神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

檀一雄と藤山一雄・山崎末治郎

檀一雄は、昭和15年12月召集解除となるが、再召集をおそれ渡満。翌年10月の帰国まで満洲各地を歴遊。檀の『青春放浪』によれば、満洲で知り合った知識人として、藤山博物館長、山崎図書館長、杉村満日文化協会理事、武藤弘報処長らをあげている。杉村は杉村勇造、武藤は武藤富男である。藤山は館長ではなく、満洲国国立中央博物館副館長の藤山一雄だろう。藤山は、満日文化協会から昭和15年10月『新博物館態勢』を刊行している。

山崎は、新京特別市立図書館長の山崎末治郎と思われる。ちなみに、『満洲浪曼』第三輯(昭和14年7月)に山崎は「今後の民衆図書館」を、藤山は「善き玩具」を執筆。檀は、同誌第六輯(昭和15年11月)に「月地抄」(詩)を執筆している。

(参考)山崎は、『昭和人名辞典第4巻』によれば、満洲国立中央図書館籌備処事務官。佐賀県半治三男、明治42年3月15日生。大正10年日大法学部卒。東洋文庫勤務、営口・新京各図書館長を経て昭和17年現職。

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某氏は、「みきちゃん」としてコメントをいただいていた人でした(2007年5月2日)。よくよく見ると、わしのこともブログの昨年9月1日分で言及している。ごもっともな意見ではある。

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日経の「文化往来」にギャルリ・プチボワで開催中の「湯川成一と湯川書房ゆかりの美術家たち」(4月3日まで)が登場。