今頃魔人竜

朦朧とする意識の中で、男の声が響いている。
「しっかりするんだ、きみっ!」
(中略)
「・・・あまちさん!」

小太郎『……そんなわけで,便乗して僕らも帰ってきたよお兄ちゃん』
明「まぁ,お盆だしな.そんな季節か」
小太郎『……年1連載のフラグを立てないでよお兄ちゃん』
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  • 第3話:アボーンカレー

相変わらずOPも無いまま今回もスタートだ.
『OPについうっかり安田成美を起用したばっかりに本編で使えなくなっちゃったんだよねお兄ちゃん♪』
いや知らねぇよそんな裏事情.
『そんなことよりカレー食べに行こうよお兄ちゃん!』
黙れ居候.値上がりした今,お前にココ壱の肉無しポークカレーを食わせる余裕はないッ!
『広告見てよ!真須美カレーが割引だってお兄ちゃん.』
それはタダでもいらんだろ!と思いつつ出かけたカレー屋で,ホントに毒入りカレーが出てくるから世の中ビックリだ.
『邪魔神の仕業だよお兄ちゃん!』南光太郎もかくやとばかりに断言するショタロー.
おかげで俺はカレーの製造元,上村食品に潜入するハメになった.とりあえずダンボール持参で.
社員をやり過ごしながらうろついた末に俺の捜査は実を結び,今回の黒幕らしい蝿男と社員らしい男の密談の現場を押さえることに成功.
どうやらこの男,ハエ田さん(仮名)を使ってカレーに毒を入れていた,ということらしいが.
ショタローが適当に言ってるだけかと思ったら,本当に邪魔神の眷属が絡んでいるとはな.
「そこまでだハエ田さん!」
『ななな,何だねチミは?わ,ワタシは技術部長の西村だぞ』
「いや,悪いけどアンタ眼中にないから.」
俺のツッコミを無視して自分語りを始めた西村がウザかったのか,ヤツに泡を吹きつけて逃げるハエ田さん.
『うわー』溶ける西村.
「うむ,王大人,死亡確認!」俺はレベルアップした.
生命 29
持久 19
攻撃 8
防御 6
……って,何でハエ田さんが西村を倒したら俺の能力が上がるんだよ?
とりあえずありがとうハエ田さん.だが,ハエ田さんをこのまま野放しにしてはおけまい.
俺は直感で,というかさっき立ってなかったフラグが立ったっぽいので,倉庫に向かうことにした.
(続く)