Hatena::ブログ(Diary)

北沢かえるの働けば自由になる日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2015-12-05 あ、そっか、はなしきいてないよねぇ〜

背中カチカチデイズ

| 背中カチカチデイズを含むブックマーク

背中から首がカチカチになりすぎて、気持ち悪かったので、今日は、ヨガに行って、ゆっくりとストレッチした後で、少し走った。

そうしたら、だいぶ体が緩んで、血が全身にめぐって、頭がスッキリした。

あぁ、しんどい1週間だった。

なぜにと聞かないで欲しいんだが、先日、ある病院で、医師のミスから、父親が命の危険にさらされる事態があった。

「緊急入院してもらいます」

と言われて、最初にその事態を知ったときは、全身の血が引いたというか、母親は「これで終わった」とがっくりしてしまった。死に直結した状況だというのは、詳しい説明を聞く前にすぐわかった。

ところが、それほどひどすぎると、怒る以前に、これをどうリカバリーをするかに、頭をフル回転させるものらしい。

「あなた自身や、あなたの親に、同じ事態が起こっても、そのぐらい悠長な対応するんですか?」

と温厚な弟が怒りに震えているのをなだめる方に回るぐらい、腹も立たなかった。

とにかく、どうにかして欲しい。早く、早く、時間がない。

その後は、治療の結果というのではなく、本当に運が良かった。本当に本当のラッキーなことに、起こりうると予想していた最悪の事態は起きず、今、父親の容体は安定している。恐らく、この安定は続くので、来週には自宅には戻れるだろう

それで、今回、しみじみ思ったのは、

「みんなが、変だと思うことは、やっぱり変!」

ってことだ。

例えば、同意書にサインをしたからと言って、書かれていることすべてが免責されないことは、法律を知っていればわかる常識だと思うんだけど。ミスをした医師は、病状の説明の際に、

「同意書に書いてあることは、すべて合併症の範疇だから、今回の件に、まったく責任はないし、謝る必要もない。道義的な責任を感じる必要もない」

と言い切っていて、さらに、それが、

「世界中、日本中の医学界の常識」

とまで言い切っていて、もう、反論する気も起きなかったというか、

“おう、それが医学界の常識っていうなら、それが世間に通じるかどうか、法廷で確かめてみましょうかい、先生?”

と怒りがふつふつと湧き上がってきたんだが……ふと、冷静になった。

いやぁ、これが病院の総意というか、その診療科チームの総意とはとても思えない。世の中の流れとあまりにも違うでしょうに。

「では、コンプライアンス部門と話をさせてもらいます。その認識で本当にいいのか、疑問なので」

と告げて別れた。それで、すぐ病院のコンプライアンスの部門というか、安全委員会の担当者に相談した。

「本当に、これで、いいんでしょうか? 合併症ならば責任無しでいいんですか?」

とありのままを話したら、いいとも、悪いとも言わずに、話を聞いてくれた。彼らはただ話を聞いて、上に報告するのが仕事なんだそうだ。話しながら、医学界は、謝ったら死ぬ病が蔓延しているから、もっとすごい事例も知っているが、医療訴訟のはじまりはこんな感じなんだろうなぁと。だから、話を聞いてもらえただけ、ありがたいってことなんだろうなぁとぼんやり思った。

病院を出てから、在宅医療の主治医にも相談した.

「その認識で、ホントに、ホントに、いいわけ? って念押しはしたんですが」

と告げたら、泣けてきた。なんで、こんなことで、今までの努力が台無しになってしまうのか。主治医の紹介で行った病院ではあるし、彼の後輩も勤務していることは知っていたので、喧嘩はしたくないが、これでは、まったくあの病院自体が信用ができない。医師との信頼関係が大事とかいうが、やっぱり、お互いが信頼するには、ごまかしはいかんだろうと。おかしいことはおかしいと認められない相手を信じて任せられるか?

というように騒いだ結果、安全委員会から院の上層部へ話が行き、それはまずいだろうという流れになったようだった。主治医からもミスした医師の上司に働きかけてくれたようだった。

その結果、「一連のできごとは、こちらに責任があります」という謝罪を、上司から受け、ミスした医師は担当から外れることになった。

「患者さんにとっていちばんいい状態を目指しているのは、ご家族も、私たちも同じです。できる限りのことをしていきましょう」

という上司の医師の言葉に嘘はないだろうし、今はそういう方向に全体が動いている。


今回の件で、しみじみ思ったのは、自己保身しか考えていない邪悪な人が世の中の多数を占めているわけじゃない。情報を共有して、「これ、どうよ? あなたなら、どう思う?」と問いかければ、共感してくれる人もいるんだから、さまざまな人に伝えて、意見を聞くのは本当に大切だと思った。

こういう風に動くと、「コミュニケーションを乱すから文句を言うな」とか、「お前が騒ぎすぎなんだ」とかいう人も世の中に少なくないんだけれど、やっぱり、おかしいことにはおかしいと言って、そのおかしいことを共有しないと、状況は変わらないし。おかしいことがまま残ってしまう。

そういう状況に疑問符を常に抱いている人も少なくないんだよ、声をあげる人を待っているんだよ。

ってのはあるんだろうなぁ。と思った。


追記

コンプライアンスとか担当する人のためにメモしておく。

こういう風に人は感じて、状況が動くということを、敏感になって欲しいので。

今回の件、冷静に振り返ると、訴えるという寸前まで行ったのは、安全委員会の担当者のフォローがまったく機能していなかったってことだと気づいた。彼らがうまくフォローしてたら、こんなに下手うった状況にはならなかっただろう。

最初にミスが発覚し、動揺しまくっていた医師から聞いた説明は、なにがなんだかわからなかった。その動揺っぷりからして、彼には状況を収拾する能力がないだろうなと思った。

それを受けて、次には、先輩にあたる医師が説明に出てきた。そこで画像を見ながら改めて説明を受けて、全体像が把握できた。このときには、弟も駆けつけていて、話を聞いて怒り出したのだが、そこにコンプライアンス担当もいた。役職を名乗りもせずに、そばにいてメモしていた……つまり、彼らが介入しなければならないトラブル発生であることは、当初から彼らにも認識があったってこった。しかし、私が弟の止めに入って、具体的な対策を話はじめたら、ホッとしたようになっていた。医師も、コンプライアンス担当も。

そこで、彼らはミスリードしたんじゃなかろうか。

先輩医師は「明日、検査の結果がはっきりしたら、おそらく上司が説明すると思います」と言っていたんだが、翌日、治療方針の説明に出てきたのは、ミスした医師、ひとり。しかも、コンプライアンス担当もなし。

部屋に入った瞬間に、あーこれ、やばいよと思った。

別に大げさにしろとかいうんじゃなくて、こういう時には、現状を丁寧に検討をして、公式な見解をきちんと用意しないと、泥沼になりかねない。それをなんとなく、こういう風に言えば、通じるんじゃない的に丸め込もうとすれば、もめるに決まっている。

クレーム処理の担当者の対応が、目の前のクレームに向かい合って、起きているものをそのまま受け取って、淡々と処理するという感じならば、コンプライアンスの担当者は、組織の意思としての見解を出して、それに従った形で公平な処理を提案するって仕事なんだと思うがなぁ。

まぁ、上の記事だけ見ると、医療過誤や患者や家族からのクレームを引き受ける、院内の安全委員会が非常に機能したように思うかもしれないが、実際は、彼らの認識の甘さが、訴訟一歩手前まで事態を悪化させたってのが、真実じゃなかろうか。

うーーーん、なんていうか、目の前で彼らと話をして思ったのは、コミュニケーション上手というか、話がうまくできるタイプを、こういう部署に置きたがるのはわかる。しかしながら、話をすればなんとかなるとか、場が和んだからどうにかなるだろう。みたいな根拠がない判断をしちゃいそうだよなぁと。

紙に問題点を書き出してみると、まったく解決していないのに、さも、解決したかのように、上司に伝えてしまったのが、最大の悪手だった気がする。

まぁ、自戒を込めてメモしておく。

感情をどうにかしてトラブルを解決しようとするよりも、事実のすり合わせや解決策を、対立する双方の話し合いで、ひとつずつ処理した方がいいんじゃなかろうか。

こんなん常識過ぎるかw