神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

名古屋の図書館司書美添紫気


大佛次郎の自伝*1を読んでいたら図書館ネタがあった。

ある時、西五軒町の通りを歩いたら格子戸をしめたしもた家で「少年図書館」と書いた小さい木札を出してあるのを偶然に認めた。美添さんと言うひとの家である。本好きになった私のことだから、無関心で居られなくなったと見える。思い切って格子をあけて土間から声をかけた。美添紫気は後に名古屋市の図書館の司書をされたが、その時はまだ三十前の青年だったようで(中略)世界お伽話、世界お伽文庫、古くからの少年世界の揃いなど、壁の前に積んだのを見せてくれた。

ん、名古屋市の図書館。ま、まさか。
大佛は明治37年5月東京市牛込区東五軒町に移り、筑土小学校に転校しているのでそのころの話である。

*1:私の履歴書」(『私の履歴書 文化人2』、日本経済新聞社、1983年10月)