k-takahashi's blog

個人雑記用

高橋名人のゲーム35年史

高橋名人の自叙伝。
自動車短期大学に入学したもののつまらなくなり中退、フードセンターで働いていてからハドソンに入社。営業から企画宣伝に移り、コロコロに対応したときにゲームをやろう、「名人が来る」と宣伝しちゃった、流れで自分が名人に、という話から。
基本的には名人の回顧録で、どうも編集の人があまり口を出さずに名人のいうことをそのまま本にしたようだ。それは違うのでは?というのが、技術回りでちらちら気になる。(他にもあるのかも知れないが、私がすぐに分かるのは技術回りなもので)


なので、細かい部分の裏取りはできていなくて、あくまでも名人の回想という本。でも、エピソードの類はやっぱり面白いものが多い。


あと興味深かったのが、デザイン・印刷関係。
宣伝素材を作る関係で印刷に詳しくなったのが始まりのようなのだが、PCエンジン時代のパンフレットや説明書(PSが出たときソニーが印刷工程の合理化もやったのだが、それに比べてハドソンは遅いとかクレームを受けたとのこと)、トレカブームのときのハドソンのカードゲームの対応もやってらしたとか。
CD-ROMROMで実写取り込みのゲームを作って、素材作りが楽だと思って始めたのに、フィルムから取り込んでノイズ取って色調整して、と全然楽じゃなかったというエピソード。やはり素材作り関係でサインのデザインをやってあげたというエピソードなど、色々やってきたんだなというのが分かる。


「おわりに」には、プロゲーマーをなんとかしたいというようなことが描かれている。
ゲームが不良のものとされていた時代に「名人」となり、「1日1時間」という発言をした人からすると、eスポーツ回りやプロゲーマーの立ち上がりのゴタゴタはやはり気になるんだろう。