UA@昭和女子大学人見記念講堂

三軒茶屋と言えば



 また外泊許可をもらって、行って来ました。セットリストは先日のトリフォニーホールと同じだった。思った通り、この間アップしたセットリストには間違いがあった。「Michi」は演奏していなかったなー。その代わり「Moss stares」をやっている。曲順も一部間違っていた。改めて今日のセットリストを載せておく。こちらは正しいはず。
 曲目は同じでも、細かい部分ではいくらか印象が異なった。すぐにでもその点について書き記しておきたいところだが、実は明日、病院で朝7時から検査を受けることになっていて、5時には起きて病院に向かわねばならない身の上なのだ。従って今夜は詳細について書いている時間が無いため、後日改めて。
【追記】
 ということで、ここからは9日朝に病室で下書きし、10日に帰宅してから入力したものだ。
 上にあのようなことを書いておいて何だが、UAのライヴではセットリストの正確さなど、それほど重要ではない。ただ観ていない人に向けて、ライヴがどのようなものだったかを伝える上で、情報としては有効かもしれないと思うので記録しているに過ぎない。どの曲が演奏されたかが分かったところで、実際の演奏はCDで聴けるものとは大幅にアレンジが異なっているし、生だからこそ呼び覚まされる感動というものがある。その違いはやはりあの場にいなければ分からないだろう。今回は6日のすみだトリフォニーホールと8日のセットリスト自体は同じであったものの、厳密に言えばこの2日でも全く同じ内容だったとは言えない。比較するとそれぞれに別の印象があった。UAのライヴはそれほどまでに毎回がスリリングで、だからこそ可能な限り足を運ぼうと思わせるのだ。
 この日もオープニングはまず全員がステージに並んで挨拶。「緊張するので最初にお話することにしました」とUA。なるほど、そういう事情によるものだったのか。どんな著名なミュージシャンを従えようが、客はUAを観に来ていることには変わりがない訳で、舞台の主役として「Look at Me!!」と言わんばかりの尊大な態度で挑んだとしても、不思議に思う客はいないだろう。しかしそれはUAにとっては不自然なことなのだ。良い悪いは別にして、こうしたデリカシーがUAらしい。
 演奏が始まってまず気付いたのは内橋和久のアグレッシヴな演奏だ。「あれ?こんなに弾きまくっていたっけ?」と思ったほど、この日はギターの音数が多く、動きも大きかった。ビル・フリーゼルにサンタナが乗り移ったかのように派手なプレイを繰り広げたのだった。全体的な構成は恐らく同じだったのだろうが、内橋の音が目立つので6日ほど淡々とした印象ではなかった。さらにこのバッキングにUAも煽られたのか、この日はフェイクの多用が目立った。声の調子は前回同様非常に良く、澄んだ高音の美しさはこの日も堪能できた。ただし歌い方は6日ほどメロディーに忠実だったとは思えない。雑だったという意味ではなく、ともするとこのまま眠りに落ちてしまいたくなるほど心地良かった6日に比べ、次はどう歌うのだろうとワクワク感が高まる崩し方だったのだ。
 こうした変化は初日を終えた2日目、そして最終日という状況から来る余裕がそうさせたのだろうか。昨年の『Sun』のツアーでは日を追うごとに同じ曲の演奏内容が変わっていき、それがライヴに通う楽しみにもなっていた。今回はツアーではないので、これで終わってしまうのが残念だ。欲を言えばもっと何度も演奏を重ねる内に、どのような変化が起こるのかを観たかった。この日の個人的なベストは「青空」かな。6日よりも情感豊かで、映像を換気させる印象だった。
 6日との違いという点では舞台背景の効果にも触れておかねばなるまい。トリフォニーホールはステージ後方にパイプオルガンが設置されていたので、背景に変化が無かったのだが、この日は赤、青など、曲によってシンプルながら背景色が変えられていた。私の席から見るとちょうど視界いっぱいに背景が広がっていたので、白い衣装でスポットを浴びたUAが浮かび上がるような効果があり、実に幻想的で美しかった。言い忘れたがUAは6日と同じ出で立ち。ついでに言えば大野由美子も同じピンクちゃんだった。
 ライヴの内容は6日に引き続き充分満足できた。内容以外でひとつ苦言を呈するなら、ステージ下にいたカメラマンだ。仕事なのだから撮影することは結構なのだが、最初からアンコールまでずーっと撮り続けたのはいかがなものか。それも1曲につき30回ぐらいバシャバシャとシャッターを切り、その音が4列目に座っていた私の耳まで届き非常に耳障りだった。繊細な音楽を奏でているのだから、せめて撮影は最初の2〜3曲とかに止めて欲しかった。それにしてもあのカメラマンは何故あんなにシャッターを切る必要があったのだろう。そもそもUAはステージ上でそれほど動かないので、20〜30コマも撮ればそれ以上は同じような写真になってしまうだろうに。下手な鉄砲理論を発揮する理由は、腕が足らない以外に考えられない。

【セットリスト】

そんな空には踊る馬
ロマンス
Lightning
The color of empty sky
Mori
Niji
Moss stares
Like a soldier ant
記憶喪失
ドア
閃光
踊る鳥と金の雨
青空
 encore1
電話をするよ
スカートの砂
ミルクティー
 encore2
島唄(タイトル不明)