k-takahashi’s 雑記

2018-06-10

[]戦国の地政学

「地政学」というのが書名に入っていると、どちらかというとセールストーク的に入れてあって中身は今一つのものが多い。

本書の場合は、中身は最近の学説を一般向けに紹介するというもので、「地理的影響」と書いた方が良いと思うのだが、営業の都合かなあ


関ヶ原合戦についての有名な「メッケルが西軍の必勝と言った」にしても、そもそも布陣図を作れるような教育のために呼ばれたのがメッケルなのだから、メッケルがぱっとみて分かるような布陣図があったとは思えない、という指摘がある。

あるいは、俗説の根拠を「甲陽軍鑑」に求めることがあるが、実はきちんと読むとそんなことは書いてないとか。


紹介されている説自体の評価は分からないのだが、「謀略で勝ちました」的な話ではなく、配置や動きをきちんと検証しならが説を説くので読んでいて面白い。

桶狭間の義元の布陣もきちんと地形を見ると合理的なもので、判断ミスと言えば言えるが、だいぶイメージは異なる。


最終章には、戦国時代に軍隊の移動速度、通信速度の例も書かれている。

部隊は1日に20〜25キロが上限で、秀吉の大返しは異常な例としても、家康の関ヶ原戦の時が1日30〜40キロ進んでいることが資料から分かる。海路が使えればかなりスピードアップできる。

通信の方は、本能寺の変の通知が1日で150キロ〜200キロぐらいのスピードで、おそらくこれがベストケース。通常ははるかに時間がかかり(誰に書状を託すかというところが大問題になるので)、月単位が珍しくなかったようだ。

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