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Think Kagawa 賀川豊彦を考える RSSフィード

2009-03-15

ユヌス氏を囲んで本音でトーク2

  • Q グラミンの雇用について教えて欲しい
  • A まずいきなり支店長になるコースがある。修士取得者以上の人で、幹部候補生である。次いで一般行員コースは高卒者。この二つのコースがある。後者は少しずつ上がり支店長になることもある。

  • Q きのうのセッションで仲間について話し合い、「敵こそが仲間」という考えも示された。(藤本)
  • A 私も大嫌いと思うこともある。反対意見にはネガティブになるが学ぶこともある。他の側面を考えていなかったことに気付くこともあるし、指摘された意見を自分の考えに取り込むこともできる。着想は小さいが磨いて大きくする過程で批判は重要な要素だと思う。

  • Q 人間不信になったことはあるのか?(奥秋)
  • A 何か新しいことを始めると反対に遭うのは普通のことだ。批判に出合わないことの方が驚きで心配。女性にお金を貸すことに対しておかしいとされたが、批判されたということは私の存在を認めていることにつながる。政治家たちはいつも反対した。70年代は急進的左翼が多くいて、私のことを反革命だと指摘した。社会主義運動を破壊しようとしているとも批判だれた。金もうけだけのことを考えているという人もいた。右翼にも宗教家にも反対された。左翼とは対話が必要だった。私は何万の村を相手にすべきで、スピーチだけでなく行動こそが重要だと主張した。

  • Q 理念の対立でなく、裏切りとかはなかったか。
  • A マイクロクレジットのアイデアは世界に広がったが、マイクロクレジットといいながらわれわれと違うことをしている場合がある。グラミンのやっていることは農業銀行や普通銀行融資とも違い、協同組合融資とも違うのだ。方法論が違う。第一に担保を取らないのに取っている。南米では「テレビを買えます」とか言って貸しているがこれでは消費者ローンだ。利子が高いものも少なくない。高利貸では意味がない。こういうことを多く経験している。

  • Q 賀川豊彦についてどう思うか(片岡)
  • A あまりよく知らないが、すばらしい取り組みをしてきた人物。多くの人が賀川と同じようなことをした。協同組合をつくった。ヨーロッパのライファイゼンは農業者にお金を貸した。ヨーロッパマイクロクレジットの話をすると、みな「あー協同組合と同じ」という。それほど協同組合の原則は強く根付いている。賀川も同じ範疇の仕事をしたのだと思う。

  • Q ソーシャル・ビジネスで営利企業と違う投資基準を明確化することは可能か?(井沼)
  • A 心配していない。重要なのは何をしたいかである。指標は目的に資するために作られたものであり奴隷になる必要はない。何がしたいのかに沿って考える。金もうけなのか社会のためなのか。ソーシャルビジネスをどう計るか。貧困でなくなる水準が基準となるし、カロリー摂取量もあるが、一応10のルールがある。家に屋根があるか。ベッドで寝ているか。衛生的トイレがあるかなどが基準となる。

  • Q グラミングループの成功の要因について、ニーズやインフラコミュニティーなどが挙げられる。日本ではどのような形でソーシャルビジネスが発展し得るか?
  • A 日本にどういう問題があるかリストアップしてほしい。麻薬問題なのか、ホームレスなのか。そそれを確定させることが、ビジネスモデル形成の第一歩である。全部の問題に取り組む必要はない。一つの町の一つの問題から始めて成功させればいい。

  • Q 自伝に「貧困は博物館へ」という言葉がある。貧困がなくなったらユヌスさんは何をするのか?(赤瀬)
  • A それは職を失うということかな。博物館づくりも楽しいかもしれない。町ごとに県ごとにつくっていけばいい。ただ「試験」に徹のは難しい。一人でも神戸から貧困者がなくならなければならないからだ。福祉に頼っている人が一人でもいればだめだ。コペンハーゲンから手紙が来た。「貧困を撲滅して3年以内に博物館をつくりたい。その時、ユヌスさんのテストに通りたい」と言ってきた。

  • Q 貧困を考えるとき、貧困の原因として明確な障害が確定できる際の解決策は(柴野)
  • A 問題に注意を向けるということ。具体的な解決策として「物乞い向けプログラム」をやったことがある。ある物乞いは元シェフで障害者となって職を失った。その人に物売りを提案したが、歩けないという問題があった。ならばということで、歩けないならほかの人が注意を向けられる場所を探した。その物乞いは再び食べ物をつくって売るようになった。

  • Q ユヌスさんのストレス解消法と趣味を教えてください(小林洋司)
  • A 自分が楽しめることをしてれば、ストレスはたまらない。仕事も趣味も同じだから、休暇を取っても同じことをしている。画家の仕事は絵を描くことだが、画家に休みのとき何をするか聞けば、たぶん「絵を描く」というだろう。

  • Q 新しいビジネスで成功をおさめられたが、資本主義であるかぎり利益を追い求める人はなくならない。そして格差もなくならないと思う。貧困をなくすためには資本主義でも社会主義でもない新しい「○○主義」が必要だと思う。なにかないでしょうか(富士)
  • A あなたたちに考えて欲しい。資本主義の中でもソーシャルビジネスのチャンスはある。利益の創出に目がいきがちだが、ソーシャルビジネスに注目が集まると違ってくる。資本主義か○○主義かという二者択一ではない。利益追求のみが幸福ではない。人の生活を改善することも幸福であり、金もうけよりも意味がある。ただやったことがないだけなので、やってみるよう勧誘しよう。お金は単なる手段であり、これを使って社会を変えることが最終的な目的である。代替的なよりよいシステムをみなさんが作ってくれることを信じています。

  • Q 学生だからこそできること。学生へのメッセージをお願いします(中村)
  • A 学生のメリットは自由であること。なんでもできるということだ。心が自由な状況にあるので、自身の考えを徹底して追求できる。だから、何をやりたいのかを考えないといけない。どういった世界が望ましいのかを考える。これらを確定できれば、そしてそれが世界の理想にとって合致できれば行動する。(自分の幸福)を追求してください。他の意見に従うのではなく、自分の意見で歩んでいってください。

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