北沢かえるの働けば自由になる日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2004-06-03 死すらもわくわくする経験

「彼らは、死を経験することができたんだね」

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昨日の『攻殻機動隊』でタチコマたちが、上のセリフをわくわくした口調で言っていた。で、地下鉄の中でよく見る、私立に通う小学生たちを思い出した。知的で、ちょっと上品、そのくせ無邪気。午後2時過ぎのガランとした地下鉄構内では、そんなガキが自分たちの世界を作っている。

子どもと付き合っていると、平気で死だの、愛だの、口にするので困惑する。「私が、死んだら、空から手を振って、おーいって言うからね。お母ちゃんも、おーいって手を振ってね」なんて言われても、どう答えていいのかわからない。

4歳児だから、タチコマ未満の理解力しかないのかなぁと思いたいが、正直、小学生になったとしても、タチコマ以上に“死”を理解しているかどうか、今の子はわからないんじゃないか。と思う。それすらも、経験で、思い出で、通過すべきイベントで、発生するバッドエンドについては、攻略書で折り込み済み。そんぐらい、彼らの世界は閉じているんじゃないか。

ケッ、もの、知らねぇなぁ。

それを見て、こっちがそういう感慨を持つと、敏感に彼らは反応して、激怒しがちだ。いわゆる、キレるっていう奴だ。4歳児もそうだし、小学生たちもそうだ。なんだろうなぁ、大人の方がもの知っていて当然って感覚が、ない。ボコボコにしてやるぐらいの勢いで、大人に激怒する子を見ると、このプライドの高さというか、傷つきやすさというか、間違いを認めたくないというか、これは、いったいどういう育ち方をしたらこうなるのかと思う。

例えば、ローラン・プティを踊るダンサーたちを見て、「うまいなぁ。このぐらい踊れたらいいよね」と素直な感想をもらしたら、「私の方が、うまい。もっとうまく踊れる」と4歳児は言い切る。4歳が言うなら微笑ましいが、12歳ならどうなんだ? 今の12歳なら言いかねない。その意欲を誉めて、誉めて、伸ばしているつもりが、伸びたのは、自意識だけってことも多いんじゃなかろうか。

なんだろうね。いろんな人から、いろんな評価されるってこと。それは怖くはないってこと。君の人格を全否定されたわけじゃあない。ってのを繰り返し教えるぐらいしか、今は思いつかないが……。または、梯子を自分からけ飛ばして、屋根の上で困っている子を、大人の方から梯子をかけて近づき、抱いて降ろしてやるイメージ。そういう感じのことしてやらないとなぁ。

昨日から、佐世保の同級生殺人の関連を追っていて、ネット経由で加害者と噂される少女の顔も見た。どのクラスにもいそうな少女で。親も、友だちも、教師も、まさか、そんなという感想は、当然と思われた。そんな少女が計画的に殺人を犯す理由は、容姿のことで書き込みをされたことらしい。うーーん。

参考 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20040603k0000m040145000c.html

日本の若者は人が殺せなくなっている

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親の立場としては、今の状況に危機感を抱いているが、統計上は無問題だ。日本の若者は、人が殺せなくなっている。

コメントで教えていただいた『少年犯罪データベース』の戦後の主な14歳未満の少年犯罪 http://kangaeru.s59.xrea.com/13.htmを見ればわかるように、昔から子どもは子どもを殺してきた。そして、件数の推移をみれば、少年犯罪は凶悪化しているかもしれないが、凶悪な少年犯罪は増えてはいない。

『殺人率』ISBN:4872338162という本で、キツネ目の男・宮崎学と事件大好きの大谷昭宏が「世界でも稀なる大人しい若者たち」について語っていて、いろんな示唆があった。彼らいわく、警察は、凶悪な少年犯罪を、人員増加の口実にして、一層の警察国家を目指しているのだとか。それもひとつの見方。そういう彼らも「突出して変な殺人は増えている」というのは感じている。ま、神戸の少年Aの件とか、長崎の幼児突き落とし少年の件とかは、気味悪いんだろう。

私がずっと気になっているのは、平成10年(1998).1.18の中学生による教師殺害事件。注意された生徒が、バタフライナイフで女教師を滅多刺しにした件*1。これが田舎で発生したときから、イヤな感じがしていた。

まとまらないし、まだデータがないので、ヒントになりそうなメモだけ。

田舎の方が、車で移動する率が高くて、近所とのつながりも薄くなっている。都会よりも子育て環境としては、孤立しやすい傾向が出ている。家族以外との接触が少ない。田舎の大家族でほんわかとっていうのは、都会人の勝手なイメージ。田舎の核家族は、フォローする体制が都会よりも手薄な分、子育ての問題は深刻化しやすいし、表面化しにくい。

親は、子育てに金はかけるが、手間はかけなくなっている。親だって遊びたいを肯定した結果、親としてやらねばならないことがおざなりになっている。専門家は大声ではいわないが、親がするべきときにするべきことが、子育てには確かにある。それについては“個人の自由”に任されている。しかし、マニュアル的な生き方をしてきた人が急に親になったら、指摘されなければそんなことには気付かない。おそらく。

マニュアル育児はいけないというのが表面的な流れになっているが、実際、完璧に作りこまれた育児がはやっている。『たまひよ』やその一派の幼児向けの通信教育などを使っていたある親の感想。「子どもとの遊び方がわからなくて悩んでいたときに、はじめたんだけどね。付録や本を使って、指示されたとおりに遊ぶと、子どもがホントに笑ってくれるのよ。遊び方のテキストに書いてあるとおりにすれば、書いてある通りに喜んでくれるので、本当に助かったんだけど、ある日、気が付いたの。日本中の何万という子が、同じページで、同じ遊びで、同じ表情で、同じ反応をしているんだなって」

ギャ! やっぱりドラマかよと

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家裁送致された加害者が「テレビのドラマを見て(殺害を)やろうと思った」と供述している。大変ダァ!

このドラマは事件前日の5月31日午後9時からTBS系列で放送された「月曜ミステリー劇場『ホステス探偵 危機一髪(6)』」。女優の水野真紀さんらが演じる東京・銀座の高級クラブホステス3人組が事件を解決する2時間もののシリーズ。この回は、反対運動が起きているマンションの建設を進める不動産会社の社長と愛人が次々と殺され、3人組のうち1人の夫が関与を疑われるというストーリー。

 計5人の被害者が路上で襲われ、回想シーンも含めて計8回カッターナイフで切りつけられる場面が放映された。

 女児は県警の調べに「このドラマを見た。こんなふうにしようと思った」などと供述したという。(毎日新聞6月3日付け)

「カッター以外の殺害方法も考えていた」って、よりによってカッターか。しかも、月ミスでもゆるい方を見て、思いつくとは……。あ〜あ、脚本と現場が頭抱えるよな。

*1:上のデータベースの戦後の主な学校内での犯罪 http://kangaeru.s59.xrea.com/gakounai.htm#1998.1.18

motokimotoki 2004/06/03 19:43 参考までに http://kangaeru.s59.xrea.com/13.htm

kaerudayokaerudayo 2004/06/03 23:07 どうもです。上にアップしておきました。

ASA@ASA@ 2004/06/04 14:17 モチーフがあって良かったとホッとしている。偶然にもTV着けたらフチコマの残殺シーンで涙した。

kaerudayokaerudayo 2004/06/04 14:37 どうも。私もホッとしちゃうかな。どこからでもない根源的な表現って方が確かに怖いですね