k-takahashi's blog

個人雑記用

比叡山炎上


クトゥルフの日本サプリメント。舞台は戦国時代、それも信長の時代に焦点をあてている。歴史解説も充実していて、とりあえずこれ一冊あれば一通り事足りると思う。各宗教の位置づけも、歴史的背景とゲーム上の扱いがまとまっていて、良い感じ。(勿論、深く追えば幾らでも他に資料はあるが。)


CoCにしてはかなり派手な戦闘が楽しめるようになっている。アーキタイプが比較的充実していることと、術や魔法が最初からプレイヤーの選択によって習得できるようになっていること、回避・受け流しの回数に制限がないこと、などによる。

また、SAN周りにも修正が施されている。通常の意味での「クトゥルフ神話技能」に相当するのが「黒智」だが、更に、「修羅」という技能が追加されている。SANの上限は「99−黒智−修羅」となるが、修羅技能判定に成功すると、被ダメージの減少/気絶対抗/正気度減少値低減/一時的狂気回復、などが可能になる。大物相手はともかく、小物〜中物相手だと、これだけでもかなり変わってくる。


あとは、当然戦国時代に図書館はないので、図書館技能は存在しない。代わりに各種知識系技能(宗教/地域/魔道/歴史/漢文/歌道)を用いることになる。その際、目星ロールに成功すればボーナス(+20%)が付く。
対人交渉も、地位ロールをベースにできる。

この辺が手際よくまとめられている(p.55)のもよい。


シナリオは、比叡山焼き討ち、信貴山(松永弾正久秀)、本能寺、の3本からなるミニキャンペーンが付属。多少手を入れないといけない(もうちょっと丁寧でもいいと思う)が、出来は悪くない。「キーパーへの解説」という項目が適宜取り入れられていて、読みやすい。


相変わらず、こういう仕事はうまくこなしてくれてます>朱鷺田氏