イースタンリーグ公式戦 北海道日本ハム x 横浜

北海道日本ハム 5 - 3 横浜
横須賀スタジアム 観衆1,114人


湘南シーレックスの名がなくなってから、初めて「横浜のファーム」へ見に行った。
横須賀スタジアムへ行ったのは昨年の9月以来だから、半年ぶり。何か変わっただろうか。「シーレックスじゃなくなった」と意識していたわけじゃないけれど、なんとなく足が向かず、今年はまだ見に行っていなかった。

見慣れた横須賀スタジアムは特にイベント等のない日だった。ただファームのシーズンパス売り場テントには震災の募金箱が置かれていた。募金を入れ、食い物を現地調達しようとするも品揃えはいつものパン屋とカレー屋のみ。外のコンビニで調達した後にスタンドへ。

うっかり帽子を車の中に忘れてしまったのだが、バックネット裏に座ると太陽は右後ろぐらいにあり、さして気にならなかった。というのも、この日は試合開始が午後2時と、ちょっと遅めだったからだ。スタンドはそこそこ入っている。バックネット裏などはけっこう座るところが少なく、試合開始後は8割がた埋まった。
さて今回僕が楽しみにしていたのは、日本ハムのルーキーが見られるかもしれないということだった。斎藤は鎌ヶ谷でリハビリ中だが(もし帯同してたら内野席ぜんぶ満席であろう)、乾真大東洋大)、榎下陽大(九州産業大)といった昨年の大学黄金世代の選手がいたからだ。横浜のほうは須田幸太(早大JFE東日本)を久々に見たかったが、彼はすでに一軍に帯同している。
開始の40分くらい前に先発の発表があり、日ハムは榎下。よかった、期待通り。横浜はランドルフ。横浜は荒波翔(横浜高―トヨタ自動車)がスタメン。あとは両チームひとりずつルーキーがいる。

ランドルフが1回を無難に抑え、榎下が登板。最初にマウンドに上がって慣らしを始めたときに目を見張った。真上から腕を振りおろす豪快なフォーム。体をひねっていない点をのぞけば、腕がトップにきた時の姿はまるで野茂英雄のようだ。
横浜は1回から手を焼く。スタンドの誰かが「ストレートが速い」としきりに言うとおり、見た目にも速球が早く見えるのは豪快なフォームのおかげもありそう。それに落ちる球(フォーク?)がよく落ちているし、おまけに緩い変化球(カーブか)でストライクが稼げる。こういう、垂直から腕を振り下ろす投手を久しく見ていなかったので、思わず注目してしまった。結局、横浜は3回までに6三振を食らってしまう。


個人的に最も盛り上がったのは4回、筒香嘉智との2打席目。1打席目に三振を食らっていた筒香は初球のストレートをフルスイング。ライトのポールの右横のネットにぶつかる特大のファール。これにスタンドはざわついたが、榎下は怯む様子もなく3球目に再び豪快なストレート。
筒香がフルスイングし打球はレフトへ。皆は外野フライかと思っていたが、ぐんぐん伸びてレフト後方の林へ飛び込んだ。ちょっと遅れて大歓声の一塁側スタンド。流して場外のソロ。唖然としてしまった。
この時点でハムは4点リードしていたので、榎下は真っ向勝負に行きたくなったかもしれない。「力と力の勝負」とは使い古された言葉だが、しかしこの打席だけで、今日は来て良かったと思えた。

横浜のランドルフは長身の黒人投手だが見た目とは違って速球よりも球を動かして打ちとるタイプと見えたが、甘い球をとらえられ4回まで4失点で降板。あとは小刻みにリレーが続いた。ハムの榎下も5回で降板。もうちょっと見たかった。
その他ルーキーでは横浜の荒波が三塁への送球で強肩を見せる(逸れたが)。役割的にロッテの岡田に近く、この日は守備でちょっとまずい所を見せたが、本来守備範囲は広いと思う。


写真にあるとおり、湘南のマスコット(だった)レックが踊っている。ただし、来ているユニは横浜のもの。湘南の試合ではとても人気者だったため、失業しないですんだ。
イースタンでは最も多いと思える応援団も健在。ベイスターズに名前は変わったが、実は応援団の着ているユニはいまだに湘南のままだ。
グラウンド整備時に行っていたYMCAのダンスコンテストは引き続き盛り上がっていた。ただし、MCはケチャップさんではない。打席のアナウンスも通常のウグイス嬢に戻ってしまってるし、イニングの合間に読み上げていたファンの声もなくなっていた。こういう細かいところで、普通の「日本の二軍」に戻ってしまっているというのはやはり寂しくもある。

ハムがリードのままの試合終盤にいきなり盛り上がりが。9回、番長・三浦大輔が姿を現し大声援が湧き上がる。生で見たのは初めてだ。急いでバックネット裏に移動してじっくり球を見た。
しかし、先頭にいきなり左中間に運ばれ二塁打。続いてバント失敗されるも捕手が三塁に悪送球し足を引っ張る。ここでハムは高卒ルーキーの谷口雄也愛工大名電高)を送り出す。年齢差20の対決はなんと、谷口が右翼線にタイムリー。よく知らない選手だったが、思い切りの良さを感じた。
最終回は荒波が俊足を飛ばして三塁打を放ち沸かせたが、犠牲フライの1点のみに終わり、横浜は連敗。ただ、見所はたくさんあったし、暑さもやわらいだので気持ちよく観戦することができた。
終了後はなんとなく日ハム側で出待ちをしたが、好投の榎下がずいぶん長くインタビューに答えていたのが印象的だった。あの内容なら、近々一軍に昇格する気がする。
それと、番長からタイムリーを放ったルーキーの谷口君。間近で見るとびっくりするほど幼い。わりとごつい体つきと顔がすごいアンバランスで、鎌ヶ谷に通うおば様(笑)に人気が出そう。いや、既にマークされてるかもしれないが。

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