二次元に恋し、喪女のまま結婚する事無く八十数才になった私


もじょまんが。 -喪女を愛でる本- (マジキューコミックス)



531 :ひよこ名無しさん:2011/11/13(日) 19:51:58.19 id:yycjHbS60

二次元に恋し、喪女のまま結婚する事無く八十数才になった私。
近所からは暗い老人、カワイソウな老人と若い頃と同じく迫害され続ける私。
訪れる人といえば市の職員が死んでないか?と来るくらい。

冬のある日風邪をこじらせた私の家の玄関をダンダン!と叩く馬鹿がいる。
ブチ切れた私は「うるさいね!誰だい!?キィィィィィ!!」と扉を激しく開ける。

そこには50年以上前に心の底から愛し恋い焦がれた銀さんの姿があった。
彼は何ら変わらぬ優しい笑顔で私に手を差し伸べた。
「わりぃ起こしちまったか?まぁ機嫌直して一緒に行こうや」
震えた、涙が止まらなかった。

それから数日後、私の家を訪ねた市の職員は玄関先で倒れた私を発見する。
すでにこと切れていた。
警察や役所は風邪をこじらせた独居老人の孤独死と結論を出す。
しかし色んな孤独死を見てきた市の職員は不思議に思っていた。
これ程の満面の笑みで亡くなった老人を彼は知らない。
最期の最期でこの孤独な老人にいったいどんな奇跡が起きたのだろうか…。