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高橋淳活動報告

2018-07-22

郡山出張

暑い日が続く。

ほぼ空梅雨の6月を終えてすぐに真夏のような暑さの続く7月となった。そして西日本の豪雨。知り合いの家も床上浸水となったり非難したりを聞き、その後の片付けをこの拷問のような暑さの中行うことに胸が痛む。言ってる自分も暑い中毎日仕事にいくわけで、本当にあまりに暑い日は仕事を休みにしてもらえないかなと、お気楽サラリーマン丸出しの発言も出る始末。

そんな中、先週は郡山に仕事で出張。丸一日訪問先で作業を終えた後、郡山の駅前に戻り、色街とでもいうようなネオン街を抜けた先にあるホテルに向かう。こういうネオン街って必ず大きな街にはあるよね。大きな通りの一本隣とか、少し離れたエリアなんかに固まっていて。どこも怪しい町並みと、昼間は必ず酒屋さんの車がいて、夜は黒いベンツが止まっているのも一緒。そんな通りの少し先にあるホテルに荷物を置き、街に出る。「郡山は盆地」などど聞いていた割には東京より確実に涼しく、街を吹く風も優しく気持ち良い。しばらくぶりに復活したスマホで色々調べると、古い町並みが残っている通りが駅前にありそこに向かう。小さいアーケード街を抜けていくと、いきなり発見する映画の看板。完全に時代が止まっている。一瞬レトロ喫茶の装飾かな?と思うが、貼ってあるポスターを見ると今公開中の新作ばかり。

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テアトルなんて呼び名も今は懐かしいって感じだが、これ現役の映画館だよな?ガッツリ昭和な看板の佇まいにちょっと不安になってくる。その斜め向かいに古びた飲み屋を発見する。暖簾がかかっており入り口のドアを開け放した感じでここも映画のセットのようなビンテージ感の溢れる雰囲気に入るのを躊躇するが、せっかく来たんだしと思い切って入ってみる。

中はカウンターと奥に座敷の作りで、すでに何組かの先客あり。カウンターも年季ものならば、奥の棚も黒ずんでいる上に年代物の小物箪笥がしつらえてあって、時代がわからない。店内の照明も薄暗く、これが東京ならば「雰囲気いいねえ」となるのだが、戦前のアセチレンランプのような趣で(知りませんけど)エアコンが効いているんだかいないんだか、入り口のドアを開け放した状態で奥から風が吹き込み、怪しい雰囲気満載ながら居心地は悪くない。カウンターではこれまた年季ものの二人の女性が切り盛りしていて、こちらが店内メニューを探していると、おそらく親子なのだろう、その娘さんと思しき方から「探しても何にもないよ」とそっけない口調でからかわれる。追っかけ「ビール焼酎日本酒しかないけど、どれにする?」とつっけんどんに言われ、これもこの店における一種のプレイなのだろう、「じゃ生ビールを」と乗っかる。「はいよ」とそっけなく生ビールを渡されるが、「これも」と白菜の小鉢も渡され、一応お客として扱われているらしいことにほっとし、冷たいビールをゆっくり飲む。ややあって炭火の前のお母さんから「すぐに出来るのは煮込み」とこれまた乱暴に言われるがままに煮込みを注文する。しかし本当に時代が止まっている場所だなあ。最近東京でも、新しいところよりも古くからやっている定食屋やレストランなんかの、時代に乗っかっていない感じというか、世の流れと距離を置いている感じがとても気に入って、通っている店が何軒かあるのだが、それと同種の匂いを感じる。お店の価値ってぶっちゃけそれだよね。そこらへん骨董品やビンテージと同じで積み重ねたり過ぎ去った時間の大きさが魅力となっているというか。で、そういうところって大抵どこも美味しい。このお店もなんだかそんな価値を知ってかしらずか保っているような感じがする。つっけんどんな応対もスタイルなのよ。それを楽しめる余裕が出てきたってことは、こちらもガッツリおじさんになったってことだけど、そんな価値を味わえるんだから、歳をとるのも存外悪くない。出てきた煮込みは上にネギが散らしてあり、小鉢ながら山盛りで、仕事終わりにもってこいの味だった。なんだか映画の中に入ったような気分で煮込みをつまみつつ、ビールを飲み、その後焼き鳥を2本焼いてもらう。この焼き鳥がまたすごくて、お母さんが目の前の炭火で焼いてくれるのだが、豪快にうちわで扇ぐもんだから、火の粉が店の中に舞い上がる!家の中で焚き火!しかも食ってる目の前で!それをよけつつビールを流し込んでいるうちに、もう逆に楽しくなってくる。僕らはこのお店のエキストラで、店のスタイルに従って楽しく飲むのがトーン&マナー。そうと来ればおかわりを頼むタイミングもアトラクションで、うまいこと「はいよ!」と声をいただけるかどうかもゲームのうちで。なんだか楽しくなりつつ、様子をみつつお代わりを頼み、さっきの映画の看板を思い出し、ニヤニヤしつつ小一時間ほど過ごす。後からお客さんも続々やってきて、この店が地元の人に愛されていることを感じたあたりで娘さんの方に声をかけ、二千円渡してお釣りをもらい店を出る。夜の涼しい風に吹かれつつ、夜道を歩く心持ちはすっかり昭和のお父さんのごとく。

2018-06-20

やりたかったこと vol.3

そのご両親からの年賀状には、簡単な挨拶と「わずかばかりながらダンスクラスのサポートをしたい」とあった。今定期的なクラスは閉じており、参加者のみんなと集まることもなくなって数年が経っている。僕自身の活動も随分とギアを落としたペースになっており、現状を伝える必要があると思った。返事を書いてしばらくしてから電話をかけた。「今クラスはお休みしており、活動という活動はしていないのですが、一つやりたいことがあるのでご相談させてもらえませんか」そして何年かぶりにご両親のご自宅を訪ねることになり4月初めにご両親の家を訪問した。

亡くなった年に来たお焼香以来の訪問。年賀状のお礼を言うと、「皆さんの手紙を読ませていただいて、娘は本当にいい仲間に出会えていたんだなと嬉しかったです。本当にありがとうございました」と感謝される。そして「少ないですが、会やダンスの活動に使ってください」とお金の援助を申し出られた。そこで僕は来る前から考えていた話をする。「彼女を偲ぶ会を開催するのはいかがでしょうか。クラスの参加者や知り合いが集まって彼女のためのダンスを踊ったり、歌を歌ったり、彼女に捧げる出し物やメッセージを持ち寄って集う。そんな会をやりたいのでそのサポートとしてお金を使わせていただけますでしょうか」と一気に話した。ご両親は「ありがたいことですが、無理なさらず」と遠慮がちではあったが、それでも嬉しそうに受け止めてくれた。彼女を偲ぶ会は以前から考えていたことで、どこかでやりたいと思っていたし、実は彼女をテーマにしたソロも作って上演したりはしていた。ただ、クラスとしてみんなで作品を持ち寄るというのは、彼女への何よりの餞(はなむけ)になると思った。そうとなれば話は早い。十条FINDがカフェを閉めたため、前後してNote用の公演場所を探していたこともあり、とあるカフェに見学に行く。そこで話の最初にもどる。

「ここだったら彼女の会が開そうだな」と。

というわけでここに書いたのは僕のクラスに参加していた、齋藤彰子さんを偲ぶ会について、彼女の知り合いやクラスの参加者でもう連絡の取れなくなった方へも情報を伝えたいためです。すでにクラスの方にはご連絡していますが、連絡先の変わった方も多く、情報が行き届いていません。これを読んだ方は、彼女の知り合いにリンクを送っていただき、ご紹介いただけますでしょうか。彰子さんは興味に貪欲な方で様々なダンスのWSに参加したり、発表会に参加したりしていました。そこで出会った方もいらっしゃるかと思いますので情報拡散にご協力いただけると嬉しいです。

以下、開催要項です。

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「齋藤彰子さんを偲ぶ会」

2018年10月6日(土) 時間未定ですが、17時以降になる予定です。

会場 カフェムリウイ祖師ヶ谷大蔵

リンク:http://www.ne.jp/asahi/cafe/muriwui/

参加費:無料

一人5分以内でダンス作品や、メッセージ、演奏、朗読、寸劇、なんでも結構です。彼女へ捧げる作品を持ち寄り、互いに発表します。僕も短いソロを踊ります。人前で何かやるのは無理だけど、ぜひ見たい。立ち会いたい。という方も大歓迎です。皆様のご参加をお待ちしております。

決まっている詳細は他にありません。ご不明な点は

junjun_class@yahoo.co.jp

までお問い合わせください。

じゅんじゅんムーブメントクラス

高橋淳

2018-06-17

やりたかったこと vol.2

話はもどって今年のお正月。

とある方から、年賀状が届く。以前やっていたクラスに参加していた方のご両親からだった。その方は、ほぼ皆勤賞でクラス開講当初から参加していた女性で、真面目で物静かな人だった。割と筋トレ系のメニューも多いクラスだったのだが、黙々とそのメニューをこなし、様々なワークに熱心に取り組んでいた。たまに開催するクリエイションWSにも参加し、作品を作り発表していた。彼女のソウルを感じるのがその作品だった。普段の物静かな物腰とは対照的にエッジーな作品を作る人で、器用に動く、というタイプではなかったが、シンプルなモチーフを理知的に組み立てつつ一気にテンションで駆け抜ける。そして、持ってくる曲がどれも「これしかない」と思える強さを放っていた。それは曲自体の強さもあるけど、彼女の選ぶ思いもあるのだろう。とにかく選曲が圧倒的だった。WS内でも時々、その人の作り方を例に出し、「これくらい自分のやりたいこと、やるべきことがはっきりしていると、それは見る側にも伝わるよね」と話したりしていた。

今年になって届いた年賀状は、その方のご両親からだった。

その人は数年前の冬の日に亡くなった。

その年の冬のこと。その人がクラスに顔を見せなくなって一月たった。いつもクラスには参加していたし、参加できない時も必ず連絡をくれていた人だったので、おかしいなとは思ったが、モチベーションの変化があったのかもしれない。クラスはあくまで自由参加形式だったため、取り立ててこちらから連絡をすることもなかったのだが、一応声をかけておこうとメールを送ったのだった。すると、すぐに彼女のアドレスから返信が来たが、タイトルに「妹より」とある。「姉は亡くなりました」と、簡潔なメール。こういう時、驚くというより、全てが止まる。考えることも、悲しむこともできず、ただただ感情が止まった。その前の年に自分の父親を見送っており、こういう時のやらねばならぬことを思い起こし、取り急ぎ返事を書く。「お悔やみ申し上げます。今はご家族の皆さまで彼女を見送ってあげてください。」「クラスのみんなも心配していたので、亡くなったことを伝えてもよろしいでしょうか。」の2点だけ送った。クラスの皆様によろしくお伝えください。という返事ととともに許可をいただき、クラスの参加者へ向けてメールを書く。メールを出すとすぐに参加者からの返信でボックスがどんどん埋まっていく。「驚いた」「信じられない」「何があったの」みんなの返信を読み、ようやっと自分の感情も湧いて来た。それぞれ彼女へ手紙を書こうということになった。かなりの文章が集まり、それをプリントし妹さんに送った。妹さんは喜んでくださったが、それきり、妹さんとのやりとりも途絶えていた。

そんなことがあってからもう5年が経っていて、その年賀状は本当に久しぶりの連絡だったのだ。

続く。

2018-06-04

やりたかったこと その1

今年度の助成金申請しなかったおかげで、今年は劇場での自主公演がないことになる。

これはドイツに行っていた時期を除くと初めてのことで、フルタイムの仕事に追われつつほぼ一般の人と同じような生活を送っている僕としては割とはっきりとした芸術的な活動の後退である。小さなカフェでやっていたシリーズもその会場だったカフェが4月で営業を辞めてしまい、定期的な公演を打てる場所がなくなってしまった。ま、映画を見ながらのんびりダンスを作っていくには悪くない環境ではあるのだが、それにしてもなんとかしないと、と考えてはいた。

そんな、困っているところに知り合いから別のカフェを紹介してもらい、連絡を取り4月の半ばにそのカフェに行ってみた。

そのカフェは、私鉄沿線の商店街沿いにある雑居ビルの屋上にあり、音楽イベントをよくやっているらしく、既に音響や簡単な照明の設備も備えており。以前やっていたカフェよりも幾分広く、作品の幅も広がりそう。「最近はダンスのイベントも増えてきました」と話してくれたオーナーの方ともすんなり打ち解ける。

「ここだったら、あれが出来るかも。」

と思い立ったのは、自分の公演ではなく、別の企画のことだった。

続く。

2018-04-30

レディプレイヤー1

スピルバーグの新作を見に行ってきた。サイト

全編まさに80年代オマージュのてんこ盛り。僕らおじさん世代向け、大人のお子様ランチでした。

あれも知ってるアレも出てるよ!と映画館で悲鳴が上がる。まさかあの中に入り込むとは。そして、最後はスピルバーグが語るからこそ響くラストとなっておりました。さあ、映画ばっかり見てないで稽古しないと。

2018-01-01

あけまして

おめでとうございます。昨年お世話になった方々に改めましての御礼とそれぞれのご多幸をお祈りしております。今年もよろしくお願いいたします。

2017-12-25

business trip

食い扶持仕事で大分へ一泊二日の出張。機材の納品。クライアントが大分の中心部からかなり離れていたため空港で車を借りて大分市で一泊しそこから向かう。大分は昔に公演と連続WSで定期的に来ていた時期があった。その時はホバークラフトで街まで来ていたがすでに廃止しているらしく。夕方に空港に着き車で海沿いを走り大分市まで。夜街をぶらつき適当なお店でご飯。次の朝はこれまた海沿いをのんびり走り目的地まで。高速道路もあったがこのために少し早めに出たのだった。気分転換にはちょうどいいドライブである。仕事をサクッと済ませ、帰り途中で見つけた駅を見物。見事に無人駅で1時間に1本の時刻表。これで来てたら二泊三日だった。空港に戻り一本早い飛行機に乗れることがわかり(ツアーチケットだったが変更できました)帰京。のんびりとした時間でした。

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2017-12-17

アソート本番2日目

今日はマチソワの2回。もう終わって結構経ってるんでざっくりと書きますが結構な数のお客様がいらしてくださって多謝。ありがたや〜。終わってみんなでゆっくり打ち上げ。この企画や作品の裏話なども聞けて貴重な機会。それぞれにここへの時間が流れていたのだなあ。美奈さんの「来年もできるようにスタジオ経営頑張ります!」てのがやけにリアル。店構えてる人の覚悟はやはり違うなあと。

ご来場の皆様、スタッフ出演者、そしてジロウ、ありがとうございました!

2017-12-16

アソート本番

朝から仕込み。森川君も合流。みんなで幕を貼李音響照明を仕込み通しリハ。ここでみんなの作品を見せ合い順番を決める。この企画独特の時間でなかなかに楽しい。程なく順番も決まり、GPへ。幕も外光が割とシャットアウトされる方で心配したほど透けていない。まあ、きちんとした黒幕ではないので限界はあるが、ご愛嬌というところ。余白食堂の島貫さんも到着しいつもの空気に。今回はまた新たな趣向で食べ物は無料という大盤振る舞い。素晴らしい。夜になりお客様がボチボチといらっしゃる。満員のお客様になったあたりで開演。暖かく良い雰囲気でした。

2017-12-15

WS

クリエイションWSの2日目のお題は「ソロを作る」

ウォームアップのクラスを挟み、オブジェから動きや形を見つけるワークを経て動きをつなげていく。動きのリズムや流れを選び編集。大事なのは動きたい気持ちや衝動をいったん別のものに置き換えるということで、動きと自分の距離を再認識すること。かなり難しいプロセスだがここを経ないと外からの視点を持ち込むことができない。なかなかに大変な作業かつ地味でしんどい。夕方になりプチ発表会。少人数でしたがいい雰囲気になりました。

終わって軽く打ち上げ。バットシェバのこのあいだの作品がつまんなかった!という意見で持ちきり。ああ見たかったよう。