9.2.2006.

当科入院患者数が30名を超えた。当科の病床が23だから、稼働率130%超となったわけだ。
私自身の担当患者数は9名だが、今週末にかけて4人退院となるから、5名となる予定。
ただ来週火曜には腎盂尿管全摘がある。また直前になっていろいろ部長から検査オーダーを入れるように指示があったのでできる限りの手配はした。
即時入院で尿閉の症例の担当となった。来週木曜にTURPの予定を入れた。最近ぐだぐだになってオペ室に迷惑をかけどおしのTURPだが、私が手配するからには、順調に行くように根回ししたい。
さらにその後、左尿管結石、extravasation状態の症例が緊急入院となりそれの担当にもなった。尿管ステント留置が必要かと考えたが保存的に経過を見て良さそうな状態となった。
これを入れると、今週末の担当患者数は6名となる予定だ。

今後について

MMORPGFFXIをはじめて、すでに4年になるだろうか。随分と遊ばせて貰った。自分でルールを考えてHNMLSを立ち上げ、軌道に乗ってきたところでもあるが、ここにきて自分自身のモチベーションの低下が著しい。
現在、リアルライフにおいて、家族とか人間関係を見つめなおすような必要に迫られている、というのが一つの事情である。もう一つには仕事が忙しく、家に帰ってまで神経を使うような趣味に費やすリビドーがなくなっているということもある。
さらにゲーム内での事情の一つには、一緒にHNMLSを立ち上げてきた古参のメンバーが次から次へと引退して行ったと言うことがある。古くから一緒にやってきた仲間が欲しいアイテムが手に入るように、努力していくと言うのがHNMLSにおける一つの動機となるのだがそれがなくなった。また、免罪符装備とか、守りの指輪とか、せっかくLSで手に入れて、メンバーの戦力強化となったはずなのに、それらのアイテムを入手したメンバーが辞めていく。ある意味、最終装備と言っていいようなアイテムを手に入れたら、逆に動機がなくなってしまうのは自然な現象なのかも知れないが、こういうことが重なるとがっかりする。やめるのであれば、まだまだこれからがんばろうと言う人材にアイテムを譲ってあげればよかったのではないか。もちろんアイテムを手に入れるまでは、まだまだがんばろうというつもりだったのだろうけれど。
HNMLSにおけるこのような事情だけでなく、FFXIというゲームの将来性、発展性についても翳りが見えてきた、ということがある。「アトルガンの秘宝」が4月に発売されるとはいえ、新ジョブもこれまでのジョブとバランスを取る以上、そこまで大きな刺激となるような変化は期待できないし、システム的にも今後大きな変化が訪れるとは考えにくい。メリットポイントを稼ぐことでキャラクターの強化はできると言っても、労力の割に得られる効果があまりに微々たるものである。
PVPなどで新たな面白さが得られるのかもしれないが、現在のバリスタは、ジョブによる有利不利が明らか過ぎて、楽しめそうもない。

私はすでに多くの時間をこのゲームに費やしてきた。このような蓄積の上にこそ楽しめる楽しみと言うものがあり、それが得られる限りはこのゲームを続けていくと思う。けれども昔Diabloで得たような興奮と楽しみは、このゲームからは結局得られていないと思う。あのような楽しみが得られる可能性があるなら、新しいMMORPGに移行するのに何のためらいもないと思う。

医師の労働環境改善案、および医療水準の改善案

私自身は苛酷な労働環境とはいいにくい、比較的楽な条件で勤務していると考えるが、それは以下のような、小児科や産婦人科の当直業務や人手不足のブログを読んで比較するからである。
http://d.hatena.ne.jp/zaw/20060203#p2
http://d.hatena.ne.jp/friedtomato/20060204

思うことは、このような状況は皆保険制度+応召義務という形と主治医制による診療体制から生まれていることだと思うので、改善しようと思うならこれらをやめて、別の体制にするしかない。
皆保険制度+応召義務を廃止するなら、当然欧米のように高額保険加入者が医療において優先されることになり、経済的弱者は、医療においても弱者となるわけだが、これは医療も経済的契約行為で、お金がかかる事態である以上、どうしても避けられない方向では無いかと思う。トリアージ=選別、ということは、もちろん重症度、緊急度においても量られるべきだが、それはこのような皆保険制度ではそういうトリアージを行う圧力がかかりにくいと考える。診療開始の時点で、保険上の優先度が考慮されるようになって初めて、重症度、緊急度のトリアージも円滑に行われるようになるのではないだろうか。
病院の数も減らしていくべきだろう。トリアージが診療の前段階で普通に行われるようになれば、本当に医療を必要としている症例だけが残って、他は受診自体が成立しなくなるだろう。そして、症例数が多いほど、確実な技術と医療が行われるような医療施設となっていくはずであるから、そのような医療の中央センター化が行われるていくべきだと思う。もちろん、遠隔地の診療の問題は出てくると思うが、通信や交通が発達してきた現在であるから遠隔通信による医療など、必ずしも地域に医師が待機しなければならない状態と言うのは少なくなっていくと考える。
もうひとつは現在の日本の医療の主流となっている、主治医制をやめることである。やめてどうするのかといえば、看護士などと同じ、3交代制にするのである。当直も3交代制にして、引継ぎにより、必要な仕事は申し送る。もちろん、緊急手術などで呼び出されることは今後もあるだろうけれども、主治医だからといって、一年365日すべて24時間呼び出される可能性がある、という現在の体制はやめなければならないと思う。もちろん主治医制の利点はあり、病歴や病状の把握が迅速であり、対応も早いと言うことはあるだろうが、あらゆる人が引継ぎにより瞬時に病歴と、現在の病態を把握できるようなカルテの記述と申し送りができ、あらゆる人が統一されたEBMによってバリエーションの少ない診療が引き継がれていくような、そういう医療が理想的だろう。主治医制は確かに責任の所在が明確ではあるが、個人のスタンドプレーによる非EBMが行われる可能性も高い。
これらの体制変更が、そう簡単に可能になるとは考えにくいが、私が、日本の医療体制で問題があり、改善していくとしたら、この皆保険+応召義務という点と、主治医制度の2点を変えることこそが根本的な改革になると考える。この改革とともに、病院数を減らして、一病院あたりの症例数と、勤務医数を増やしていくことで、医師の労働環境は改善され、また医療技術の標準化および、高水準化が行われることになると考える。