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2009-01-28 日本の転職しにくさは、解雇規制のせいじゃないと思う

日本の転職しにくさは、解雇規制のせいじゃないと思う


解雇規制を取り払ったら、転職できる考え方の人とそうでない人の格差が開くだけで日本経済にとっていいことなんてほとんどないと思う。(ちなみに僕は転職できない方の考え方でした。)

解雇規制が「間違った正義」であり、いわば「日本経済のガン」であることに、日本人は早く気づくべきだ。この鎧(よろい)から解放されれば、雇用も出てきて、格差も減り、労働者の意欲はむしろ増して、日本経済は活力を取りもどせる。

http://mojix.org/2009/01/20/kaikokisei_wrong_justice




■では問題。

「英語のクラスを受け持っている塾講師がいる。A君は英語の他に数学も教えることができる。B君は英語のみを教えることができる。この二人の塾講師の給料はどちらが高いか?」



「A君でしょ、当然。だって2教科教えられるんだから」

→転職市場では生きづらい考え方です。仮に「日本」的としましょう。


「同じでしょ。受け持ってるのは英語のクラスなんだから」or「英語を教えるスキル次第でしょ。受け持ってるのは英語のクラスなんだから」

→転職市場でもやっていける考え方です。仮に「アメリカ」的としましょう。*1




■「It is not my business」

アメリカ」では仕事に値段がついていて、それに人が応募します。契約社会です。「募集の仕事はこれこれで、それに対していくら払う」という具合です。このような考え方での雇用が前提にあると、かの有名な文句、

「It is not my business(それ、私の仕事じゃないんで。)」

も、そりゃそうだなという気持ちで受け止められます。




■「レジュメを美しくしろ」

このような考え方の社会では、「昇級する・ステップアップする」は管理職を除くと「より条件の良い仕事に応募すること=転職すること」になります。そこでよく言われるのが「レジュメを美しくしろ」です。レジュメとは履歴書のこと。差別排除の観点から年齢や性別も表示されない履歴書では、職歴のみがものを言います。高度な英語教育が求められる現場では当然、英語も数学も教えていた人よりも英語一本でスキルを積んできた方が説得力があります。要するに仕事を選ぶ時点で、次に転職するときの履歴書を考えるわけです。




■仕事に対価を払う「アメリカ」/人に給与を払う「日本」

一方日本は、人に対して給与が支払われます。典型的な例が人事異動でしょう。これまで営業の人間が開発に回る、人事だった人間が営業になる。これまでの実績やスキルはほぼゼロにリセットされるにも関わらず、給与は維持されます。

「ジョブローテーション」みたいな言葉まであって企業内教育の代名詞みたいに言われることさえあるけど、これは「レジュメを美しくしろ」の真逆を行く発想なわけです。




■日本は企業内に転職市場が完備されているようなもの

解雇要件が厳しいこともあいまって、企業は新卒をジョブローテーションさせながら「自社内マルチ」に育てます。英語しか教えられない人材だと、英語のクラスの需要が減ったときに対応できなくなるから、先に人事異動で数学に移して育てておく。というふうに。

要するに日本は企業内に転職市場が完備されているのです。しかもその転職にまつわるリスクヘッジコストは企業が負担してくれる。至れり尽くせりですね。企業内がこういうプロパー人材であふれてたら、よほどの専門職でない限り中途採用はしにくい。

こういう人材育成観を持ってる企業は、解雇要件をゆるめたって人材の流動性は高まらない。解雇要件をゆるめても、社内転職市場で行き場がなくなったどうしようもない人たちが解雇されるだけで、そういう人たちは本当の転職市場に出たって行き場なんてあるはずがない。

じゃあどうなるかっていうと、いまの派遣村と同じ話の流れで生活保護ってことになると解雇さえしなければ納税者だった人が途端に税金を使う人になってしまう。これは納税者すなわち日本経済にとってよくないことだ。

だから、企業には苦しくても雇用だけは維持してほしい。解雇要件よりも給与の下方硬直性を問題にしよう。解雇するぐらいなら最低賃金まで給与を下げて、子供の教育費にだけ税金を投入しよう。そっちの方が日本経済は活力を取りもどせる。




■関連

障害者を納税者としてとらえるスウェーデンの話

http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20090114/182649/?P=1

雇用の流動性をはかれという議論に欠けているもの

http://d.hatena.ne.jp/hokusyu/20090106/p1



■ちょっっっ コメ欄必見ですっ↓

すごすぎ。。。


■続き書きました。

■問題は「新卒主義」ではないと思う

http://d.hatena.ne.jp/kagakaoru/20090130/1233279902

*1:「」でくくったのはもちろんざっくりとしたイメージだからです。

なまえなまえ 2009/01/29 11:54 社内転職市場で行き場がなくなったどうしようもない人たちを解雇できないから、日本企業の生産性が低くなるんじゃないの?

木村木村 2009/01/29 12:48 つまり最初に企業に入らないと、後はどうしようもないってことですね。

kagakaorukagakaoru 2009/01/29 12:56 上のエントリは、「解雇すれば企業の生産性が上がって、日本経済全体がよくなる」というのは妥当じゃないよねって話です。

「解雇すれば企業の生産性が上がる」までは妥当ですが、
僕がいやです。いつか困りそうです。

根本的な問題根本的な問題 2009/01/29 13:51 転職しにくいのは、
もともと“日本は転職を必要としない社会”だった為ですよ。

アメリカが「有能な“人材を獲得する”事を重視する社会」であるのに対し、
日本は「有能な“人材を育てる”事を重視する社会」です。
日本の大手・中小の企業は、若い新卒だけを採用し、それを自社に適した人材に育てる方針を取っています。

ゆえに、日本では、ちゃんと学校を卒業し、新卒枠さえゲットすれば、多少のアホでも、大手・中小の企業に入る事ができます。
だからアメリカのように、良い会社に入る為にキャリアを積む必要がないんです。
(アメリカでは、「転職を重ねている=キャリアを積んでいる」と見なされる為、転職を重ねた方が高く評価されるんです)

また、日本は年功序列システムのお陰で、自動的に昇給・昇進されます。
何も努力せずとも、ただ一つの会社に長く居続けるだけで、高給取りになれる訳です。
だから、今は給料安いからと言って、転職を考える必要もない訳です。

日本は
新卒主義(努力せずとも、新卒でさえあれば良い会社に入れる)と年功序列(努力せずとも、いずれは高給取りになれる)と終身雇用(努力せずとも、定年まで雇用は保証される)の三つの習慣のお陰で、
“転職を必要としない社会”だったんですよ。
だからこそ、転職者のニーズに応えるシステムや習慣が発展しなかったんです。
でも、昔はこれで良かったんですよ。だって、転職する人なんて少数派でしたから。



所が、1990年代のバブル崩壊によって、大量に失業者が発生しました。
そう。“転職を必要としなかった社会”に、“転職が必要な人が大量に発生する現象”が生じた訳です。
この現象が生じた途端、それまでプラスに働いていた「新卒主義」「年功序列」が、転職の弊害へと変わってしまいました。

何しろ、安定した雇用口を提供してくれる企業に再就職したくとも、そういった企業は「新卒主義(新卒を中心に採用する)」を通している為、求職者が優秀であっても採用してもらえない訳です。
(他国と比べ、日本は中途採用枠が極端に小さすぎますね)
その為、日本では一回でも失業してしまえば、次に容易に再就職できるところといえば、低収入で失業率・離職率の高い零細企業が中心になってしまいます。
(扶養家族を多く抱えている人、結婚して家庭を持つ予定の人、大学進学を控えている子供を持つ人は、この時点で頭を抱えねばなりません)

また、「年功序列の年齢給(年齢に応じて給与を払う)」の為に、年配者に対しては、雇用側は年齢に応じた高額の給与を支払わねばなりません。
その為、零細企業ですら年配の人は採用してくれません。

だからこそ、零細企業よりは増しな、派遣で食い繋ぐ人が急増した訳です。



また、不況で雇用が縮小した1993〜2005年の就職氷河期は、新卒ですら三割から五割の学生が就職できませんでした。
つまり、スタートの段階で、既に前述の人々と同じ状況に陥った若者が大量に発生した訳です。(就職氷河期世代)

繰り返しますが、日本は「新卒主義」であり、安定した雇用口を提供してくれる企業は新卒しか採りません。
学歴が役に立つのは就職シーズン中だけであり、25歳を越えれば東大卒ですら職歴が伴わなければ価値を失います。
その為、就職できずにバイトや派遣で食い繋ぐ若者が大量に発生しました。(フリーターの大発生)

そして厄介な事に、厚生労働省が定めた定義では、バイトや派遣は“働く意思を持つ無職”である為、これはどんなに働いても職歴になりません。
ゆえに、景気が回復しても、彼らは“職歴が無い”為に安定した雇用口に有り付けない状態にあるんです。
もちろん、職安に行けば、職歴が無い人でも採用してもらえる仕事は沢山あります。でも、そのほとんどは、将来、結婚して安定した家庭を持つ事が困難な低収入で離職率・失業率の高い仕事です。
だからこそ景気が回復しても、まだ増しな派遣で食い繋ぐ就職氷河期世代が大量に残り続けたんです。

【まとめ】

日本が転職しずらい社会であり、これほどまでも非正規雇用で食い繋ぐ人が増えたのは、

?もともと転職を必要としない社会であった為、転職者のニーズに応えるシステムと習慣が無い。
?安定した仕事に再就職したくとも、「新卒主義」と「年功序列」のシステムが弊害となっている。
?安定した仕事に就く事が困難な、年配の失業者と職歴の無い若者が大量に溢れている。

という実情がある為なんです。

さかなさかな 2009/01/29 14:08 大企業でないと社内転職市場なんてないから最初から大企業に入らないとだめということになるの?
大企業に入ったとしても経営体質(企業風土)が合わないとか給料が安いとかは、社内転職しても解決しないから、区別なくして解雇しやすくして流動性を高める方に賛成。

ajyax-marumenajyax-marumen 2009/01/29 15:22 それは個人都合で辞めるのだから解雇のしやすさ云々は関係ないでしょ・・。

ch3cookch3cook 2009/01/29 15:45 賛成だけど‥‥昨日のお昼の番組でも同じ事言ってる人がいたなぁ…。

e-takeuchie-takeuchi 2009/01/29 17:09 韓国では、金融危機のときにIMFだったか世銀だったかの勧告を受け入れて、終身雇用をやめ、派遣社員を一気に増やした。その結果、いま韓国の新卒で正社員になれる人は1割もいないとか。で、不況になって仕事がない人があふれている。解雇規制をなくせば、雇用が増えるという話は、トリクルダウンと同じくらい眉唾な話だと思います。

shivashantishivashanti 2009/01/29 17:23  雇用規制は「国が社会保障の一部を企業に押しつけてる」のだから、規制を撤廃すれば保障の負担が企業から国になるだけだ。 ってことだよね?

 であるならば、雇用規制によって守られている「要保護者」にかかっている費用が妥当なのかという話じゃない?

 「納税者が税金を使う人になるからまずい」ってだけでは浅すぎる。

 ここを論じるなら、企業による補償額(給料等)、生活保護の支給額(およびサービス等)、国、および企業の資金配分効率をそれぞれ勘案することになる。

 つまり資金配分効率が同等である場合、給料より生活保護が多いのなら、企業の中に居てくれたほうが社会コストは低い。
 これが同額であるなら、資金効率が良い側に居てくれた方が良い。

 通常、国より企業の方が資金効率が良いと考えられているが、支払っている給与は当然生活保護よりも多い。

 そういった点を考慮したうえで、業界だとか企業の規模だとかで雇用規制を調整してはどうか?という話になっているわけだ。

kagakaorukagakaoru 2009/01/29 19:06 >さかなさん
id:ajyax-marumenさんのつっこみに同じくです。

id:shivashantiさん
「そういった点を考慮したうえで」「調整」するのは、誰なんでしょうね。

1.そもそも可能なのか
2.腐敗を産むのではないか

などが懸念されます。

かつ、
「通常、国より企業の方が資金効率が良いと考えられているが、支払っている給与は当然生活保護よりも多い」
これを減らして、つまり給与の下方硬直性を見直して採用を増やしてほしいというのが希望です。。。

shivashantishivashanti 2009/01/29 20:27 いわゆるワークシェアリングでしょうか。
であれば、全く同意見です。

調整は、これは政府しかできないでしょうね…。
ワークシェアリングも法の強制力が無くては、いつぞやのように話だけで立ち消えになってしまうでしょう。

可能かどうか、腐敗を生むかどうかは、私ら国民が誰を選ぶかにかかってる。 と思いたいところです。

なまなま 2009/01/29 21:02 解雇したい人を解雇しにくいが故に、
従業員の子供が大学受験を控えた高校生であることを知っててわざと突然僻地への転勤を命令したり、
意図的にパワハラを加えたり、組織的に居場所と仕事を奪って自己都合退職を申し出るように仕向けたり、
解雇規制があるおかげでとてもめんどくさいことをしてる会社って結構あると思う。
あと、解雇規制って大手企業くらいで中小零細には無縁のような気もするんですが。。。
大手じゃない企業のほうが9割以上でもあるし。
中小零細で使えない人は放り出されるけど、何で大手だけ雇用が守られるのかな?

能力的に使えないということは無く、ただ会社や仕事とその人との相性が悪かっただけのケースがほとんどなので、
雇いやすく、クビを切りやすい社会のほうがどう考えても健全だよ。もちろんセーフティネットの拡充もセットでね。
セーフティネットが貧弱だからテレビ局などのような社会的意味を失った産業でも食っていくために捏造なり何でもやりながらしがみつくしかない。

セーフティネットの充実がブラック企業、ゾンビ企業の淘汰を促進する。
労働者の人権を収奪・破壊するような労働環境でも歯を食いしばって我慢して働けと言うのは経済的に間違っているんだよ。
企業から市場、市場から経済全体を腐食する。

話がそれたけど、大企業は社会的影響力が大きい、そんな所に「使えない人」が配置されていると下請け、取引先などへの負の影響が大きい。
社内転職市場を構築できるような大企業に「使えない人」が存在することそのものが社会的な犯罪に等しいのです。
雇用を守ることによって生まれる弊害はある。
解雇したい人を解雇しにくいが故に、
従業員の子供が大学受験を控えた高校生であることを知っててわざと突然僻地への転勤を命令したり、
意図的にパワハラを加えたり、組織的に居場所と仕事を奪って自己都合退職を申し出るように仕向けたり、
解雇規制があるおかげでとてもめんどくさいことをしてる会社って結構あると思う。
あと、解雇規制って大手企業くらいで中小零細には無縁のような気もするんですが。。。
大手じゃない企業のほうが9割以上でもあるし。
中小零細で使えない人は放り出されるけど、何で大手だけ雇用が守られるのかな?

能力的に使えないということは無く、ただ会社や仕事とその人との相性が悪かっただけのケースがほとんどなので、
雇いやすく、クビを切りやすい社会のほうがどう考えても健全だよ。もちろんセーフティネットの拡充もセットでね。
セーフティネットが貧弱だからテレビ局などのような社会的意味を失った産業でも食っていくために捏造なり何でもやりながらしがみつくしかない。

セーフティネットの充実がブラック企業、ゾンビ企業の淘汰を促進する。
労働者の人権を収奪・破壊するような労働環境でも歯を食いしばって我慢して働けと言うのは経済的に間違っているんだよ。
企業から市場、市場から経済全体を腐食する。

話がそれたけど、大企業は社会的影響力が大きい、そんな所に「使えない人」が配置されていると下請け、取引先などへの負の影響が大きい。
社内転職市場を構築できるような大企業に「使えない人」が存在することそのものが社会的な犯罪に等しいのです。
雇用を守ることによって生まれる弊害はある。

なまえなまえ 2009/01/29 21:45 エンゼルバンクで全く同じこと書かれてましたね。

shivashantishivashanti 2009/01/29 22:02 なんかどっかで見たことあるような話の寄せ集めだなw

goyokigoyoki 2009/01/29 22:18 すばらしい考察だと思いますが、2点疑問が浮かびました。
1つは、現在の日本の雇用システムが、雇用の硬直に立脚しているという視点を加えてはどうでしょうか?
即ち、雇用規制を緩和したら、ジョブローテーション等といった雇用の考え方そのものが変わってしまうのではと。

もう1つは、人材育成のコストを視点に加えてはどうでしょうか?そもそも雇用が硬直していなければ、経営者は、社員が社内転職市場で行き場がなくなるまで待つ必要はないでしょうから。

ただ雇用規制を弱めたら、社会的弱者が切られるという点には同意です。特に年配者は大変になるでしょうね。

ああああああ 2009/01/29 23:20 英語、数学みたいに5教科くらいの少ないスキルの種類しかなければそれで回るかもしれません。

ただ、現実はそれよりもはるかに多いスキルの種類がありますし、これから情報が蓄積されるにつれて新しく定義されるスキルも爆発的に増えていくと思います。

そういう世界では、限られたプールの人材で変化に対応していくことはかなり難しいと思います。

   2009/01/29 23:32 エントリの内容まるまる某マンガに書いてあったんだけど…偶然?

kagakaorukagakaoru 2009/01/30 00:06 >なまえさん
エンゼルバンクで全く同じこと書かれてましたね。

そうです!
気づいて頂けてありがたいです。あちらは雇用時の話がメインですが、流動性の話にも適用できるんじゃね? と思って書いたのがこのエントリです。
エンゼルバンクはタイムリーな話題をうまく盛り込んでで面白いですよね。

とおりすがりとおりすがり 2009/01/30 00:50 >解雇要件をゆるめても、社内転職市場で行き場がなくなったどうしようもない人たちが解雇されるだけ

ダウト。
使えない人間を切るとは限らない。需要がなくなったり、ある事業が失敗したらそれに関わる人間を解雇することができれば、企業は無駄な人材やコストをかけなくて済む。
つまり、今のグローバルな時代、企業の強さとスピードが大切なので、日本ばかりのことを考えていてはダメで、雇用調整ができなくて世界の企業と競争できるのか?という視点を持たないと。

>解雇するぐらいなら最低賃金まで給与を下げて、

そういうことは、現状できない。なので、その意見でも規制をゆるくしなくてはいけない。

どちらにしても正社員は守られすぎなのは間違いなく、それが日本の足かせになっているのも間違いないでしょう。

とおりすがりとおりすがり 2009/01/30 00:59 あと、これもウソ。

>じゃあどうなるかっていうと、いまの派遣村と同じ話の流れで生活保護ってことになると解雇さえしなければ納税者だった人が途端に税金を使う人になってしまう。これは納税者すなわち日本経済にとってよくないことだ。

企業がコスト負担するのと、税金でコスト負担するのとどっちが国民にとってコスト負担が軽いか?という点で考えるないとダメですよね。で、ネットでも税金の方が安く上がるという論調の方が多いように思いますが。
だって、その企業に必要ない人材を抱えるのと、必要のない人材を市場に出すのとどっちが税金がかからないかって考えれば、後者ですよね。

なので、解雇した人材は使えない→税金で保護 という前提が、間違っているからそういう結論になっちゃうんだとは思います。
アメリカってそうなってないですよね?

zetuzetu 2009/01/30 01:40 肝心の今雇われていない人についての言及が全くありませんね。
正社員の味方は失業者の敵なんですよ、残念ながら。

確かに今現在雇用されている正社員だけを見るなら解雇規制はあったほうが
良いに決まってる。だが問題は現在の失業者や非正社員。そしてこれから
就職する世代にとっては、厚い正社員の壁はむしろマイナスに機能する。

ロスジェネという大きな犠牲を払っても未だに気づかない人が多いのには絶望しますよ。

とおりすがりとおりすがり 2009/01/30 04:11 zetuさんの意見に同感です。

こういう意見は、正社員による既得権益を奪われることに対する反発という意見に見えちゃうんですよね。ただ解雇されたくないというだけという。

そうじゃなくて、日本全体としていかに雇用しやすくするために規制をゆるくする必要があるかという話なのですけども、どの問題もそうですが既得権益を持っている人は反発しますよね。

大きい企業で人材を中で回せればいいですけど、小さい企業は?今後は大企業ではなく、イノベーションを起こすベンチャーが活躍しなくてはいけないのに、そのシステムでは日本は段々ダメになりますよね。

通行人通行人 2009/01/30 05:43 ん〜〜
解雇規制が強過ぎると言う論と一緒に、強い規制による企業のコスト負担と税による負担のどちらが安いか?と言う議論を
見る事が増えたのですが、負担の比較を行うと言う事自体、現実味が乏しいと言うか、意味が無いのでは?
要は企業側のコストって、どう算出するの?と言う話でして。
税負担額(の増減)は、国の予算を見れば分かる事ですけどね。
算出して比較が出来ない限り、規制緩和賛成・反対派の概念論がぶつかったままループするのでは?
無理に?数字を出しても、その妥当性を巡る議論の時点で時間を浪費するでしょうねぇ。非正規問題そっちのけで。

正社員の強過ぎる(?)解雇規制のせいで流動性が失われてアウトソーシングや非正規が増加した、組織と社員のミスマッチが
あっても解雇/転職し辛いから非効率だから規制緩和で流動性を高めれば収益/日本経済に良いと言う議論にしても、
では、流動性を高めた(はずの)欧米は、企業組織の最適化が進み収益が向上し、それによる還元で雇用や社会も
それなりの安定が見られたのか?と言うと・・・
特に今の日本が劣っている様には感じないのは、私が鈍いだけでしょうか?
解雇が容易になったのに比べて、雇用の流動性が改善が遅れているから失業率も高く、デモ・暴動・犯罪の類が多い
不安定な社会情勢なのでは?

dummydummy 2009/01/30 06:01 まず、重要な点の、「転職のしにくさは解雇規制のせいではないと思う」という点については、同意見です。

本文の主張にはなるほどと思う部分もありますが、ちょっと?という部分もありますが・・。

そもそも、現在の日本の社会システムは長期間同一地域に居住し、同一の会社に勤めていることを信用の担保としていることが多く、解雇規制のみを緩和・廃止してもこれらのインフラ上不利になる人を増やすだけでメリットらしいメリットを思いつけません。

正社員の解雇規制がそもそも既得権益云々といいますが、そんなの当たり前です。むしろ重要なのは、なぜそんなに簡単に社会不安を起こすほどの規模の解雇が簡単に行えるような形態での雇用が大量に行えるようになっているのか。という点を見直すべきです。

それは正社員の壁が厚いからなのか? じゃあ、正社員の壁が厚いのはなぜか? それは解雇が出来ないから人材の流動性がないからか? でもその考えだと今の正社員の数が実質的なパイですから、多少解雇をしたところでたかが知れているのではないですか?

むしろ、本来正社員として扱わなければいけないはずリソースを派遣やパート・期間契約労働など名前と手法を変えたさまざまな方法で安く大量に確保することで、正社員の数を減らし、人的コストを下げようとすることを実施するため、正社員の採用枠はどんどん減らされ、結果として正社員への壁がどんどん高く厚くなってるのではないでしょうか。

少なくとも昭和の末期から何度も転職をしている私にはそのように見えて成りません。

重ねて書きますが、いまの状態で解雇規制を緩和・廃止しても、他の考えやシステム・インフラが追いついてきませんから、単に正社員も含めた従業員削減が簡単に出来るようになるだけで、雇用の増大が見込めるのかといえばそんなことは無いと私は思います。

解雇規制を緩和するなら、その前にそれらの社会インフラに対するメスも入れないと話しになりません。

ここでの話題は解雇規制の緩和ですから、とりあえず会社の雇用方法に限定しての施策の話しをするというのなら、むしろ今必要なのは、正社員の給料を下げてでも正社員枠を増やさせることだと思います。

通行人通行人 2009/01/30 06:19 (前の投稿の続き)
そりゃあ、収益向上を至上命題とする企業の(特に欧米企業で強い)性質からすれば、コストの高い自国民(先進国)の
労働者の解雇が容易になれば、労働コストの安い途上国への進出や外国人労働者の導入を増やす道に流れるでしょう
から、解雇規制の緩和が失業率低下や雇用流動性の向上に必ずしもつながらないのも仕方ないでしょうねぇ。

第一、日本の企業って解雇/労働規制が本当にそれほど働いていますか?。大企業はまだしも、中小の実態を考えると・・・
労働基準局の人手が足りない事も大きいのでしょうが。

それに、元は安定志向、貯蓄志向が欧米より高い日本の事、解雇規制を緩めます・・・なんて言った日にゃ、
消費税や「残業代ゼロ」どころじゃない反発・混乱で経済を一気に冷却させるでしょうから、今の不況下の日本では
一番取ってはいけない「経済政策」でしょう。

非正規労働者が1/3になったと言っても、その6割(全体の2割強)程度を占めるパートは、扶養者(正社員)の収入が
別にある主婦が多い層ですからねぇ・・・。
合計で4、5%程度の派遣・請負層や、欧米を見る限り、効果が怪しい「雇用流動性の活性化」「組織の最適化」と言う
お題目の為に、7割弱と圧倒的多数の正社員層の生活や消費マインドを(今以上に)不安定化させるんですか?
派遣・請負の皆さんが可哀想、気の毒じゃないかと言うのは否定しませんが、あまりにも割に合わないと思うのですが?

「派遣村」におられた様な、派遣・請負労働者の生活を安定させたいなら、景気回復が一番重要でしょう。
足りないセーフティネットを加える事も大事ですが、それはあくまで副次的な事ですよ(あと、ピンはね率の制限?)

ron_in_nyron_in_ny 2009/01/30 06:29 社内転職市場・解雇規制というのは、成長過程の経済の場合は成り立つのですが、現在の日本のように成熟してしまうと企業の足かせになります。それは、企業がビジネスモデルを変革するスピードは、基本的に外部の変化よりも遅いからです。人材の流動性というのは、成熟分野から成長分野へのリソースの再分配を意味するのですが、大企業といえど社内に常に成長分野を作り続けるのは不可能なのです。WalkmanもiPodも大企業内のイノベーションでしたが、ソニーがその成長を持続できなかったように、Appleもいずれは壁に当たるでしょう。問題は、社外に人材を吐き出さず、大所帯全員が食いっぱぐれないようなスキームを社内で常に用意しないと、リソースがあまりコストが足かせになることです。ビジネスの成長ステージによってリソース不足に陥る分野とリソースが余る分野が出てくるのは自然な話しで、企業内だけで長期的にリソース配分を効率よく行うのは不可能なのでは?

iPhoneriPhoner 2009/01/30 10:43 >>仕事に対価を払う「アメリカ」/人に給与を払う「日本」

根本的な日本のマイナス点はまさにこれにつきると思います。
(派遣切りも別に騒ぐことじゃないし)

だからこそ、転職しにくい環境ができてくるような。

tairaitairai 2009/01/30 11:26 仕事に対価を払う「アメリカ(転職)」型になるとスラムができそうだけど
スラムがあっても人材が育成されるのは世界の中心だからじゃないかな
地方(日本)が都心(アメリカ)のやり方と同じで上手くいくのかなぁ
少ない人数で少数精鋭(たくさんの分母から生まれた少数のエリート)と対抗できるとは思えないのだけど。
まぁ経済の難しい事はわからないけど。

dame_orzdame_orz 2009/01/30 18:07 大企業で有れば社内転職という方法もあると思います。

でも大企業にもどうしようも無い人がたまに現れて子会社に出向させられていたりしませんか?
そういう人を子会社に押し付けるのでなくサクっとクビに出来たらすごい余裕が出来ると思うのですがどうでしょう?
それで人を雇ったり出来るのではないでしょうか?


あと社内転職は中小企業では全然機能しないと思います。

4番打者が欲しくて雇ったら下位打線並の能力しかなかった。
ストライカーが欲しくて雇ったら急にボールが来て対応できなかった。
魔法使いが欲しくて雇ったら遊び人並の能力しかなかった。

人選を失敗ばかりしてるのはいかがなものかと思いますが、
チームが下位打線で埋め尽くされたり遊び人だらけになったら目も当てられないでしょう。

大企業のように守備範囲が大きくコンバートできる余地があればいいとは思いますが、
中小のように余裕が無い場合はクビ切らないと会社が持たないですよね。


だから中小では人の移動が激しい割りに大企業では転職や中途採用が少ないのでは?
解雇という重圧があれば大企業の社員の中にももっと生産性を向上する人が現れるはずです。

中途半端に終身雇用制が崩壊しているからこのようないびつな社会になるのですから、この際すべて破壊してしまえばいいと思います。

大企業も中小企業も公務員も能力と給与が見合っていなければ、減給や解雇があるというリスクを自覚することにより、
より生産性を高めることができるのではないかと考えます。

2323 2009/01/31 11:44 納得できる部分とそうでない部分があるのはともかく、
この手の論調を読んでて気になる事が一つ。
どうも実際に人を雇う側の感じてるものとの乖離が・・・

そりゃね、ウチだって人雇いたいですよ。
通常の給与なら何とか払えるし。

でもね、人を1人雇う時のコストって給与以外がすごく多いです。
社会保障部分や年金の負担分とかね。
イメージでいくと、1人雇うのに2人分の費用がかかる。
で、困った事に採用したあと何らかの事情で給与を下げたとしても、
その他の部分はほとんど下がらないorz
ワークシェアリングとか言っても、給与以外の負担が多いからおいそれと手を出せない。
それなら残業代出した方がよっぽどいい。

いっそのこと派遣にすればその部分の負担をしなくてすむから・・・
派遣会社に払う費用は通常の給与よりずっと高いけど、
固定費になるよりマシだし。

といった感じで毎日悩んでます。

できれば正社員をとりたい、首なんて切りたくないというのが、
ウチも含めた中小零細企業の心情です。
なので、解雇規制とかよりこういった雇用する際のコストを何とかして貰えるといいんですがねぇ。

fufu 2009/01/31 15:08 ちなみに、使えない人を切って、使える人を雇えれば企業にとってもプラスだっていう話が出てきますが、新しく雇われる人は”使える”人なんですかね?

使える人が、いつも雇えるワケではないのが現状で、人を募集するのにも、面接やらの準備にも費用がかかるわけで、それなら企業としては、使えない人をバッサリ切り捨てて、新しく雇うのにもリスクが伴うのなら、現状維持を選択する企業もありそうです。

逆に、新しく人を雇うぞ!っていう企業に無事、就職できたとして、社内でどんな扱いを受けそうですかね・・・

1.使える人:冷遇されそうです。だって元から社内にいた人は自分が「使えない」側に変わりますから。

2.普通の人:まぁ、可もなく不可もなくめでたく転職完了ですかね・・・

3.使えない人:今回は縁が無かったということでバッサリ切られるでしょう。

あまり楽しい事にはなりそうも無いです・・・(今もそうですが)

転職のしにくさの原因ですが、結局、転職した人間が雇うための色々な投資に見合った人間なのか、(自社の利益になるのか)不透明なのが原因なのでは?
色々な投資の中には、転職で入る人間の変わりに解雇する人間がいたのなら、その解雇する人間への投資分も含まれるでしょう。

ならば、転職をしやすくするには、むしろ会社と人間のミスマッチ(?)をどのように回避できるか、を考えた方が良いのでは無いでしょうか?

転職しやすい環境を!という人たちだって、アメリカのように転職をどんどん重ねてキャリアアップ!っていう考えの人はごく少数だと思ってます。

atteatte 2009/01/31 15:19 例に挙げているアメリカがダメなのに今さらこんなことを大げさに書くなんて……
呑気にもほどがあります。

pikepike 2009/01/31 15:55 >解雇するぐらいなら最低賃金まで給与を下げて、子供の教育費にだけ税金を投入しよう。そっちの方が日本経済は活力を取りもどせる。


これって解雇規制撤廃を主張している池田信夫と同じ意見じゃね?
池田信夫は、ワープアのままでもいいから失業者を減らせ、という主張だが。

mojixmojix 2009/01/31 16:10 冒頭で私のエントリを紹介していただき、ありがとうございます。

「転職市場」を社内に備えられるのは、大企業に限られますよね。日本の会社の大部分を占める中小企業では、それは不可能だと思います。

また、大企業での「転職市場」が機能しており、それにメリットがあるのだとすれば、それは「市場」というメカニズムにメリットがあり、それが機能しているということをむしろ証明していると思います。

もし、社内の「転職市場」内での「転職」、つまり職場内での配置転換も規制で禁じられたら、どうなるでしょうか。「職場内での配置転換の規制」なんて、バカげていると誰だって思うでしょう。

私にとっては、「職場内での配置転換の規制」と「解雇規制」は、労働市場を規制して、市場の機能を損なってしまうという意味では、程度の違いがあるだけで、どちらもバカげていると思うのです。

kagakaorukagakaoru 2009/02/01 09:09 なまえさん、木村さん、根本的な問題さん、さかなさん、ajyax-marumenさん、ch3cookさん、e-takeuchiさん、shivashantiさん、なまさん、goyokiさん、あああさん、  さん、とおりすがりさん、zetuさん、通行人さん、dummyさん、ron_in_nyさん、iPhonerさん、tairaiさん、dame_orz さん、23さん、fuさん、atteさん、pikeさん、mojixさん。


みなさまコメントありがとうございます(抜けないよな。。。)。すべて読ませていただいてます。
いくつかレスしたいものは週明けにさせていただこうと思います。

通りすがりです通りすがりです 2010/02/05 16:02 解雇規制、もしくは待遇に対する規制。

どちらかは取り払わなければ、日本の企業は衰弱死してしまいますね。

無能だからといって給与を引き下げるのも現行体制では難しいですし、一度上がった役職を落とすことすらも簡単ではない。
日本の民族性の悪い面だと思いますが、人事そのものをもっと流動的に、入れ替えていける風土にならないと根本的な解決は難しいかなと思います。

みなさんいろいろ書かれているので思いだけ書きなぐってしまって失礼しました。

日本を憂う者日本を憂う者 2010/03/08 21:10 家計の収支で黒の人は現役世代ではほとんどいないんではないかと思います。債務を抱えている人が多いのに、解雇規制を解いたらますますパニック状態になると。

今の政府にこの状態を劇的に変えられる能力もビジョンもないと思われますので、権限委譲しかないでしょう。但し、地方分権と名ばかりで経済力のない分権は意味がないので、雇用分散を図る意味でも、住民税、所得税など一部税源を地方に移譲し、分散型社会をめざすしかないと思います。

東京一極の現在の状態では、精神的にも経済的にも疲弊していくのが見えてるように思います。現在の状態で雇用流動化を測っても経済的動機だけで、なんら新しい価値観を生み出すことはないんではと感じてます。

後、リタイアした世代の資金を若年層の雇用に向けられる直接金融の手段を考えるべきかと、まあ、何らかの税控除等のインセンティブは必要ではありますが。

気になるトピックと有意義な議論でしたので、コメントさせていただきました。長文で申し訳ありません。
抽象的な言い回しですが、更に長くなってしまうので、こういう形になりました。

endlessendless 2010/08/27 05:16 色んな考え方がありとても参考になりました。
私自身の結論から言うと昔読んだ本に「資本主義崩壊」
と言うのがありましたがまさにその通りになってきていますね。
もう一度原点に立ち返って企業とは、人間とは、労働者とは
企業の社会的責任とは、国家とは、を考える時期に来ているように思います。

 2010/11/26 12:35 ちょっと今の企業に期待を持ちすぎじゃないかな
解雇がゆるくなったら本来必要な人材まで解雇して、そのぶんの仕事を他の人におっかぶせる
嫌なならやめれば、というか辞めさせる
ってなると思うよ

 2011/01/30 01:25 なんか人気のエントリだね

つーか構造がアメリカ的とか日本的とかだから転職市場はうまくいくいかないって、論理逆だよね
本来、幹部候補はゼネラリストになってもらわなきゃいけないから多くの部署を回らせる(社内転職)、そうじゃなければ専門に特化したプロを育てるor調達するのが効率的。
厳格な解雇規制による終身雇用制度があったから日本企業は前者の方法をとる必要があった、アメリカはそうじゃなかったから専門部署についてより効率的な後者の方法を撮れたから転職市場が発達した、と考えるのが妥当。

まぁ2年前にすでに書いてあるエントリとしてはきちんとした視点のものなのかもしれんが

Social_BookmarkerzSocial_Bookmarkerz 2014/07/30 09:39 エンゼルバンクってウソあるし、論点ズラシを使った詭弁も多い。


今問題になってるのは企業に就職できてる人ではなく
就職できない人・就職できなかった人だよね。

企業内で移動して片付く問題ならそれで片付ければいいけど
今問題になっているのは「そもそも企業に入っていない人たち(非正規労働者)」なわけで。

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