高くても質のいいものを長く着る法則

基本的に高い服はほとんど買わない(丸井レベルでも高いと感じてしまう)。
モチロン、最大の原因は「安月給」だからなんだけど・・・。
ただ、ソレと同じくらい
「折角高い金出して買ったのに、1年やそこらで流行遅れになって着れなくなっちゃうのが勿体無い!」
ってのもあるんだよね。



例えば、この冬に矢鱈と流行った「短丈ベロア黒テーラードジャケット」なんて、多分今年の冬や来年あたりにはすっかり寂れてしまってる予感が非常にする。
実際、アレだけ流行った「ダメージジーンズ」が、ココ最近は「リジッドデニムジーンズ」に置き換わりつつあるし、アレだけ雑誌で持ち上げられてた「クラシコイタリア」も、最近は「英国トラッド」とか「アメトラ」あたりに侵食され始めてる。
コレだけじゃなくて、嘗て流行ったモノがその後は「流行遅れのダサアイテム」になる例は後を絶たない(ハイテクスニーカー、フリース、紺ブレ等々)。
そう考えると、丸井辺りで10万出して現在流行ド真ン中!なモノを一揃い買った所で、来年になったら既に流行遅れになってしまって結局10万円がムダになってしまうというのは、あまりにもアホらしい
いや、丸井ならまだしも、例えばドルガバとかディオールとかギャルソンとか、一通り揃えたら平気で2〜30万かかりそうな超リッチなモードブランドなんかにハマってしまった日にゃ目も当てられない。
まるで服の為に生きてる感じがして、ソレも人としてどうなんだろうかと、他人事ながら心配になってくる。



ただソレでも、最近は
「高くても質のいい定番のモノを買って、ソレを長く着る」
というのもいいんじゃないだろうか・・・と思うようになってきた。



キッカケは、オレがオヤジから貰い受けたバーバリーのトレンチコート。
既に40年以上前(オレが生まれるより遥かに前!)からオヤジが着つづけて、そして今、息子のオレが受け継いで着つづけるコトが出来てしまう。
しかも、40年以上経ってるにも関わらず未だにヨレる事無く着る事が出来てしまう(ヨレても、ソレはソレで味がある)んだから、コレは驚異的なんじゃないだろうか。
モチロン昨今の流行りの形じゃないけど(膝下ロングだし、ラグラン袖だし、腰シェイプも無いし)、既に「バーバリーのトレンチ」ってのは定番中の定番だし、長きに渡って同じ形で作られてきてるわけだから、あるイミ「流行を超越してる」アイテムと言えるかも。



そういった服にこそ、金をかける価値があるんじゃないだろうか。



同じ15万円出してコートを買うとした時、例えばモードブランドの凝りに懲りまくったド派手なコートを買うよりは、バーバリーなりアクアスキュータムなりの定番トレンチなりステンカラーコートなりを買った方が、費用対効果は高い感じがする。
同じ様に5万円出してジャケット買うなら、流行モノの超短丈黒ベロアジャケットよりは、ラルフローレンあたりの定番ブレザー買った方が長く楽しめるかも知れない。
「高い金出して買って長く着る」と言うのを志向したら、自ずと「既に定評のある定番ブランドの定番品」というのに行き着くのだろう。



さて、そんな視点でちょっと挙げていって見ると・・・



●コート
バーバリーのトレンチコート
マッキントッシュのゴム引きコート


●ジャケット類
ポロ・ラルフローレンの紺ブレザー
ブルックスブラザーズのⅠ型ジャケット
ラクータのG9


●シャツ類
ブルックスブラザーズのボタンダウンシャツ
ラコステのポロシャツ


●ズボン
インコテックスのウールパンツ
リーバイスの501ジーンズ


●靴
オールデンのコードバンVチップ・モデファイドラスト
JMウェストンのローファー


等々・・・


まぁ、あからさまに流行とはかけ離れてるし、見る人が見たらあまり面白みの無いモノかも知れないけど、こういうのは得てして長く着れそうな感じはする。
そもそも「長きに渡って作りつづけられてる定番」だし、頑丈さという点からも定評のあるものばかりだ。
ただ、あまりにもクラシック過ぎると言うか、ハッキリ言えば「オッサン臭過ぎる」のが欠点っちゃ欠点かも。
その分「オッサンになっても着れる」って訳だから、息の長い活躍が出来そうな感じはするけどね。



ただ、やっぱドレもイイ値段するなぁ。
まぁ「長く着る」ためには、ある程度はしょうがないんだろうけどね。
質のいいブレザーとかウールパンツとか持ってりゃ何かと使いまわしは利きそうなんだけど・・・。



マズは(比較的)安いシャツ類から始めてみるかなぁ・・・。