トークイベントのご案内

対談「短歌と写真と活版印刷
出演:石川美南(短歌)×橋目侑季(写真/活版印刷
9 月23 日(金曜・祝日)16 時から18 時

*予約は締め切りました。当日の来場は若干名受け付けます。

短歌と写真と活版印刷のウェブサイト「山羊の木」を主宰するおふたりをお招きし、短歌と写真と活版印刷の魅力について語っていただきます。私家版歌集『夜灯集』(短歌・石川美南、写真・橋目侑季/活版印刷)や活版による作品「漂流の記憶」シリーズなど、「山羊の木」で制作したこだわりの作品を紹介します(23日のトークイベント時には、特別に「山羊の木」で制作した本を販売します)。

【出演者紹介】
石川美南(いしかわ みな)
1980 年横浜生れ。「山羊の木」の短歌担当。同人誌pool、および同人誌[sai]に所属。著書に、歌集『砂の降る教室』『裏島』『離れ島』、私家版アンソロジー『夢、十夜』ほか。

橋目侑季(はしめ ゆき)
「山羊の木」の写真・活版印刷担当。2006 年にプライベートプレス〈海岸印刷〉を始める。

◎山羊の木HPはこちら


* *


講演「本と出版のこれから via wwalnuts 叢書の試み」
出演:平出隆(詩人)
9 月24 日(土曜)15 時半から17 時半

*定員に達したため予約は締め切りました。

詩人・小説家・評論家としてだけでなく、装幀家としての顔ももつ平出隆さんによる講演。さまざまな出版の形に携わってきた平出さんに、昨年から始めた出版プロジェクト〈via wwalnuts叢書〉の試みについて、そして本のあり方、出版の未来について語っていただきます。

【出演者紹介】
平出隆 (ひらいで たかし)
1950 年福岡県生れ。詩人、作家、多摩美術大学教授。詩や小説の仕事のほか、加納光於河原温、ドナルド・エヴァンズなどの美術家とのあいだに成った著書がある。一方、ブックデザインも手掛け、他の詩人の詩集や全集や自身の詩誌など、詩書装幀の仕事もある。自装による長篇評伝『伊良子清白』は、2005 年春、ライプチヒでの国際ブックフェアにおける「世界でもっとも美しい本」賞の候補となった。2011年度の《フランス・マルセイユ・ブックフェア》招待作家。

◎《via wwalnuts》叢書について
《via wwalnuts》叢書は、手紙のかたちをした本ともいえ、本の条件を備えた封書ともいえます。郵便でお届けするのが基本形ですが、Amazonでも購入できます。これは平出隆が、自分の詩作にとっての最終形と呼べる「紙の極小メディア」を、電子環境を駆使しつつ見出したものです。初刷り40部、綴じないで綴じたわずか8ページの中に、「定価777円」をふくめ、印刷、製本、流通をめぐる諸要素の力学が、現代の刊行技術で厳密に設計されているはずです。
 2010年10月に創刊され、2011年7月までに8冊を上梓しました。封書に入ったかたちのために、書棚まわりに収めにくいと推察され、7月には、専用の収納函を2種類制作、発売しました。ひとつの函には、叢書が7冊から10冊入ります。
 叢書の定価777円について、毎回の銀行振込みが面倒だという、或る直接購読者の方の強い声をいただき、勇気を得て、割安となる「7000円で10冊分の一括払い方式」を、創刊からほどなくして加えました。函も同じ定価にしていますから、叢書1冊分として「一括」の中に入りやすくなっています。また、7月に別に刊行された平出隆詩集『雷滴』では、「10冊一括」の中から叢書4冊分を充当していただくと実質2割引の詩集購入となる仕組みにしています。
 これらはネット書店経由の販売方式を半ば導入しているために高定価に傾きがちな点を是正しようとしての設定でもあります。つまり、あくまでも郵便を通して直接、読者とつながることに基軸があります。
 できるだけ軽快なシステムを構えようとしていますが、メールアートとして醸す読者との親密な緊張感、それから得る書き手の力の持続が要です。Lasting bookというのは持ちこたえる本、いわば「背水の本」です。刊行ごとにそれが「最初の本」のようにして「40人」の前にあらわれるようにと、平出隆とvia wwalnutsは工夫を重ね、力を尽くしています。
http://www.wwalnuts.jp/vww/


* *

定員30 名。要予約。入場料は800 円です。
カフェでの開催につき、お一人様ワンドリンクご注文ください。
予約はinfo@minatonohito.jp(月永)まで。