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憂鬱なプログラマの形而上学 RSSフィード

2010-08-19

エンジニアの簿記二級のお勉強

そういえば、去年の十月に簿記二級を取得した。

きっかけといえば、仕事中にたまたま簿記2,3級を独学で同時に3週間で受かる方法とか独学で効率よく簿記三&二級に合格するための僕の方法 - ミームの死骸を待ちながらというページを発見し、仕訳のしの字もわからない、会計処理なんてまったくわかっていない僕でもなんとなく受かりそうな気がしたからだ。

結果から言うと、ちょっと期間に余裕がある状態ではあったのだが、結果としては、1ヶ月の勉強で受かった。というか、僕がその時受けた試験はものすごく簡単な印象を受けたのだが、仮に難しい問題であったとしても、やることをきちんとやっておけば、上記のように完全に独学でも3週間〜1ヶ月で実際に受かると思う。

エンジニアがわざわざ簿記二級を取る意味

実際に、簿記二級は単なる帳簿作業に過ぎないので、財務諸表を見て、それぞれの数字が何を意味しているのか最低限はわかるようになったが、とてもそれを分析するなんてことはできないし、一応言っておくと、エンジニアの就職に有利になるなんてことも多分ない。せいぜい、営業や打ち合わせで財務についてちょっと気の利いたことが言えるようになるかも知れない程度。

ただ、かつての僕のように、仕訳のしの字も知らないようなエンジニア畑の人は是非ともとっておいて損はないだろうなと思っている。

ブレイクスルーといえるほどの変化ではないかも知れないが、逆に例えば、単にコードが書けるというレベルの話を目指すのでなければ、そういう話だって出てくるし、言っちゃ悪いけど「減価償却」なんて言葉もわからないようだと、20代後半、30代とかになってくるとそもそも社会人としてちょっと厳しいのではないか、というのが正直なところだ。

簿記一級は二級の何倍も難しいらしいし、中小企業診断士の試験も二、三年はかかるそうなのでそんなに気楽には取れないかも知れないが、簿記二級であれば、気楽にとれる。気楽にとれるのだけれど、それなりに会社のお金がどうなっているのか理解できるようになるし、今後、それ以上のレベルの勉強をする上でもとっかかりになると思う。資格が役に立つか、というよりは五年後、十年後のエンジニアライフを考えて何かを勉強しようと思った時に、極めてコストパフォーマンスに優れていると思う。まだ、資格を取って一年たっていない僕がそう考えるのだから、それは間違いない。

短期集中で取りましょう

まず、一言注意。

勉強全般に言えることだけど、勉強は時間ではない。自分自身の経験から、また、マンツーマンのアルバイトではあるが予備校の講師をしていた経験から、かなり確信しているが、集中している時としていない時では、時間あたりの効率はまったく異なる。だから、一日12時間勉強しても全然身になっていない人もいれば、2時間の勉強でも、12時間の人の倍以上覚えている、ということは十分にあり得る。これはもっと長い期間のようなものについても、同じことが言えて、一年勉強している人が必ずしも、一ヶ月勉強している人よりも、その勉強対象について熟知しているかというと、そうとは限らない。

正直、社会人であれば、一日12時間なんて時間はとれないだろう。

しかも、一年も簿記の勉強なんてやってらんないだろう。他にも覚えないといけないことは山ほどあるのだから。

だから、僕らは上記の例でいえば、2時間の人、一ヶ月の人を目指そう。

これは頭の良し悪しではなく、単に効率の問題、集中力の問題である。自分は頭が悪いから、という謙遜は不要。自信を持って、集中して効率よく勉強しさえすれば誰でもそうなる。というか、僕でも受かったんだから、人並の脳みそがあれば受かる。要は使いよう。

勉強する際には、以下のことを心掛けてください。紙に書いて壁に張っておいてもいいかも知れません。

  1. とにかく一ヶ月以上かけない。
  2. 集中できる時に勉強する(モチベーションを保てないときはやらない)
  3. せめて勉強期間中は、精神的に不安定になる要素はできる限り排除する(心配事があるとそれだけで勉強どころではない)
  4. 完璧主義にならない。

逆にとにかく、一ヶ月はモチベーションを保てる状況を作り出してください。

特に仕事が忙しい人はちょっと余裕ができるまで待つか、あるいは歯をくいしばって両方頑張るか、ちょっと手を抜いて簿記の勉強を頑張るかのいずれかになると思うし、後者二つはそれなりにストレスだと思うのですが、まぁ、ここは、バカな上司にこき使われて、使えない部下を使わなきゃいけないストレスに比べたら、はるかに有意義なストレスだと割り切って(笑)頑張って頂ければと思います。

特にプログラマとよばれる人種は仕事が常に殺人的な場合もありますので(笑)そういう人はちょっと仕事を前倒しにしておいて、時間的、精神的な余裕を作っておいてから勉強に取り掛かったほうがいいかな。できればだけど。

何事もとにかく基礎から

まずは通勤の電車の中とかでもいいので、以下のテキストを一回、目を通してみる。

それぞれ、7daysとあるが、二、三日あれば(特に3級は一日もあれば)十分に読める分量だと思う。

とにかく、一回、ざっと目を通して、概論を理解しよう。一回目は、なんだかよくわからないところはなんとなく読み飛ばしてもいい。逆に一回読んですべてわかるような人はすばらしく優秀である(^^;僕は一回読みとおしてみても、6割、7割程度しか頭に入っていないような実感があった。

実はこの三冊で、試験に必要なことは大体、網羅している。もちろん、これを一回、目を通してすべて理解できた場合でも、実際には実践において使えないと意味がないし、問題を解くのにどうやってそれぞれの知識を使うのかを理解しないといけないので、これで勉強は終わりではないが、それでも知識としてはここにある以上のことは(若干の細かい部分を除いて)ほぼ要求されない。

さて、これら三冊を一通り読んで、おぼろげながら簿記の全体像を把握した段階で、次の問題集編に行きたいと思うが、それと並行してやってほしいことがある。

それは、このテキストの付録についている「仕訳コレクション」という小冊子を是非ともぼろぼろになるまで読み倒してほしいということだ。このテキスト自体は一回、せいぜい二、三回読めば、あとはせいぜい何か調べる際の辞書がわりにでもしてもらえれば十分なのだが、「仕訳コレクション」と呼ばれる小さな小冊子に、このテキスト内に出てくる仕訳が記載されている。

こんな感じ。

銀行から現金500円を借り入れた。

(借)現金 500 / (貸)借入金 500

こんな感じのがそれぞれ、延々と百何十個くらいあるがなれれば一つの小冊子の最初から最後まで追うのに、30分もかからなくなる。

電車通勤の間や、空き時間、暇な時などにちょこちょこと見るようにすれば、見違えるように、仕訳ができるようになる。

そして、よく言われることだが、仕訳は簿記の基本だし、特に日商簿記の試験においては全部で問一〜問五まであるが、問一はこれと同じような仕分けの問題が5個、出題されるのでそれの対策にもなる。(ただ、わかりやすくするためか、妙に金額が少ないのが気になる。。)

ポイントは以下。

  1. 空き時間が全く取れない人はともかく、電車通勤やお昼休みなど、それなりに空いている時間がある場合はその時間を活用して、家での集中できる時間は問題集などをやったほうがいい。なぜなら、これはあまり集中力がいらないが、問題集はそれなりに集中力や時間が必要だから。
  2. とにかくぱっぱぱっぱとやること。5秒考えてもとっかかりすら出てこないなら、さっさと答えをみていい。
  3. なぜその仕訳になるのか理解できなければテキストを参照すること。

勉強全般に言えるが、スピードというのは極めて重要な要素だし、仕訳というのは知っているか知らないかなので考えても答えが出てくる性質のものではない。そして、仕訳はスポーツであって、反復練習がモノをいう分野なので、とにかくぱっぱと数をこなすことである。そして、当たり前と言えば当たり前だが、なぜその仕訳になるのかが理解できていないと意味がないので、見てもなぜその仕訳になるのかが理解できないなら後ででもいいので、印をつけておくなりして、テキストを復習すること。

問題集で実践演習

さて、上記のテキストで、知識体系としては網羅したわけだが、しかしながらそれだけでは(多分、相当に優秀な人でない限り)受からない。

上記で得た知識をもとにして、それをどのように使って、問題を解くのかを学ばなければならないからだ。そして、一ヶ月の期間での勉強の8割はこの作業に費やされる。

問題は以下の問題集を使う。

この二冊をきちんとやりこんでいけば間違いなく合格できる。というか、2級を受けるのであれば、三級の問題集に関しては、半分くらいでいいのではないかと思う。実際に、僕は途中までやって間に合わなくなるなと思ったので、三級の問題集を半分くらいで切り上げて二級の問題集に移った。

上記二冊は過去問週なのだが、大きく以下の二つに分かれる。

  • 第一部:「問題別攻略テクニック編」
  • 第二部:「出題回数別過去問題編」(全部で12回分)

「第一部」は過去問の出題からいくつかしぼって解説を加えたもの。「第二部」は全部で12回分の過去問題集。

一応、予め言っておくと、いくらテキストを読んでいたとしても、最初はほとんど解けないと思う。3割解ければ優秀。そう考えていい。僕はまったくと言っていいくらいわからなかった。

で、まずは「第一部」。僕は最初は一つ一つ問題を解いていたが、試験までに問題集を終えることができなそうだったので、途中からはこっちに関してはすべて解かずに答えを見ていた。

結論としてはそれで全然、問題ない。時間があれば解いてみてもいいと思うが、時間がないのであればさっさと答えをみてもいい。

ただ、答えを見たあとが肝心。「へー」って納得して終わるのではなく、なぜそうなるのかを理解することが重要で、一度、答えをみて理解できたら、自分でも解いてみる。要は答えに至るまでの道筋をすべて暗記するイメージ。そうするとだんだん、パターンがあることに気が付いてくるはず。とにかくそうやって答えを一通り覚えてしまおう。

続いて「第二部」。こちらは頑張って解いていくしかないわけだが、それなりに時間がかかる。

毎日、二時間以上のまとまった時間がとれる人ならいいけど、そうでないならそれぞれの問いに「制限時間」の目安が書いてあるので、それを参考に解いていくのがいいと思う。ただ、練習のために最低でも、一回か二回くらいは通して二時間という制限時間で解いてみてほしい。(まぁ、この問題集を一通り終わったころには正直、二時間もいらなく感じるようになっていると思う)とにかくここは問題を律儀に解いていくことが重要で、さらには採点して間違えていた問題、たまたま正解していたけどきちんと理解できていなかった問題を復習することが重要。

ちなみに僕は時間がなかったので、三級は半分くらいで切り上げて、二級の問題集ばかり解いていた。全部で12回分の問題があるが、僕が合格圏内の得点をとれるようになったのは大体、7、8回目くらいから。最初は惨敗だった。めげずに頑張ってほしい。

最後に

簿記二級を三週間で、とか一ヶ月で、とか言うと、どんなエキセントリックな勉強法がでてくるのだろう、と思われる人ももしかしたらいたのかもしれない。だが、ここであげた勉強法は(多分)かなりの正当法だと思う。

個人的には勉強に王道はある。間違いなくある。それは、テクニック的な何かによって構成されるのではなく、抽象的ではあるが、以下の要素によって構成される。(基本的にどんな勉強もこんなところに肝があるんだと思う)

特に、何か心配事や心のもやもや、あるいは「こんなこと勉強してなんになんだよ」という気持ちがどこかにあると、案外、頭に入っていかなくて、極めて効率の悪い勉強を強いられることになるし、勝手なことを言えば、現に自己啓発にいそしむ社会人や、多くの大学受験生なんかはそういう状態なんだと思う。

なんか本屋に行くと、いろんな勉強法の本があるけれども、現場に即して、現実に即して言えば、みんなモチベーションが続かないことを勉強しているからうまくいかないんじゃないかなぁということを、おぼろげながら思います。そんなモチベーションが続かないような勉強、先の見えない勉強をやってなんか疑問に思わないのかなぁ・・・というのが率直に僕が思うところです。

あなたのように、わざわざこんなろくなことが書いてない僕の文章を読んでくれる物好きでやさしい皆様には(笑)、是非とも無駄なく勉強して頂きたいなと思うので、自分がそういう状態に陥っていないか、定期的に振り返ってみるといいんじゃないかなぁと思います。

一応、簿記の勉強、ということで、エンジニア向けに書いてみたわけだけれども(エンジニア向けでもなくなってしまったけど)、本当に重要なことは簿記を取ったら何がどうなるの、ということだと思うんです。一応、簿記を取ったらどう変わるのか、を僕なりにまとめてみます。

  • お金の話をする時に仕訳がすぐに頭に浮かぶようになる
  • 感覚として、お金の出入りに対して敏感になる
  • 会社の財務の話や、経済の話を理解するとっかかりになる
  • 会社概要に必ず書いてある「資本金」というものの実体が理解できるようになる
  • 仕事をする上で、間接費の概念が理解できるようになる
  • 営業利益経常利益の違いが理解できる
  • 原価計算について、なんか知った風な口が聞けるようになる
  • ただし、就職、転職には大して役に立たない
  • 最低限、知っておいたほうがいい会計知識はほぼ網羅できる
  • 自分の仕事をお金に換算できるようになる。その辺の感覚がないと、特にお金の話を普段しないエンジニアは最悪、いいように会社に使われて心身ともにボロボロにされるリスクもあるので気をつけたい。(そういう人、実際に何人か見てきたので)

なんかだんだん、微妙な感じになってしまいましたがwようするにそういうことです。

簿記を取っただけで何かが大きく変わるとか、給料アップにつながるとかいう希望を頂いている人がいたとしたら、夢を壊すようで申し訳ないけど、それは多分幻想なので、一応、老婆心までにお伝えしておきます。

ただ、後のステップには確実につながると思うし、特に技術のあるエンジニアで、しかも会計知識を持っていて、お金の話が理解できる人、というのはかなり重宝されるという実感は僕の中にはありますので、もし、今後、5年後、10年後のことを考えると、ちょっと頑張って簿記二級くらいは取ってみてもいいんじゃないかな、と思います。

Facebook vs Google

最近、FacebookトラフィックGoogleを追い抜いて、急上昇しているらしい。

Facebook、Google抜き米国でアクセス数1位に - ITmedia ニュース

個人的にはFacebookはそんなに使わないし、日本ではmixiモバゲーなんかはまだまだ勢いがあるとはいえ、SNSは下火になってきているなぁという印象を受けるで、ちょっと驚いてしまった。

特にアメリカでは、日本と違って検索エンジンはほぼGoogleの寡占状態だそうなので、検索エンジンと同じくらいSNSがよく見られるようになったと言っても過言ではないような気がするのであるが、問題はなぜそうなったか、である。

まだこれは仮説の段階に過ぎないが、僕はここに「ロボットの検索アルゴリズムの限界」を見ている。

もちろん、世界でも有数の頭脳によって開発されているGoogleの検索アルゴリズムは素晴らしいもので、キーワードに対してそれなりに的確な答えを返すのだが、玉石混合、実際には90%以上が石で、なんか信用できなくなってきている、というのが正直なところではないかと思う。なにかのブログなどで紹介されている商品を購入しても、(たいてい、そういうのは紹介者にアフィリエイトなどでフィーが入るようになっているので)そこの紹介文の内容とは違っていたり、Amazonなんかを見ても、特に書籍なんかでは、アンチの人たちの恣意的な作為だったり、失礼ながらレビュアー達にあまりにも読解力がなかったりして、全然、検索アルゴリズムが当てにならないようになってきているのではないか。しかも、これだけ多くの似たような商品があふれていて、よく区別がつかない状態、つまり検索しても似たような商品がワーッと出てきて、どれを選べばいいのかよくわかんない状態になっているのではないか。馬鹿げた情報商材なんかが大量に出てきて、だまされる人が続出したり。

一方、SNSであれば、インターネット匿名の世界とはいえ、それなりに顔やその人のことをしっているような人、から情報を得られるわけである。

つまり、ネットの情報をみんなが信用しなくなってきているのではないか。

だから、ネット上でもそれなりに顔を知っている人、どんな家族構成で、どんな音楽の好みか、つまりその人となりを少しでもわかっている人から情報を得たい、というのがみんなのニーズなんじゃないかなぁと感じている。

少しそれっぽく言ってみると、人間らしさと非人間らしさの重心が後者から前者に移行している段階なのではないか、ということが言えるんじゃないかと。個人的にはビジネスというのは人にものを売る行為なので、本質的には「人間」というのが何よりも重要だと思っているけれど、それがより露わになってきているんじゃないかと。

そして、mixitwitterもそうだけど、Facebookはおそらくそのニーズに今のところこたえることができているから伸びているのではないか。

あくまで仮説なのでもしかしたら間違っているかも知れないけれど、そういうことをちょっと思った。