んでいたら、最後に池澤夏樹の『カデナ』がとりあげられていて、一見政治的な小説のように見えるが夢中で読んでしまう、「おもしろいに決まっているのだ。スパイ小説なんだから」とあった。

 は? 「スパイ小説」に「推理小説」や「SF小説」を代入したら、斎藤だっておかしいことに気づくだろう。つまり「あらゆるスパイ小説は面白い」という、ものすごいことを斎藤は言っているのだ。まさに「ああ勘違い」であり、思い込みである。阿呆らし屋の鐘が鳴るのである。

 しかし、「スパイ小説は面白い」という思い込みが成り立つということは、面白い。私はグレアム・グリーンの『ヒューマン・ファクター』も、コンラッドの『密偵』も、ル・カレの『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』も面白くなかった。(書きかけ)

 …と書きかけにしていたら千野帽子さんが私の「小説」を引き合いに出しての論。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20091124/210472/?P=1

 なるほど、斎藤美奈子もまた「スパイ小説こそ面白い(純文学はつまらない)」という「負の教養主義」にいくらか取り込まれているのかもしれない、って千野さんにまとめてもらってどうするんだ、俺。

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天皇候補として旧宮家を復活させるとしても、600年も前に天皇とつながっているだけだ、と小林よしのりが書いている。要するに伏見宮家系のことだが、これは私も前に気になって調べたのだが、そんなことになったのは、徳川時代に、皇統の争いが起きるのを懸念でもしたのか、男子を片っ端から出家させるようなことをしたためである。

 旧宮家でなくても、西園寺公望は天皇の男系の子孫で、公望には男系の子孫はないが、その一族の徳大寺公英などというのは天皇の男系子孫ではないのか。それにいったい、女性天皇をたてるにしても、いったいその婿をどこから選ぶのか。やはり旧華族とかから選ぶのか、それとも人柄さえ良ければいいのか。ヨーロッパには貴族が今でもいるが日本にはいない。むろんある程度英邁でなければなるまいが、そのような人が、困難の予想される日本で初めての女帝の婿などというものになるだろうか。

 

2009-11-16 「保守系」とは何か

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 その昔、ソ連が崩壊した後、社会主義者たちが「保守派」とされて、「社会主義が保守?」と疑念が呈されたことがある。

http://sankei.jp.msn.com/world/america/091116/amr0911161004002-n1.htm

 オバマが、アブドラ国王や天皇にお辞儀をした、と「保守系」メディアが批判しているというのも、それに近い。米国では共和党支持が「保守」とされるから、オバマを批判するのは「保守」とされるが、建国以来共和制である米国では王党派などというのはいないから、君主にお辞儀したりすると「保守」の批判を受けるというおかしなことになる。日本だったら、天皇や国王に敬意を払うほうが「保守」だからね。こういう場合は「共和党系」とでも報道したほうが、誤解がなくてよろしい。

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今日は文壇最高齢まどみちおの百歳の誕生日だ。そのまどみちおを尊敬して『まどさん』を書いた阪田寛夫はとうに死に、阪田の娘の大浦みずきも死んだ。まどさんも誕生日前に悲しかったことだろう。

2009-11-12 先物買い

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 『新潮』98年8月号で「批評家・文芸記者26人によるアンケ-ト【いま最も期待する新鋭作家】 (特集 21世紀への新人たち) 」というのがあって、当時石橋駅商店街の書店で立ち読みしたものだが、斎藤美奈子がみどりゆうこを挙げていて、みどりは91年に文学界新人賞で、その前年初の単行本だった。それがその後小説はやめてエッセイを出すようになって、それでも斎藤は朝日新聞の書評でとりあげて、以前推したことがあるがとフォローしていた。

 それはいいのだが、文藝賞をとって、二作目が出ただけの雨森零の名をあげて「雨森零さんの感覚は私に近い」とか言っていたのは、誰だっけなあ。まあ調べれば分かることだが、雨森はその後何も書かず。まあこの先復活することもありえるが、あんまり先物買いもたいがいにしたほうがよかろう、とその時でさえ思ったものだ。 

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塾で浜田山会館へ行ったら日の丸が掲げてあったから、「何ですか」と訊いたら、天皇即位二十周年だそうだ。こういうことはよそでもやっているのか、それとも区長が山田だからか。