k-takahashi’s 雑記

2018-07-10

[][]誰にみしょとて

誰に見しょとて (Jコレクション)

誰に見しょとて (Jコレクション)

「誰に見しょとて紅鉄漿つきょうぞ」という歌舞伎のフレーズをタイトルにした美容SF。厳密には物語中では「コスメティック」と「メディック」を組み合わせた「コスメディック」ということになっている。

東京湾に新設された超巨大フロート建造物プリン〉のメインテナント〈サロン・ド・ノーベル〉には美容に関するすべてが収められていた。

理想の化粧品や美容法を求めて彷徨う“コスメ・ジプシー"たる岡村天音は、大学の先輩が生まれ変わったような肌をしていることに驚く。

彼女は“美容+医療"を謳う革新的な企業コスメディック・ビッキーの〈素肌改善プログラム〉を受けたというのだが……。

やがて〈ビッキー〉はアンチエイジング、身体変工などの新商品を次々発表し、人々の美意識、そして生の在り方までを変えていく――

no title

著者の管浩江はべつのエッセイで「化粧は鎧であり武器なのだ」と書いていたことがある。そういう武具を自在にあやつれるようになる時代、外見をその機能も含めて自由に変えられるようになっていく時代が舞台。広義にはポストヒューマンものということになるだろうが、まさのその変化のタイミングで、しかも「美容」というときに軽んじられがちなものをテーマにすることで、ズレ(飛躍)を表現している。


いわゆる「エンハンスメント」論争みたいな話も本編には出てくるが、メインはコスメ。健康的な日焼け肌の若い男性も登場する。いわゆる若返り処方を受ける人や自傷癖の人も登場する。

膚をセンサーにする辺りは、もうちょっと色々読みたかったかな。


最近のVtuberとかは、外見をある程度自由にできるようになってきた。まだまだ部分的にだし、やれることも限定されているが、あれが原始的な化粧のようなものだと考えると、感覚的には近いだろうか。

また、VRエヴァンジェリストのGOROman氏は「いずれVRアバターを使わないのは、人前に裸で出るようなものだとされる日が来る」ということを言っていた。これの同じ流れにある考え方だと思う。

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