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Something Orange このページをアンテナに追加

2007-08-17(金)

 『精霊の守り人』がおもしろすぎて困る件。


 いや、ほんとにほんとに。

 いま、衛星第二で放送している『精霊の守り人』がおもしろすぎる。

 『攻殻機動隊』の神山組の新作ということで、もともと期待していたんだけれど、その高い期待値をさらに上回る出来。これから神山監督の作品は生涯追い続けることをあらためて誓ったよ。

 現在、全26話のうち19話までしか放送されていないんだけれど、この時点で傑作だと断定できる。脚本、設定、人物、作画、その他いろいろ、いずれも隙なし!

 普通、熱狂的なファンを抱える作品が映像化されると、原作読者からはいろいろと文句が出て来るわけですが、この作品にかんしてはそれもないんじゃないかな? ジュブナイルファンタジィの映像化として、ほぼ完璧な出来といっていいと思う。

 『らき☆すた』の何がおもしろいのかわからないあなた! こっちはあなたにもわかります。ていうか、だれにでもわかる。それくらい傑出して出来がいいですね。

 そういうひとはこの日記を読んでいないかもしれませんが(読者の女性率15%だし)、ぜひ子持ちのお母さんに見てもらいたい作品です。

 物語は、放浪の女用心棒バルサが、さる国の幼い皇子の護衛をひき受けるところから始まる。その皇子、チャグムはその身に精霊の卵を宿し、そのために父である帝から命を狙われていた。

 バルサは帝の送り込む「狩人」たちとたたかいつつ、チャグムの体内の卵を孵すため奮闘する。もしその卵が孵化出来なければ、この地は永遠に水の恵みが得られないことになるのだ。しかし、孤軍奮闘のバルサに次々と難題が降りかかる!

 ま、バルサがチャグムを連れて王宮から逃げ出すことになる第1話を見てもらえればその破格のクオリティは納得していただけるかと思いますが、個人的にすごみを感じるのは、やはり脚本。

 原作は文庫1冊に収まりきる程度の分量なので、アニメではオリジナルエピソードを付け足しているのですが、これがまったく違和感がない。原作を大枠でなぞった部分とシームレスにつながって、一本の物語を作り上げている。

 きくところによると、神山監督と神山組のシナリオスタッフは、新作を製作する際には泊りがけで脚本合宿を行い、細部にいたるまで物語を練りこんでい行くのだとか。

 この合宿で原作は徹底的に分析され、解体され、再構築されることになる。

 死と隣り合わせの逃避行のなかで、しだいに強い絆で結ばれていくバルサとチャグム。バルサの幼馴染みの薬師タンダ。王宮でひとり、この国の運命を占う星読博士シュガ。執拗にチャグムを追う「狩人」たち。

 皆、原作のかれらの面影をのこしながら、しかしまったく新しいキャラクタばかりだ。いやもう、この人物像の掘り下げは半端じゃないですね。

 いま、物語はクライマックスに突入し、いよいよチャグムを襲う恐るべき運命の全容があきらかになりつつあります。

 父にすら見捨てられたかれの身を守れるのはバルサただひとり! この悲しい運命を背負った皇子を守るため、彼女は全身全霊を尽くしてたたかう。

 その胸に秘めた思いを、母性というべきでしょうか。いや、あえてそういうわかりやすい言葉でまとめたくはない。自分で自分を守る術をもたないいとけない命、その姿は遠い日の彼女自身そのものでもあるのだから。

 とにかく絶対的におもしろいので、ぜひぜひ見てみて下さいな。損はさせませんって。ほんとにほんとに。

精霊の守り人 3 [DVD]

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