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図書室の窓から 紙博図書室日記

2012-05-23

燻蒸のため書庫蔵の図書・雑誌の受付を一時休止します

皆既日食 スカイツリーと 少しは明るいニュースが見られたのを機に

このブログをひっそりと 再開します。

紙博図書室の裏ブログとして どうぞ再びよろしくお願いします。


正式ホームページにも公開していますが

5/25〜6/10 書庫蔵の図書・雑誌の閲覧受付は中止させていただきます。

6/4-9まで 燻蒸休館がありその準備及び後片付けがありますので

ご不便おかけしますが、どうぞよろしくお願いしたします。

2011-03-21

ひとまず引越し

震災 津波 原発事故 停電 信じられない事態に突入して1週間。

被災者の皆様には お悔やみとお見舞いを申し上げます。

「この図書室の窓から」も 紙博公式ホームページが開設されてからは

あまり更新も出来ず、この際 リニューアルいたします。

一端閉鎖して 又 機会が ありましたら 再オープンいたします。

装いもほとんど変わっていますので というかホームページからのリンクを外しますので、又 どこかで お目にかかったら宜しくお願いします。

皆様にも 非常事態に パニックにならず、日々忍耐と冷静な心で どうぞご無事でいられますように。

少しでも落ち着いたころ又 再オープンとさせていただきます。

それまで さようなら。 ごきげんよう

2010-11-09

絵画展もあとわずかとなりました

絵画展も11月28日まで、あとわずかとなってきた。

まるで自館所蔵のようなつもりで、これらの名画の間に座っていると、

お別れするのがだんだん辛くなってきた。

思えば絵というのも不思議なもので、それぞれの画家が精魂こめて描いた気というものが同じ空間に集まって、あるものは以前同じ場所にあったもの、あるものは 近いところで描かれたもの と 場所や時間を越えていろいろな縁があったのか、それらが今ひとところに集まり、又今までいた場所へ戻っていく。

画家の魂であり、分身と考えれば重いものがあるが、地主悌助の絵のように極めて静かな画もある。

今回は特に中村彝に入れ込んでしまったが、この画家の著書「芸術の無限感」が なぜ紙博の図書室に古くからあったのかは これも又謎であり、そして縁だったのだろう。

「絵の力」というものをいろいろ考えたこの2ヶ月半だった。

皆様 本当に小さい展覧会ではございますが、特に中村彝が気になっている方にはぜひ今月中に足をお運びください。

今後はいつ出会えるかわからない絵があります。

http://www.papermuseum.jp

2010-10-10

佐伯アトリエと中村彝アトリエ

f:id:kamihaku:20100930132606j:image

先日佐伯祐三アトリエ記念館を訪ね、その後中村彝の旧アトリエを訪ねてみた。いや順序からすれば 中村彝のアトリエを訪ねてから佐伯アトリエに向かった。

中村彝のアトリエがまだ現存していることは、今回の展示関係の調査の中で分かり、更に喜ばしいことにはこの9月にその保存が新宿区で決定されたということ。2-3年内には修復整備されて一般公開されることになるのでしょう

訪ねた日はあいにくの冷たい雨 アトリエの「赤い屋根」はうっそうと茂った木々の間に見え隠れするものの、私の背丈では上手に撮影できなかった。おまけに現在はまだ居住者がいるお宅故、派手に写真をとるのもはばかられる状況で まあ おとなしく、敷地の横の路地を撮影。

中村彝はこの下落合あたりでは佐伯祐三はもちろん、他の芸術家よりもかなり早くここにアトリエを建てたという。いまや中村彝びいきになっているkamihakuからすれば 佐伯祐三アトリエを保存するなら こちらこそ整備保存してほしいという、保存会の言い分に全く同感!!

下落合の崖の上から見た風景はどんなものだったのだろう。高級住宅街となった現在からははかりしれないけれど、その凹凸のある地形はそのままに、昔を偲ばすいくつかのスポットは残っていそうだ。

ところで 中村彝も佐伯祐三も そして2人の友人である曽宮一念もすべて今回の展示に出ている。更に更に、来年の2月からは中村屋サロンの芸術家達 というようなタイトルの展覧会が新宿歴史博物館で行われる由。

楽しみだ。

2010-09-02

中村彝

お久しぶりです。カミハクです。今回は次回の企画展「日本近代洋画の美ー紙業界コレクションー」展についてご案内します。

http://www.papermuseum.jp

9月18日〜11月28日

紙業界のコレクションから近代日本人の洋画26点が出品されますが、そのうち中村彝の作品が2点あります。

中村彝 名作「エロシェンコ氏の像」国立近代美術館蔵が重要文化財にも指定されている彝。37歳という若さで逝ったその生涯は少年期から肺結核と闘いながらのものだった。特に晩年は起きては描き力尽きては臥せるという絵画の制作だけが生きる証しのような生活だった。

今回この企画展の為に 彝の生涯をたどり、その画集に触れるほど、ここまで追求した画家がいたのか。とどんどん惚れ込んでしまった。

生活の為でもなく、名誉や私利私欲の為ではもちろんなく、ただ絵が描きたい。もっともっと芸術の真髄に迫りたいという欲望や要求はある意味絶望的な病がもたらしたものかもしれないが、デカダンスに陥っている閑などないほど、ひたすら息をするがごとく絵を描き続けた。

生涯芸術を追求しつづけたので、その作風も新しい風を取り入れて変化したが、実物に忠実な写実の画家であることには変わりがなかった。『読書明治44年はいわゆる中村屋サロンに入る直前のもの。彝としては明るいルノアール調の色彩のもの。もう1点の『静物』大正8年は中村屋を出て下落合アトリエにて制作を始めた頃。病も日に日に重くなるが、芸術を追求する気持ちは治まらず制作上の新しい試みを取り入れたとされるどちらかといえば実験的な画面である。

医者からあと一月といわれてもそれ以上生き、関東大震災で被災するも、命はとりとめ、もはや死を客観視できるほどの境地に至った彝だけど、まだまだ生きたかったことだろう。もし渡欧していたなら、健康であったなら いったい彝の芸術は生まれたのだろうか。あるいはどのように変化していたのだろうか。

会期中には 茨城県近代美術館学芸専門員の舟木力英氏による講演会「中村彝とその時代」11月3日(祝)13:30〜15:00 が開催されます。

(要 申込み) 中村津ファンは ぜひどうぞ!!