k-takahashi’s 雑記

2012-05-25

[][]軍事研究 2012年6月号

軍事研究 2012年 06月号 [雑誌]

軍事研究 2012年 06月号 [雑誌]

北朝鮮のミサイル実験

冒頭に『徹底検証自衛隊の北朝鮮対処』(芦川淳)と『ミサイル防衛に出撃した海自イージス護衛艦』(多田智彦)と2つの記事。準備の大変さが伺える記事。ちなみに、準備には手間がかかるが撤収は早いのだそうだ。


もう一つ、『北朝鮮、三度衛星打ち上げに失敗』(野木恵一)はロケット自体の解説記事。軌道の説明(少なくとも打ち上げ方向などを見る限りは、衛星打ち上げ実験としての体裁は整っているようだ)。


米軍の爆撃機

『米空軍の新ステルス爆撃機LRS』(岡部いさく)は、米軍が計画中の長距離攻撃機の解説。175機が計画されており、現存機を置き換える形になる。

ちなみに、他の兵器での置換が困難な任務として「地下目標攻撃能力」、「機雷投下」があるそうだ。前者は北朝鮮やイランのような問題対策に、後者は中共の原潜対策に、という位置づけ。

また、ヘリテッジ財団によれば、即時性、持続性、複数目標攻撃、指揮管制、スタンドオフ、侵入、非運動エネルギー、といった能力で、他の兵器より有意だとか(この分析には批判も多いようだ)。


エネルギー兵器

井上孝司氏の連載記事で、今号はソリッドステートレーザー。先号では化学レーザーの扱いの難しさが書かれていたが、今号では、その問題の無いソリッド。但し、こちらは出力不足という課題がある。

空軍のATLの概要(こちらは化学レーザー)解説。

米海軍のMLTとLaWS。これは小艇や無人機の破壊に成功している。

同じく米海軍のMk38TLS。(出力10kW)

三軍共同のJHPSSL。(出力15kW x 2 から初めて、100kWが目標。実際の任務は50kW程度で実施可能という目論見のようだ)。その後継としてRELI(こちらは一本で25kWが目標)

また、C-RAM用のHELTDという機動性を重視したプロジェクトもある。(C-130で運べる、という構想)


三式中戦車

司馬遼太郎の有名な一節に「三式中戦車の装甲がやすりで削れた」というくだりがある。色々論争のある記述だが、それに対しての一つの説を一戸崇雄氏が提示している。


氏の説は、三式戦車の溶接部を削ったのではないか?というもの。

あとは、想定される脅威に対抗できたか、というのが装甲の意味だという指摘も。


内局の意義

市ヶ谷レーダーサイトの北郷源太郎氏の記事。

防衛利権などというものが実際の数字は小さいものであり、うまみも小さいことを数字で示している。

また、防衛産業基盤が危うくなっている現状に対して、そういう問題に対応するのが内局の防衛官僚だろう、という指摘も。


ロシア軍需産業

『ロシア軍需産業改革の行方』(小泉悠)は、2010年8月号のフォロー記事。

経営難(特に二○○八年の金融危機以降)

納期遅れの常態化

品質・国際競争力の低下

政府資金の使い勝手の悪さ

軍需産業側の意図的な価格吊り上げ・軍装備当局との癒着

という5つの課題は改善したか、というもので、「改善はしているが、未だ不十分」という状況のようだ。(空軍機や戦略ミサイルは、かなり改善している模様)


機関銃不要論

戦闘機から機関砲ば消えるのか』(青木謙知)は、戦闘機用機銃の歴史と今後について。

開発史(ピストルで撃ち合った時代や、同期機銃の開発から始まり、バルカンなどへ)と、運用史(ミサイルの発達による機関銃不要論からベトナムの戦訓を経ての機関砲復活)の解説がある。

対航空機に限れば、当面の運用では機銃を使う機会はなさそうだが、他の任務には使えるので搭載はされそうだ、となるのかな。


ラムちゃん

巻頭カラーページにリトアニア駐留フランス空軍ミラージュ2000の写真があるのだが、なぜか機首側面にうる星のラムちゃん(p.22)。

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