k-takahashi's blog

個人雑記用

Kindle Worlds

 米Amazon.comは5月22日、許諾を得た原作に基づく2次創作作品(Fun Fitciton)を販売できるプラットフォーム「Kindle Worlds」を発表した。作品を販売・購入できるストア「Kindle Worlds store」を6月にオープン。原作の権利者と2次創作作家それぞれに、ロイヤリティーを分配する。

Amazon、2次創作を“公認販売”できる「Kindle Worlds」発表 権利者と2次創作作家に収益分配 - ITmedia NEWS

二次創作に対し、許諾手続きと著作権管理、原作者へのロイヤリティー分配までまとめて面倒見ますというサービス。これは凄い。何が凄いかって、誰だって考えつきはするだろうが面倒くさすぎてやろうとは思わないようなことを本当に実行してしまったことが。

今回は、ワーナーのテレビドラマを幾つかだけれど、将来的にはスターウォーズだってありえるだろう。ゲームや映画も対応予定だと言うが、音楽だって視野に入っているはず。マッドテープの合法化も夢ではない。

この手の同人作品は当然、出来不出来の差が激しく、相性の問題もある。でも、amazonにはそういうのを解消する評価・推薦基盤が既にある。あるいは同人作品を批評するサイトからアフィリエイトを張って貰うこともできる。そうすれば評価者にもインセンティブ(お金)が落ちる。よくできた仕組みだ。


もちろん、現時点では、

ポルノや違法・暴力的なコンテンツ、誤解を招くタイトルの作品などは受け入れないというガイドラインも公表。

Amazon、2次創作を“公認販売”できる「Kindle Worlds」発表 権利者と2次創作作家に収益分配 - ITmedia NEWS

となっているから、今すぐに日本の二次創作系が移ってくるということはないだろう。だが、ゾーニングやレーティングとか配慮の上でその辺の制約を緩めてくる原作者も出てくるはずだ。小説だけでなくファンムービーだって出てくるだろう。


個人的には同人翻訳に道を開いてくれないかなと思っている。シリーズ途中で止まってしまっている小説、未訳の論文、ローダンの第1000巻、そういうのが読めれば嬉しい人は多いと思う。(原著を買った人だけが同人翻訳を買えるようにする、という仕組みだってできるはずだ。)
そして、機械可読なデータが溜まっていけば、機械翻訳の進歩も加速する。


ところで、英語ではこういう二次創作のことを"Fun Fiction"というんだね。