ハンター×ハンターの一番ムカつくところは、面白いところだ

次が読みたい。そう思わせるところ。それは才能なのか。技術なのか。わからないが。
ワンピースも金色のガッシュも、泣かせる展開を見せることがある。だけど、ときどき「それってスキルだろ」と思うようなことがある。そんな展開何回みても絶対泣くわ、という展開の仕方。面白いんだけど、泣けるんだけど、なーんか、ちょっとひっかかる。『プロの技術(ワザ)』なんだから、それはひっかかるところじゃねぇ!って気もするけど。
ハンターハンターの引っ張り方、盛り上げ方も、やっぱり技術なのかなぁ。あー、ムカつくなぁ。続きが読みたくなっちゃう造りがすごすぎるんだよ。アレ。

ダイアログ・イン・ザ・ダークシリーズ01 視野とは何か?

デパートに買い物に行く。着いたフロアに何があるかはわかる。ここは楽器のフロアだ。だけどフロアマップは見当たらない。どうやら存在しないらしい。さて、どうやって商品を探す? 君はどうやって探す? 「フツーに探す」って思ったなら、ちょっと考えて欲しい。あなたの普通ってどういう行動だろう。
僕がそれに気づいたのは、ダイアログ・イン・ザ・ダークのディスカッション中だった。僕の視野はものすごく狭い。真っ暗闇の世界で、僕は白杖の届く範囲だけを認識した。半径にして1mほど。それ以外は真っ暗闇で、いくら遠くても近くても関係がない。その半径1mの中にいろんな楽器がある。これはピアノだ。これはマラカスだ。これは…名前が思い出せないが、木製の板が何枚もあり、それを木の棒で叩く楽器だ。手を伸ばして楽器に触ってみる。遠くで誰かが違う音を鳴らしている。どうやら違う楽器もあるみたいだ。そうして初めて物体が認識される。そういう世界の認識方法だった。
ところがある人は、壁に手をついて歩き、部屋を一周する。そして部屋の大きさを把握した後、どの位置に何があるかを認識していた。ここで誰かが鳴らしている音は、ピアノだ。自分の手元にあるのはマラカスだ。あっちのほうで音が鳴っている。どうやらこれぐらいの距離にそういう楽器があるらしい。そうやって全体像を把握していた。
さて話を戻して、
デパートのフロアでものを探すとき、フロアマップがなかったら、あなたはどうやって商品を探すだろう? 僕はとにかく歩き回る。どこになにがあるのか、把握できる距離は、すごく狭い。
たいしてその人は、フロアの天井にぶら下がっているプレートを見た。あそこにこんなものがある。あんなものがある。そうやって全体を認識した。
僕は視力があまりないので、遠くにある文字が認識できない。天井にぶら下がっているプレートを読むということができない。そのための視野の狭さだと思っていたが、そうでない。暗闇でも同様の認識方法だった。どちらが優れているか、ではない。僕の認識方法がそういう方法であり、そいつの認識方法がそういう方法だったというだけのことだ。
では、これがデパートのフロアではなく、都市と言う単位だったらどうだろう? これが世界地図上という認識だったらどうだろう? 入れ替え可能な変数はなんだ? 視野は、視覚に依存しているが、暗闇になっても視覚を引きずっている。視野とは「認識する範囲」のことだ。自分が日本のどのへんにいるのか、目で見ることはできないが認識できる。認識することと見ることは違う。
あなたの言ったフツーの探し方は、いったいどっち? また、上記とは別の認識方法があるのだろうか。