窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

猫のおうち

店長さんの家の猫さんが入らなかったというおうちを、私の家の猫用に持ってきていただいた。
入るかなあ。と、やや心配だったけれど、夜半になって入った。でもやや緊張気味。

入ろうとする度にしばらく匂いを嗅ぐので、私も入り口から鼻を突っ込んで(というか)クンクンすると、何となくゴムのような車の中のような匂いがした。これはベースになっているウレタンの匂いかもしれない。店長さんの家の猫さんが入らなかったのはこのせいか?けっこうデリケートな子なのだ。家の猫は、ものすごく喜んで入っているといったかんじでもないが、当然・・という感じで収まっている。こうしてみると、昔、ドボチョン夫人の実家にあった簡易サウナみたい。

猫のおうちと一緒にDVDを借りた。

海を飛ぶ夢 [DVD]

海を飛ぶ夢 [DVD]

主演の ハビエル・バルデムは、コーエン兄弟の映画で先頃のアカデミー賞を受賞した俳優で、私は以前「夜になるまえに」で見ていた。。
所謂「ドラマ」を観たということに対する感動ではなく、リアル。生活の延長線上にあるというか。常に横たわっている問題のような。

主人公が空を飛ぶシーンがある。正確に言えば、空を飛ぶ夢を見ている彼が見る情景なのだけれど。これは私が子供の頃に見ていた空を飛ぶ夢によく似ていた。飛ぶ夢を見なくなったのはいつからだったか。だんだんと飛ぶ高さが低くなっていったのは覚えているのだけれど。