非常勤先の最寄りの本屋で買った『理系のためのクラウド知的生産術』。理系のため、という心意気。

理系のためのクラウド知的生産術―メール処理から論文執筆まで (ブルーバックス)

理系のためのクラウド知的生産術―メール処理から論文執筆まで (ブルーバックス)

ライフハック界隈の人で、この人は本業が理系の研究者だというのである。で、クラウド方面のライフハック方面の入門を新書で。Gメールを使うと職場でも自宅でもメールが読めますよ、みたいなところからで、dropboxEvernoteをさしあたり薦めて、RTMで研究上の段取りを管理するはなしにGTDの紹介を紛れ込ませ、それからGoogleドキュメントで論文を執筆したら共同研究者との共同作業に便利ですよとか、そういうはなし。
かんがえてみれば、こういうはなしはIT方面の人とビジネス方面の人が親しんでても研究者はいまいち親しんでないかもしれず、意外と研究者向けにこの手の入門書を書くというのはアリだったなあ、という印象。
それにしても、この本は一貫して「理系研究者のため」と言っているわけで、つまり文系のためではないよ、と。とにかく、ふつうに考えればまえがきかあとがきのあたりにでも「文系研究者にも役立つよ」ぐらい書いておけば販路も広がろうというものなのに、きっぱり書いてない。それはどういう意味なのだろうか、というのを考えつつ読んでた。まぁ、文系の研究など研究のうちに数えないぞということなのか。