ワインセラーを効率良く冷やすポイント

ここ数日間、試験的な意味でセラーをいっぱいに詰めていました。
もちろん棚抜きでぎっちりな状態です。

12本入りのセラーの場合、容量不足は深刻です。1本でも多く収納したいという気持ちはみなさん同じでしょう。では、どうするでしょうか?

そうですね。棚抜きでボルドー積みをします。

セラーは効率良く冷やすように設計されていますがボルドー積みがファンの前をふさぐ事で熱効率に悪影響を及ぼします。現在最高気温が25度程度の時に、12度の設定でセラーを駆動させていました。ボトル数から考えて熱効率を算出すると、14〜16度くらいがターゲットでした。

ですが、高性能デジタル温度計が示した温度は18.10から17.90度の間です。熱劣化するぎりぎりのレベルです。ブルゴーニュワインは20度を超えたら危険とのことですので、この真夏前にしか検証ができませんでした。*1

ファン前のボトルを移動させ、ボトルの前後をうまく工夫しハーフボトルをファン前にいれて、空気の流れを確保してあげたところ、一気に14.08までさがりました。センサーはセラー扉内前面の排気と冷却とは一番遠い所に設置してあります。

今日、空けたワインを抜いてその時に何本かの場所を入れ替えた結果で、4度も温度差があるのです。たった1本と配置でここまで温度がかわるということは重大なことです。セラーの中を健全として持つのは大事ですね。

これである程度、気流の流れや閾値についてわかりました。
セラーに入れているから安心でワインが健全な状態にあるという保証がない事が実証できました。温度センサーの仕組み(そのセンサーはどうやって働いているか)を理解した上でセラーの中全体を保証と安心が欲しいなと思っていたので、やっと腑に落ちました。

本当の長期保存をしたい場合は、電子式の冷蔵庫型セラーではなく、振動がない蔵的セラーが一番というのは大前提ではありますが・・・・

まとめ

  • 熱効率を考えた配置にすべし
  • 温度の差はちょっとした配置の差で生まれる
  • 庫内の場所によって温度の差を測ったことはありますか?
  • リスク分散とワインの価値のトレードオフはどうする
    • 詰め込みすぎで熱効率が悪い
    • 溢れてセラーに入らなくて一部のワインを壊す
    • 全部保証したい
  • 夏を乗り切るには準備が必要
  • 安心は手間とエビデンスを基にしか得る事ができない

小さなことかもしれないけど、確実にセラーコントロールができはじめてる!!

*1:ちなみに私のセラーは19度を超えるとメールが飛ぶ仕組みになっています。