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Think Kagawa 賀川豊彦を考える RSSフィード

2009-03-01

グラミン・ダノンというソーシャルビジネス

 ソーシャル・ビジネスは投資に対して配当を期待しないビジネスだ。そんなものがこの世に成り立つはずがない。誰もがそう考えるだろう。だが、フランス食品大手会社、ダノンのフランク・リブー会長はいたって真面目にバングラデシュグラミン銀行とパートナーを組んで乳製品会社「グラミン・ダノン・フーズ」を設立させた。ダノンミネラル・ウオーター「ボルヴィック」で世界的企業になった。

 グラミン銀行総裁ムハマド・ユヌス氏にとっての長年の課題は農村の子供の健康的な成育だった。栄養不足から乳児や幼児の死亡率が著しく高かった。かつての日本でも同じことがあり、スラムに入った賀川豊彦も同じ悩みを抱えた。

 グラミン・ダノンの誕生は2005年のユヌス氏の訪仏から始まった。リブー会長から「ぜひ昼食を」というメールが届いていた。リブー会長はパリのシャルル・ドゴール空港にユヌス氏を迎えそのまま高級レストランに招いた。

「あなたを招待した理由は、マイクロクレジットを成功させたあなたにわれわれのビジネスにヒントとなることを二つ、三つ教えて欲しいと考えたからです」
「ぜひ一緒にソーシャル・ビジネスをやりませんか」

 話はとんとん拍子に進んだ。ダノンは多国籍企業で売り上げの半分以上をアジアなど途上国で上げていた。ソーシャル・ビジネスという概念はユヌス氏が作り上げた概念で、投資金額は回収できるが、配当はない。利益は再投資に回すか地元に還元する。

 2007年11月、グラミン・ダノンバングラデシュ北部のボグラで産声を上げた。テープカットにはフランスサッカージタンの顔もあった。ユヌス氏の希望で最初の工場はグラミン(村落)でなければならなかった。

 製品はビタミンミネラルを強化したヨーグルトバングラデシュの子供たちの栄養状態を改善することにある。80グラム入りの商品を約5タカ(約9円)で販売している。工場では地元雇用を最優先し、原料の生乳や糖蜜も地元の農家から仕入れる。乳牛はグラミン銀行からの借り入れで養育されているから、酪農家にとって安定的販売先が確保される。販売と配達も地元の人々に委託する。グラミン資金の有効的な循環がはじまった。(伴 武澄)

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