学園ドラマ最強説 PART1 ―「学園ドラマ」の諸分類

近頃ほとんどテレビドラマを見なくなってしまったのですが、なぜだか「学園ドラマ」だけはついつい見てしまいます。前クール(2010年春クール)も、『ヤンキー君とメガネちゃん』(TBS)だけはついつい最後まで見てしまいました。

そこで、これから何回かにわたってその私の大好きな「学園ドラマ」について語っていきたいと思います。


「学園ドラマ」とは、その名の通り学園を舞台としたテレビドラマのジャンルの1つのことで、『3年B組金八先生シリーズ』(TBS、1979年〜)などが最も有名な「学園ドラマ」の1つとして挙げられるでしょう。

一口に「学園ドラマ」と言いましても、その中身や種類は豊富でして、その設定の相違によっていくつかに分類されます。そこでPART1では、「学園ドラマ」の諸類型について述べます。


では、どのように分類することが出来るのでしょうか?


まず、主役=主人公の立ち位置の違いから「教師モノ」と「生徒モノ」に分類できます。「教師モノ」の代表例としては、先にも挙げた『金八シリーズ』をはじめとして、他にも『GTO』(フジテレビ、1998〜99年)、『ごくせんシリーズ』(日本テレビ、2002,05,08年)、『ドラゴン桜』(TBS、2005年)などが挙げられるでしょう。一方の「生徒モノ」としては、『キッズ・ウォーシリーズ』(TBS、1999〜2006年)や『花より男子シリーズ』(TBS、2005,07年)、『WATER BOYSシリーズ』(フジテレビ、2003,04年)などが挙げられるでしょう。


また、主な登場場面の違いにより、大まかに「部活モノ」と「教室モノ」にも分類することができます。先の代表例を使って分類しますと、『金八シリーズ』は後者、『WATER BOYSシリーズ』は前者にそれぞれ分類することが出来るでしょう。


そして、そもそも「学園」と言いましても、小学校、中学校、高等学校、大学などとその種類はさまざまです。そこで「学園ドラマ」もどの「学園」を舞台としているかということで、だいたい「小学校モノ」、「中学モノ」、「高校モノ」、「大学モノ」の4つに分類することができます。『キッズ・ウォーシリーズ』の前半は「小学校モノ」、『金八シリーズ』は「中学モノ」、『GTO』や『花男シリーズ』は「高校モノ」にそれぞれ分類されるでしょう。そして、「大学モノ」に分類できる「学園ドラマ」としては、『オレンジデイズ』(TBS、2004年)などが挙げられるでしょう。


最後に、おおまかな内容の違いによって、以下のように分類することができます。すなわち、(1)学校、クラス、部活がひとつの目標のために一致団結する過程を描く「団結モノ」、(2)ひとりの教師や生徒(児童)に注目し、その主人公や周囲の学園生活などにおける成長過程を描く「成長モノ」、(3)専ら学園内の恋愛に注目した「学園恋愛モノ」の3つにだいたい分類できます。『金八先生シリーズ』や『GTO』、『ごくせんシリーズ』は(1)と(2)の混合、『WATER BOYSシリーズ』は(1)、『キッズ・ウォーシリーズ』は(2)、『花男シリーズ』、『オレンジデイズ』は(3)にそれぞれ分類できるでしょう。


次回のPART2では以上のような分類を駆使して、近年とりわけ2000年代以降に、どのような類型の学園ドラマが流行しているのか、ということについて述べたいと思います。


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