神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

本屋舟

『季刊清水』32号、平成7年9月の「清水市戸田書店も70周年」特集には元清水市立図書館長山梨治保による「回想記戸田書店との七十年」も掲載されていて、そこに本屋舟に関する記述がある。

もう一つ私の心に残る風景は、芝野信一郎さんの本宅前にある巴川べりに、新書版と思われるたくさんの本を満載した小舟が川岸にとまっている風景であった。誠に港町にふさわしい画題であり被写体であった。
ゆらりゆらりと川波にゆれている本屋が、私の清水再発見の一つであった。あとで知ったことであるが、漁撈のために遠洋に長期間出漁する船員の人々を対象にして、小舟を移動して、その需めに応ずるための本屋舟であった。

川波に揺れる本屋舟というのは風情のある景色で、探せば写真が残っているかもしれない。見てみたいものだ。