和倉温泉への特急存続 知事要請にJR社長前向き 石川

石川県の谷本正憲知事は2日、JR西日本本社(大阪市)に佐々木隆之社長を訪ね、北陸新幹線の開通後も、大阪発の特急サンダーバード和倉温泉まで運行するよう要請した。県によると、佐々木社長は運転継続に前向きな姿勢を示したという。

 
 大阪発のサンダーバードは、北陸線を走る富山方面行きと、津幡から七尾線に移る和倉温泉行きがある。3年後に新幹線が開通すると、「並行在来線」になる金沢以東の北陸線は県側が運営することになるため、富山方面行きの特急は金沢止まりとなる見通しだ。

 
 一方、七尾線(津幡〜和倉温泉)は並行在来線にあたらないため、JRが運行を続ける予定。ただ、特急を引き続き和倉温泉まで運行するかどうかをJR側は明らかにしていない。この日、佐々木社長は谷本知事に対し、「七尾線平行在来線でないので、北陸線とは違うということは認識している」と話したという。

 
 また、佐々木社長は北陸新幹線の開業にあわせて、北陸を対象にした大型観光企画(デスティネーションキャンペーン)を展開する意向を示したという。