第2kame日記

2006-07-05

[]曲面の基本形式と曲率(2)

つづいて天下りに曲面 ¥vec{p}(u,v) の第2基本形式II が以下のように定義される:

 ¥displaystyle II := -d¥vec{p}¥cdot d¥vec{e}

ただし  ¥vec{e} は昨日定義したとおり、接平面に垂直な法ベクトルで、

 ¥displaystyle ¥vec{e} = ¥frac{¥vec{p}_u ¥times ¥vec{p}_v}{¥|¥vec{p}_u ¥times ¥vec{p}_v¥|}

第2基本形式II の意味は、 -d¥vec{p}¥cdot d¥vec{e} を計算することにより得られる:

 ¥displaystyle ¥begin{eqnarray} II &= & -d¥vec{p}¥cdot d¥vec{e} ¥¥ &= & -¥(¥vec{p}_u du + ¥vec{p}_v dv¥)¥cdot ¥(¥vec{e}_u du + ¥vec{e}_v dv¥) ¥¥ &= & -¥vec{p}_u ¥cdot ¥vec{e}_u du^2 -¥vec{p}_u ¥cdot ¥vec{e}_v du dv -¥vec{p}_v ¥cdot ¥vec{e}_u du dv -¥vec{p}_v ¥cdot ¥vec{e}_v dv^2 ¥end{eqnarray}

ここで突然  ¥vec{e} ¥vec{p}_u、および  ¥vec{e} ¥vec{p}_v直交していることから、

 ¥displaystyle ¥vec{p}_u ¥cdot ¥vec{e} = 0

 ¥displaystyle ¥vec{p}_v ¥cdot ¥vec{e} = 0

であり、この2つの式を u, v で微分してみる。(内積を取って微分するというのは初等微分幾何の常套手段のようだ)


 ¥displaystyle ¥vec{p_{uu}} ¥cdot ¥vec{e} + ¥vec{p}_u ¥cdot ¥vec{e}_u = 0

 ¥displaystyle ¥vec{p_{uv}} ¥cdot ¥vec{e} + ¥vec{p}_u ¥cdot ¥vec{e}_v = 0

 ¥displaystyle ¥vec{p_{vu}} ¥cdot ¥vec{e} + ¥vec{p}_v ¥cdot ¥vec{e}_u = 0

 ¥displaystyle ¥vec{p_{vv}} ¥cdot ¥vec{e} + ¥vec{p}_v ¥cdot ¥vec{e}_v = 0


これから、


 ¥displaystyle ¥vec{p}_{uu} ¥cdot ¥vec{e} = - ¥vec{p}_u ¥cdot ¥vec{e}_u

 ¥displaystyle ¥vec{p}_{uv} ¥cdot ¥vec{e} = - ¥vec{p}_u ¥cdot ¥vec{e}_v

 ¥displaystyle ¥vec{p}_{vu} ¥cdot ¥vec{e} = - ¥vec{p}_v ¥cdot ¥vec{e}_u

 ¥displaystyle ¥vec{p}_{vv} ¥cdot ¥vec{e} = - ¥vec{p}_v ¥cdot ¥vec{e}_v


 ¥vec{p} C^2級以上に滑らかなら  ¥vec{p}_{uv} = ¥vec{p}_{vu} だから上の2番目と3番目の式は等しい。そこで、

 ¥displaystyle L = ¥vec{p}_{uu} ¥cdot ¥vec{e} = - ¥vec{p}_u ¥cdot ¥vec{e}_u

 ¥displaystyle M = ¥vec{p}_{uv} ¥cdot ¥vec{e} = - ¥vec{p}_u ¥cdot ¥vec{e}_v

 ¥displaystyle M = ¥vec{p}_{vu} ¥cdot ¥vec{e} = - ¥vec{p}_v ¥cdot ¥vec{e}_u

 ¥displaystyle N = ¥vec{p}_{vv} ¥cdot ¥vec{e} = - ¥vec{p}_v ¥cdot ¥vec{e}_v

で 3つの量  L,M,N を定義する(これを第2基本量と呼ぶそうだ)。


この L,M,N を使って上の方で計算した 第2基本形式  II = -d¥vec{p}¥cdot d¥vec{e} を計算し直すと、

 ¥displaystyle ¥begin{eqnarray} II &= & -d¥vec{p}¥cdot d¥vec{e} ¥¥ &= & -¥(¥vec{p}_u du + ¥vec{p}_v dv ¥)¥cdot ¥(¥vec{e}_u du + ¥vec{e}_v dv¥) ¥¥ &= & -¥vec{p}_u ¥cdot ¥vec{e}_u du^2 -¥vec{p}_u ¥cdot ¥vec{e}_v du dv -¥vec{p}_v ¥cdot ¥vec{e}_u du dv -¥vec{p}_v ¥cdot ¥vec{e}_v dv^2 ¥¥ &= & L du^2 +2M du dv +N dv^2 ¥end{eqnarray}

と書ける。



第2基本形式の幾何学的意味

第2基本量 L,M,N の定義を見直すと、

 ¥displaystyle L = ¥vec{p}_{uu} ¥cdot ¥vec{e}

 ¥displaystyle M = ¥vec{p}_{uv} ¥cdot ¥vec{e} = ¥vec{p}_{vu} ¥cdot ¥vec{e}

 ¥displaystyle N = ¥vec{p}_{vv} ¥cdot ¥vec{e}

これらは ¥vec{p}の2階微分と法線ベクトルの内積で表されているので 2階微分の法線成分である。

そこで仮に¥vec{e}をz軸方向の単位ベクトルと仮定し、曲面 ¥vec{p}(u,v)上の関数 f を ¥vec{p}と法線ベクトル¥vec{e} の内積の値を取るものと定義してみる:

 ¥displaystyle f(u,v) = {¥vec{e}}¥cdot{¥vec{p}(u,v)}

すると、関数 f の2階微分  f_{uu}, f_{uv}, f_{vv}が 第2基本量 L,M,N に相当することがわかる。

第2基本形式 II は対称行列

 ¥displaystyle ¥(¥begin{array}{cc} L & M ¥¥ M & N ¥end{array}¥)

で決まる 2次形式

 ¥displaystyle ¥(du, dv¥) ¥(¥begin{array}{cc} L & M ¥¥ M & N ¥end{array}¥) ¥(¥begin{array}{c} du ¥¥ dv¥end{array}¥)

であり、 f_{uu}, f_{uv}, f_{vv}が 第2基本量 L,M,N に相当することから、第2基本形式 II は f のヘッセ行列  Hfによる 2次形式に相当することがわかる。すると多変数関数の微分法により、第2基本形式 II が正定値なら 原点は f が極小値をとる点、 II が負定値なら極大値をとる。

実対称行列の作る 2次形式が正定値であることと、固有値がすべて正であることは同値。また負定値であることと、固有値がすべて負であることは同値。いま 2次の行列を考えているので、第2基本量の作る行列

 ¥displaystyle ¥(¥begin{array}{cc} L & M ¥¥ M & N ¥end{array}¥)

の固有値を λ、μ とすると、座標変換で行列式は不変ゆえ

 ¥lambda ¥mu = ¥det{¥(¥begin{array}{cc} L & M ¥¥ M & N ¥end{array}¥)} = LN - M^2

であるから、正定値または負定値なら  LN - M^2 ¥gt 0 このとき、原点で 曲面は極小値または極大値を取る。

 LN - M^2 ¥lt 0 ならλ と μ の符号が異なる。つまりある方向へ増加すればそれに直交する方向へは減少。すなわちこのときは、馬の鞍の形の曲面となる。

第2基本量 L,M,N にはこのように曲面の形状を表すと言う意味があるようだ。

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