なぜクーンツはキングを越えられないのか?


フランケンシュタイン野望 (ハヤカワ文庫 NV ク 6-12)


578 :名無しは無慈悲な夜の女王2012/03/08(木) 10:16:21.06
キングって、純粋なSFってほとんどないけど、
純粋なホラーもそんなに多くないな
SF味の強いホラーか、ホラー味の強いSFか、
だいたい二つの要素を混ぜてくる感じ
ファンタジーでも、SFやホラーっぽい要素を入れてくる




580 :名無しは無慈悲な夜の女王2012/03/09(金) 18:03:57.70
SF好きにはサイエンス部分が弱いんじゃなかろうか。
あくまでもSF風味って感じの捉え方が無難な気が。




582 :名無しは無慈悲な夜の女王2012/03/09(金) 21:20:15.00
本人が取材も科学考証も嫌いだって言ってるしな
やっぱりキングの根っこの性質は、SFじゃなくてホラーだろう
SFっぽい要素、風味は、日本でいえば小松左京のように、
古典的なホラーを、現代でリアルにやるためにすぎないって気がする
小松左京はむろんガチガチのSFも書ける作家だが)




583 :名無しは無慈悲な夜の女王2012/03/09(金) 21:52:26.48
SFですと言っちゃうとオタがうるさいから



584 :名無しは無慈悲な夜の女王2012/03/09(金) 22:34:14.97
つーかセルなんてSF要素0.05ぐらいだろ



585 :名無しは無慈悲な夜の女王2012/03/10(土) 01:40:18.72
あのチープなSF風味が最高だ



586 :名無しは無慈悲な夜の女王2012/03/10(土) 09:14:41.77
生真面目なクーンツが、考証・取材嫌いなキングに人気で及ばないのって、
あれこれ調べてガッチリ造り込んでも、桁外れの妄想のパワーには
負けてしまうってことかな
もっともクーンツだって、キングただ1人を除けば、他の取材をおろそかにする
いい加減な作家の何百倍も売れてるんだが




587 :名無しは無慈悲な夜の女王2012/03/10(土) 09:34:21.31
キングは理屈じゃなくて描写の細かさで舞台にリアリティを出して
そこに突拍子もないフィクションを突っ込んでくるからな

フィクション部分はむしろ理屈が通ってないほうが
理解できない恐ろしさがあるからそれでいい




591 :名無しは無慈悲な夜の女王2012/03/10(土) 18:41:43.55
おれはキングもクーンツも好きなんだけど、クーンツがキングを越えられないのは、
個人的に思うに、ストーリー構成力でなく登場人物の造形力や描写力のせいなんじゃないかと。
クーンツは、主人公の正義感であったり克己心であったりが、
いかにもステレオタイプなヒーローというところが弱いと常々思っている。
その点、キングは主人公の持つ人間の弱さやだらしなさまで、しつこいくらい詳細に描いてるから、
妙にリアリティがあるし説得力がある。




592 :名無しは無慈悲な夜の女王2012/03/10(土) 18:52:57.24
共感できる登場人物が出て来ないと読むのツラいよね。



594 :名無しは無慈悲な夜の女王2012/03/10(土) 23:59:47.18
>>591
クーンツにしてみれば、自分は共感する人物を書いてるって思ってるだろうけどね。
「ベストセラー小説の書き方」でも、作家志望者にそうしろって書いてあったし、
自分もそうしてると。
ちなみにその本で、キングのことを凄い作家だって認めつつも、
時々、バッドエンドにするのが問題って書いてたが、
結局、そこを問題視してしまい、理解できないっぽいのが
キングに及ばない所以だと思う
感情移入できる人間が活躍してハッピーエンドってのも、エンターティメントとして
求められてる要素だから、クーンツも売れてるんだろうけど、読者にはそれ以外の部分、
人間の駄目な部分もそうだし、結末が予測不可能なものを読みたいって
願望もあるから。

逆に言えば、キングぐらいの天才じゃなきゃ、バッドエンドでも売れるのは至難で、
並みの作家はクーンツ流にした方が無難なのかもしれんけど・・・




596 :名無しは無慈悲な夜の女王2012/03/11(日) 00:09:32.66
クーンツはキングがバッドエンドだからダメとか書いてないよ
何のこと言ってんの




593 :名無しは無慈悲な夜の女王2012/03/10(土) 19:11:13.35
クーンツってハリウッド映画っぽいんだよな
キングの方が映画化作品多いけど
それはハリウッド映画ぽくないから逆に映画化したくなるんだろう




601 :名無しは無慈悲な夜の女王2012/03/11(日) 20:20:52.92
クーンツがハリウッド映画っぽいっていうのはすごく分かるな。
読んでる時は、巻置くあたわずって感じでむちゃくちゃ面白いンだけど、
数年も経ってみると、面白かったという記憶だけは残ってるんだけど、
ハテどんなストーリーだったっけ?どんな結末だっけ?みたいなことがよくあった。
逆にキングは、面白いとか感じる以前に、ただただ圧倒されて引込まれて、
時には読みすすめるのが苦になるほど重苦しくて‥‥‥
それでも、いつまでも記憶に残っていく。
クーンツもキングもかなりの量を読んできたけど、
今でも記憶の中でストーリーを追いかけられるのは、全部キングの長編の方だ。
時には登場人物の口にしたフレーズまで思い出すことがあるよ。

ちなみにキングの長編は一度も読み返したことがない。
読み返すのに相当な体力がいるとわかっているから(笑)
でも、過去に読んだ長編はすべて結末まで覚えてる。





不眠症〈上〉 (文春文庫)
ティーヴン キング
文藝春秋 (2011-10-07)
売り上げランキング: 117628



【関連記事】


→月別よく読まれた記事 @本読みのスキャット!
→人気エントリー @本読みのスキャット!
→「本読みのスキャット!」TOPページへ