アイルランドT

出走メンバーを見た時の直感と比べると、秋華賞への興味が吹っ飛ぶほどの想定外のオッズ。これは大きく勝負するしかなくなってしまった。


シャイニープリンスはもともと富士Sで3着と2着、東京新聞杯でも僅差4着があるように東京を得意とする末脚自慢の馬。一旦伸び悩む時期が続いた後、今春2000の距離に挑戦して一変した。福島民報杯は速いラップを2番手で楽に追走して直線独走して3馬身差の圧勝、続く新潟大賞典でもフルーキーとハナ差の3着に好走してフロックではないことを示した。ヤングマンパワー、ヤマニンボワラクテ、クランモンタナ、ダコール、マイネルミラノ、ロンギングダンサーあたりを全く相手にしなかった強さを見せられれば、ここは勝って当然のメンバー構成。
馬格のある馬だし今更58キロは気にしないだろう。休み明けは( 1 0 0 4 )だけど、今春の休み明けの東風Sでは直線不利がありながら0.1秒差4着だったし、関屋記念0.4秒差6着、東京新聞杯0.2秒差4着など内容は決して悪くなかった。前走1番人気で沈んた七夕賞の敗因がいまいち分からないけど、以前から少し馬場が緩んだりすると大きく崩れることもあった。前日まで雨が降った福島の馬場でハイペースを外枠で追走した展開では早々と戦意を喪失しても仕方ないかもしれない。東京の良馬場なら不安はない。
このメンバーに入って9番人気で単勝17倍は人気がなさすぎる。鞍上は当代きっての穴男で、こんな人気でも一か八か勝つ気で乗ってくれるはず。頭で狙いたい。


対抗はマイネルフロスト。ダービー3着のほか共同通信杯4着、青葉賞とアルゼンチン共和国杯で6着など、意外なほど東京で走る。金鯱賞でも好走してるし左回りが合うんだろう。なかなか成績が安定しないけど、これまでの好走歴はほとんどが内枠、または逃げてラチ沿いを走った時に限られている。スムーズに走れれば重賞でも通用する力を持っているだけに、東京2000で内枠を引いてこのメンバーなら侮れない。


ファントムライトも怖い。かなり堅実に走る馬で、同コースの白富士Sでは今回人気のハギノハイブリッドにもしっかり先着している。前残りの展開の中で最後方から進めて見せ場なく惨敗した春の天皇賞と、血統的にも苦手の函館で休み明けプラス14キロも響いて惨敗した函館記念は度外視できる。速い時計の広いコースで走るオペラハウス産駒。前走新潟記念は極端な外差しの流れに飲まれてしまったけど、道中一桁の通過順位で早めに仕掛けて0.3秒差6着はかなり立派だった。多少勝ち味に遅いところはあるけど、このメンバーなら主役級の走りができる。


◎シャイニープリンス
ファントムライトマイネルフロスト
マイネルフロストファントムライト
△ハギノハイブリッド
△レコンダイト


レコンダイトは目黒記念で2年連続好走、エプソムCでも勝ち馬には離されたけど2着と0.2秒差の5着。スパッと切れないけどこのメンバーに入れば地力上位。
ハギノハイブリッドは堅実だけど、函館のような重い馬場や京都新聞杯の時のような高速馬場で耐久勝負になったときがベスト。東京や阪神の長い直線コースでペースが落ち着くとキレ負けするイメージが強い。ヒモまで。



サトノラーゼンはこれだけ人気を裏切ってもまだ人気するんだなぁという感じ。まあ確かにこのメンバーならという気もしないでもないが。この人気なら買う理由もない。
マイネルハニーは春に追いかけた身として多少気になる。一雨降ればそれこそ本命視してもいいくらい。たた道中厳しいラップを踏んだ青葉賞はともかく、スローのダービーはもう少し見せ場を作ってほしかった。良馬場の東京でどれくらい戦えるかはもう少し様子を見たいところで、ここは人気し過ぎだと思う。
クラリティスカイは一時期のどうにもならない絶不調期からは抜けたようだけど、ここ2戦も大したことない馬を相手に雪崩れ込んできただけで見どころはなし。
ショウナンバッハはこのコースで2度突き抜けているので少し怖いけど、速い上りで最後方から少し差を詰めるだけ。中山2200とかなら何かの拍子に馬券に絡むこともありそうだけど、東京ならレコンダイトより上の評価はしにくい。
去年2着のライズトゥフェイムが多少怖いけど、去年は準オープンを快勝した直後で勢いがあった。今年は走らなさすぎで手が出ない。